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2007年3月28日 (水)

冬のドラマ、どれが一番面白かったですか?o(^-^)o

 さあ、この冬のドラマが一通り終わったところで、今年もこれをやりましょう♪o(^-^)o 『2007年冬のドラマ、どれが一番面白かったですか?』o(^-^)oです。

 今回は趣向を変えて、かみさんのベストドラマも発表したいと思います♪

 このクール、僕が最後まで観れたドラマは、全部で5つ。 「花より男子2リターンズ」、「東京タワー~オカンとボクと、時々オトン~」、「ハケンの品格」、「ヒミツの花園」、「今週、妻が浮気します」です。 但し、「今週、妻が浮気します」は第10話を見逃しているので、正確には全部クリアーではないのですが・・・。

Cap018_2  さて、栄えあるベストドラマは、これを推す人が多いと思いますが、僕もこれにしました♪  『花より男子2リターンズ』ですo(^-^)o♪

 やっぱり、F4とつくしの関係が最後まで良かったですね。 全体的に脚本もよく練られていましたし、最終回なんか、中途半端に終わりそうなほどネタが膨れ上がっていたのに、うまくまとめていましたね。 しかも大団円で、これ以上ない終わり方でした。 一応、これは完結したと見るべきでしょうね。 いくところまで行ったって印象が強いので、この先は、正直いってあまり見たくありません。 一つ一つについて言えば、欲を言うと、もう少し掘り下げてほしい部分がありましたが、そのためには全11話は短すぎるので仕方ないと思います。 まあ、今クール、一番ドキドキして観れたドラマの一つでした♪

Cap010_1  そしてベストストーリーは迷ったあげく、『花より男子2リターンズ』第7話「一期一会の初恋」にしましたo(^-^)o♪

 西門と更の隠された過去が、とても丁寧に描かれていましたね。 西門の無念の涙が印象に残りました。

 

Cap013_3  それから新設ですが、かみさんのベストドラマも発表したいと思います。 かみさんはほとんどのドラマを最後まで観ているので、今回の中でも一番価値がある賞ではないか、と思います。 ドラマニアですしね♪  かみさんが選んだ栄えあるベストドラマは『ハケンの品格』です。(#^.^#)

 やっぱり大前春子の存在が面白いですね。 底知れぬ資格の数々。 それはまるで、ドラえもんポケットを見ているようでした。 中から何が出てくるのか、毎回ワクワクして観ていたように思います。 かみさんは、今回の小泉孝太郎を高く評価していました。 ちょっと、『木枯し紋二郎』を匂わせるシーンや台詞もありましたね♪  

 

 さて、ベスト主題歌、挿入歌ですが、これは、迷いました。 そして、この2曲を選びました♪

 まずは「Flaver Of Life / 宇多田ヒカル」(『花より男子2』)です。 非常に印象的なシーンに、効果的に使われていましたね。 この曲を聴いて、毎回、涙が出そうになりました。

 そして、「あふれる / My Little Lover」(『今週、妻が浮気します』)です。 これも、ハジメや陶子がお互いの事を想うときなどに効果的に使われていましたね。 地味ですが、心に響く良い曲だと思いました。

 ベストキャラクターは男女一人ずつ選びました。

Pic02_02_2  男性は片岡修(池田鉄洋)です。o(^-^)o  「ヒミツの花園」の片岡4兄弟の次男で、唯一の3枚目。 ドラマに無くてはならない存在でしたね。 上の娘のお気に入りでした♪

 女性はダントツで大前春子(篠原涼子)ですね。o(^-^)o  「ハケンの品格」はこの人無しでは成り立ちません。 それだけ重要な存在でした。

 

 最後に特別賞を発表しましょう♪ 僕の心に一番響いたドラマにプレゼントします。 

Story09_ph_09_2   『今週、妻が浮気します』です。o(^-^)o  ドラマとしての完成度は今ひとつかも知れませんが、そのメッセージは痛いほど僕に伝わってきました。 毎週、ドキドキしながら二人の行方を見ていました。 《特に第8話はベストストーリー候補として、最後まで迷った話でした。》  ハジメと陶子の姿が、自分たち夫婦とダブって見える、そんなドラマでした。 そういう目で見ていた方は少なくないと思いますよ。 今クール、一番嵌ったドラマでした♪

 

 いかがでしたか? ちなみに、春クールのドラマは、今のところ、全然関心のあるドラマがありません。 しいて言えば、『帰って来た時効警察』でしょうか。 来クールもよろしくお願いします♪o(^-^)o

 

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家に帰ろう(;_;) ・・・『今週、妻が浮気します』最終回

 お待たせしました♪(#^.^#)  この冬、特別な想いでずっと見続けてきた『今週、妻が浮気します』最終回をアップします♪o(^-^)o

 最初に、前回の第10話が僕のミスで録画できず、記事としてアップできなくてすみませんでした。 前回の内容について、mariさんや、chanyさんには感謝しています。 何とか、最終回を感動して観ることができました♪ ドラマの映像は、DVD発売まで楽しみに取っておきます。

Story10_ph_02  ハジメ(ユースケ・サンタマリア)は、どうしても妻の浮気相手、春木(藤井フミヤ)の姿を消し去ることができない自分に絶望し、陶子(石田ゆり子)もまた、苦しむハジメを思いやり、二人は離婚してしまいました。 離婚届は受理され、二人は別々の道を歩みはじめます。 お互い、仕事に打ち込むことで、この苦しみを忘れ去ろうとしている矢先、ハジメに辛い知らせが・・・。

 編集長(江波杏子)から、現代公論が講学館に吸収合併され、雑誌『現代公論』が、次号で休刊になる事を伝えられました。 事実上の廃刊です。

 『現代公論が消えてなくなる・・・。』

 会議室でこの事実を伝えられた編集部の皆は、一応にショック。 正式な辞令ではないですが、ほぼ決定していることに変わりはなく、全員呆然としてしまいました。 至宝(西村雅彦)が皆に語ります。

 「出版社の合併や吸収はよくある事だ。 珍しくもなんともないさ。 まあ、安心しろ。 大掛かりな人員削減は無いって話だ。 ただ、編集長がいろいろ掛け合っているようだが、営業や管理部への移動も有り得るだろうなぁ。」 

 皆が沈んでいると、思い詰めていたハジメが言いました。

 「俺は認めない! 俺は『現代公論』が好きだし、このチームも絶対、解散させない! まだ何か他に手があるかもしれないだろう。 俺たちにもできる事がさぁ!」(ハジメ)

 「無駄だ。 新経営陣は講学館中心。 うちの役員ですら、発言権は無い。 君達が頑張ったところでどうにもならないよ。 来週、講学館の役員会議がある。 そこで採決してお終いだ。」(至宝)

 「俺は絶対諦めない。 掛け合ってくる。」(ハジメ)

 そう言うと、ハジメは部屋を飛び出して行きました。

Cap079  ハジメは講学館の受付に行き、社長に取り次いでもらおうとしていると、新社長・斐川(佐戸井けん太)が部下を連れて出てきました。 社用車に乗り込もうとするところをハジメが呼び止めます。

 「『現代公論』のデスク、堂々ハジメと申します。 〔中略〕 チャンスを下さい。 あと半年・・・、いや、3ヶ月、必ず部数を上げて見せます。 ですから、お願いします。」

 ハジメは土下座して頼みました。 

 「立ちなさい。」(斐川)

 「『現代公論』は永い間愛され続けてきた雑誌です。 読者の多くは、20年、30年と購読してくれており、中には創刊以来50年、読み続けてくれているファンもいます。 多くの作家を輩出、ベストペン賞のほか、意義ある賞も取ってきました。」 

 ハジメは立ち上がると、鞄に入れていた『現代公論』を差し出しました。

 「是非、これを読んで下さい。 改めて読んで頂ければ、きっと僕らの想いが・・・。」

 「確かに『現代公論』は良い雑誌かもしれない。 でもね、どんなに内容が良くても、売れなければ価値が無いんだよ。 どの雑誌を残し、どの雑誌を残さないかは経営判断だ。 失礼するよ。」(斐川)

 斐川は去り、ハジメだけが取り残されました。 隅っこで庭の手入れをしていた年配者が、その様子を見ていました。

 ハジメのおかげで実家で暮らせるようになった陶子は、チカラ(加藤翼)と一緒に寝るために寝室に来ました。 先にチカラを布団に入れると、チカラが尋ねます。

 「パパレンジャー、元気かなぁ?」(チカラ)

 「うん、大丈夫。 おやすみ。」(陶子)

 陶子は淋しそうにチカラを見つめていました。

Cap080  一方ハジメは、家族のいなくなった家で、3人の映った写真を観、やがて、一人でお茶漬けを食べ始めました。

 『今週、僕と妻は離婚しました。 そして今、すべてを失いそうです。』

 ハジメはため息を付きました。

 翌日、出社してきたハジメは、呆然とする仲間たちに激を入れました。

 「最後まで、ちゃんと諦めずに仕事しよう。 大丈夫、なんとかなる。 いや、なんとかするから。」

Cap081  そこへ、恵介(鈴木浩介)が入ってきました。 亜里沙(MEGUMI)との結婚が両親に認められて、その報告に来たのです。 ハジメに改めて仲人を頼むと、轟(沢村一樹)が恵介を会議室に連れて行き、『現代公論』が廃刊、スタッフも解散になる事を伝えました。

 「悪いな、めでたい話のときに。」(轟)

 「それって、もうどうにもならないんですか?」(恵介)

 「ああ・・・。 堂々はなんとかするって言ってるけど・・・。」(轟)

 そこへハジメが入ってきました。

 「恵介、話があるんだ。 仲人の件だ。 実はできなくなった。 陶子と離婚した。」

 恵介は驚き、ショックを受けました。

Cap082   その頃、陶子は会議の最中。 新作ウェディングドレスを目の当たりにして、ハジメと結婚した時の事を思い浮かべていました。

 「仲人の件は解りました、諦めます。 でも、来てください、結婚式。 お願いします、待ってます。」(恵介)

 恵介は頭を下げると、笑顔で去っていきました。

 「どうするんだ、結婚式。」(轟)

 「離婚したばっかりで、出席していいものかどうか・・・。  ようし、もう一回掛け合ってくる。」(ハジメ)

 「掛け合ってくるって?」(轟)

 「諦めないって言っただろ。」(ハジメ)

 「おい! 昨日、門前払いされたんだろ。」(轟)

 ハジメは講学館へと飛び出して行きました。

Cap084  講学館の受付で、内線電話をしますが、取り合ってもらえません。 社用車の前で待つハジメに、庭の手入れをしている、昨日の老人(平泉成)が、切り取った庭木を投げてきました

 「あんた、昨日ここで土下座してた・・・。 ここで持久戦かね?」(老人) 

 「ええ、まあ・・・。」(ハジメ)

 「やめとけ、やめとけ。 ここの社長なんかに何を言っても無駄だ。 金儲けの事しか考えておらん業突張りでな。 さあ、飲むか?」(老人)

 老人は水筒のお茶をコップに入れると差し出しました。 ハジメはニコッとすると、寄ってきます。

 「頂きます。」(ハジメ)

 ハジメはコップをもらうと、ぐいっと飲み干しました。

 「喉が渇いたときには麦茶が一番だ。」(老人)

 「おいしい♪」(ハジメ)

 ハジメは笑顔でコップを手渡しました。

 「手入れ、大変そうですね。」(ハジメ)

 「ここの会社が立った頃にね、私が植えた物なんだよ。 まあ、子どもと同じでね、ちょくちょく手入れをしてやらんと・・・、ハハハ。」(老人)

 笑顔で話す老人にハジメも笑顔です。

 「楽しいかね、本作りは?」(老人)

 「ええ、とても。」(ハジメ)

 「そうか、そりゃいい。 まあ、頑張ってな。」(老人)

 「はい。」(ハジメ)

 老人は再び、庭の手入れを始めました。

Cap086_1  陶子は本屋で今日も『現代公論』を立ち読みしています。 ハジメの記す「編集室だより」をみるためです。 記事の内容を笑顔で見る陶子。 そこへ玉子(ともさかりえ)が通りかかりました。

 二人は喫茶店にはいり、コーヒーを飲みます。 『現代公論』の最新号をテーブルに置くと、陶子が語りだしました。

 「おかしいでしょ。 一緒にいる時はあんまり読もうともしなかったんだけど・・・、優しい本ね。 あの人や、皆の温もりが伝わってくる・・・。」(陶子)

 「無くなるんです。」(玉子)

 「えっ?」(陶子)

 「『現代公論』、吸収合併で・・・。」(玉子)

 「あの人は?」(陶子)

 「絶対潰さないって・・・。 皆はもう諦めているんです。 なのに、一人で無茶して・・・。 私、新人の頃、デスクに教わったんです。 編集者にとって一番大切なもの・・・。」(玉子)

 「一番大切なもの?」(陶子)

 「はい。 文章力でも、構成力でも、作家との付き合いでもない、愛情だって・・・。 らしいでしょ?」(玉子) 

 陶子は微笑して頷きました。

 「私、デスクのそういうところに惚れちゃったんですよね。」(玉子)

 「えっ?」(陶子)

 「昔ですよ、昔。 憧れみたいなものでしたけど・・・、今はもっと好きな人がいますから・・・。」(玉子)

 「轟さんでしょ? チカラが言ってた。 オドロキと玉子は良いセンいってるって・・・。」(陶子)

 「うふふふ、あのガキ―っ。」(玉子)

 二人は笑いあいました。 

 

 ハジメは今日も講学館へ。 入り口で待ち伏せしても、全然相手にされなくなっていました。 とっとと車に乗り込んで去っていく社長。 庭の老人が、今日も様子を見ていました。

 ハジメは川沿いの公園で陶子に電話しました。 

 「もしもし、俺だけど・・・。」(ハジメ)

 「どうしたの?」(陶子)

 「・・・、チカラ、元気か?」(ハジメ)

 「うん。 ランドセル買ったら大喜びして、ずっと背負ってる。」(陶子)

 「そうか・・・。」(ハジメ)

 「あなた、・・・大丈夫? ご飯、ちゃんと食べてる? 風邪流行ってるから、身体気をつけてね。」(陶子) 

 「ああ、じゃ・・・。」(ハジメ)

 ハジメはそう言って、電話を切り、陶子は名残惜しそうに電話を切りました。 

 轟たち編集部の皆は、休刊の知らせの記事の原稿を淋しそうに見ています。 そこへ玉子がやってきました。

 「ちょっと、皆、何時までしけた面してんの。 明日、校了だって解ってんの?」(玉子)

 「でも、明日の会議で決まっちゃうんですよ。 廃刊。」(宅間)

 「そんなこと関係ない。 例え廃刊でも、私たちに出来ることは、最後の一冊でも良い本を作るって事じゃないの? 愛情を持ってさ。」(玉子)

 それを聞いて、皆が机に戻って仕事を始めました。 その様子をハジメは見ていました。 諦めかけていたけど、もう一度挑む気になったハジメは、意を決して再び講学館へと、乗り込む事を決意します。

Cap087  翌日、会議室では、重役会議の真っ最中。 議長が『現代公論』の廃刊を異議なしとして決議しようとしたとき、ハジメが無断で入ってきました。 

 「ちょっと待ってください。 『現代公論』のデスク、堂々ハジメと申します。 今日は『現代公論』存続のお願いに参りました。」(ハジメ)

 「君、ここをどこだと思っているんだ。 こんな事をして、どうなるか解っているのか?」(議長)

 「覚悟の上です。」(ハジメ)

 社長・斐川の見る目が変わりました。

 「出版社にとって売れる本を作る事は大切な事かもしれません。 ゴシップや流行、刺激的な記事が載った雑誌も必要でしょう。 ですが、皆さんが自分の子どもや家族、次の世代に伝えたい本は何ですか?」(ハジメ)

 ハジメは紙袋から『現代公論』を取り出し、掲げました

 「この小さな雑誌には、世の中を変えたり、争いごとを無くすような影響力は無いかもしれません。 でも、読んだ人に優しさや温もり、ささやかではありますが、何かしら身となる種を蒔くことができる雑誌なんです。 どうか、この雑誌を手にとって読んでみてください。 そして、編集部員一人一人の想いと情熱を感じてください。 その上で、もう一度ご審議頂けないでしょうか。 お願いします。」(ハジメ)

 ハジメは社長に深々と頭を下げました。

 「言いたい事はそれだけかね。 私の仕事は会社の経営を考えることなんだよ。 これ以上君の青臭い理想論を聞いている暇はない。 出て行きたまえ。」(斐川)

 もはやこれまでか、と思われた時です。

 「待ちなさい! 彼の言うことは正しい。」

 「植木屋さん?」

 あの庭の手入れをしていた老人が、現代公論の編集長・小町を連れて入ってきました。 小町がハジメに言いました。

 「講学館の斐川会長よ。」

 ハジメが驚きました。 なんと社長の父親だったのです。

 「会社の経営に口を挟む気はない。 だがな、息子が間違った方向に進もうとしているのを正すのは、親の役割だ。」(会長)

 息子にそう告げると、重役たちに語りだしました。

 「私がこの会社を起こしたのはね、社会の不公平や矛盾を是正し、消してはならない文化や歴史を次の世代に伝えていくためだ。 『現代公論』にはその志がある。 そして、それを編集した人たちもだ。 『現代公論』は継続を決定する! いいな。」(会長)

 斐川会長は、振り向くとハジメに言いました。

 「これからも良い本を作ってください。 喉渇いたらな、また麦茶でも飲みにおいで。」(;_;) (会長)

 「ありがとうございます。」(ハジメ)

 ハジメは会長に深々と礼をし、そして、重役たちに一礼をしました。 そして、去っていく会長の後姿にもう一度、一礼しました。

 

 ハジメは小町と共に、帰って皆に報告しました。 この奇跡を皆で喜び、そして入稿のため、皆、仕事を再開しました。

 その夜、バー『鴎外』で飲むハジメと轟。 この奇跡を素直に喜ぶ二人。 

 「奇跡だろうが何だろうが、ホント良かったよ、解決して。」(轟)

 ちょっと物思いにふけるハジメを見て、轟はいいました。

 「陶子さんの事、考えてんだろう。 一番良い事があった時に思い浮かぶ顔・・・。 それが一番大切な人なんだってさ。」(轟)

 その後、布団に入ったものの、眠れないハジメ。 陶子もまた、ハジメの事で眠れずにいました。

Cap090  翌日、『現代公論』の新刊を手にして、小町に渡すハジメ。

 「これから、また新しいスタートですね。」(ハジメ)

 「後はあなた方に任せます。」(小町)

 新刊を手にした皆が、驚いて、編集長に振り向きました。

 「堂々くん、はい、これ。」(小町)

 小町はハジメに万年筆を手渡しました。

 「これは現代公論の編集長が代々受け継いできた物なの。 今日から、あなたが編集長よ。 新しい船には新しい船長が必要でしょ。」(小町)

 ハジメは戸惑いましたが、小町の言葉に皆は納得しました。

 「現代公論がこうやって残っているのもお前のおかげだしな。」(轟)

 「ありがとうね。 そしてこれからもよろしく、新編集長。」(玉子) 

 「よろしくお願いします。」(皆)

 「俺こそ、皆には世話になって・・・、ありがとう。 皆には本当に感謝しています。 俺みたいな奴がデスクとして遣り通せたのも皆の力があったからだし、どん底に突き落とされたとき、踏ん張れたのも、この本と仲間がいてくれたからだと思ってる。」(ハジメ)

 そう言うと、ハジメは意を決して、皆に打ち明けます。

 「俺、一つ、皆に隠してた事があるんだ・・・。 俺がGoAheadです。 俺が今妻男なんです。」(ハジメ)

 皆は冗談だと、笑います。

 「ホントなんだ。 妻とは離婚しました。 その騒ぎのせいで、ミスしたり、仕事抜け出したり、その度に皆に助けてもらっていました。 なのに、謝ることもできなくて、この通り、ありがとう。」(ハジメ)

Cap091  ハジメは皆に深々と頭を下げました。 すると、宅間(蟻田ミキオ)が封筒を手にすると、あるプリント用紙の束を見せました。 Q&Aサイトの書き込みを印刷したものです。 そこには、GoAheadに対する感謝の言葉が綴られていました。 その一つ一つに目を通すハジメ。

 『実は僕も、妻に浮気されていました。 悲しくて、苦しくて、それでも頑張っている貴方の姿に自分を重ね、勇気付けられました。 そして僕も、妻と正面から向き合うことにしました。』

 『――、もう一度、大好きだったあの人のところに、戻ろうと思います。』

 『愛することの大切さを学びました。』

 『俺、彼女とやり直そうと思います。』

 『私、好きな人に告白します。』

 『これからは妻と向き合っていこう。』

 『ありがとう。』

 『ありがとうございました。』

 どれも、感謝の言葉で溢れていました。 

 「Q&Aサイト、閉鎖してからも、こんなに沢山の書き込みが続いてたんです。」(蟻田)

 蟻田は、馬場と二人で、今妻男の続編を企画していたのです

 「皆、今妻男に元気もらったって人たちです。 もちろん、僕らも。」(美濃部)

 ハジメは嬉しくなりました。

Cap092_1  『春の訪れとともに色々ありますが、現代公論はこれからも前進。 初心を忘れず!

 大切なのは愛情だということをあらためて感じます。

 応援よろしくお願いします。

              (堂々)』

 陶子は嬉しそうに、この記事を観ていました。

 「何読んでんだ?」(チカラ)

 「ん? ママの宝物。」(陶子)

 そして、微笑みながら、本を閉じました。

 その夜、ある居酒屋で、ハジメと轟、玉子は3人だけで祝杯を上げていました。 ハジメの編集長昇進を祝ってです。 轟は、蟻田たちがプリントアウトしたQ&Aサイトの書き込みを見て言いました。

 「今妻男か・・・。 お前、凄いなぁ。 あっちこっちの知らないところで、奇跡を起こしてるんだもんなぁ。 まあ、俺もそのうちの一人な訳で・・・。」(轟)

 「えっ?」(ハジメ)

 「俺さ、愛なんて二度と信じるか、って思ってたんだけどさ。 でも、今妻男に関わって考え方が変わった。 俺は玉子が好きだ!」(轟)

 ハジメはびっくりしました

 「ちょっと、ドサクサに紛れて何言ってんの?」(玉子)

 「それを気付かせてくれたのは今妻男だ。 ありがとうな。 今妻男に乾杯!」(轟) 

 ハジメはちょっと困惑しつつも、轟とグラスを交わしました。 

Cap093  帰り道。 轟と二人で歩く玉子。 

 「私もだよ。 今妻男のお蔭で、コイツを好きになった。」(玉子)

 玉子は轟を指差すと、自分から口付けをし、抱きつきました。 轟は驚きつつも、玉子を抱きしめました。

 バー『鴎外』にやって来たハジメ。 マスターがビールを差し出しました。 編集長昇進を祝して、マスターからのお祝いです。 ハジメは快く受けました。 

 ビールを一口飲むと、轟の言葉を思い出しました。

 『一番良い事があった時、思い浮かぶ顔。 それが一番大切な人なんだってさ。』

 ハジメは陶子に電話しようとしましたが、途中で止めてしまいました。 そこへ至宝が、妻・君子(広田レオナ)を連れて入ってきました。 至宝はハジメに会うためにここに来たのです。

 「主人がね、ここに来たらあなたに会えるって言うから。」(君子)

 「僕に、ですか?」(ハジメ)

 「あなたにはとってもお世話になりました。 ありがとうございました。」(君子)

 「それと現代公論。 良かったな、新編集長。」(至宝)

 「ありがとうございます。 これを機に、一からやり直したいと思います。」(ハジメ)

 「再スタートか・・・。」(至宝)

 「はい。」(ハジメ)

 「あなたたちも再スタートしたらどうですか?」(君子)

 「えっ?」(ハジメ)

 「だって、離婚したんだから。 ねっ?」(君子) 

 「おう、人生ゲームの振り出しに戻るってやつだ。」(至宝)

 「後は堂々さん次第・・・。」(君子)

 君子もハジメの事を心配しているんですね。 性格はともかく、至宝も君子も良い人です。 

 

Cap094  陶子は夜寝る前、PCで仕事をしています。 ふと、恵介から送られてきた結婚式の招待状を手にしました。

 『Wedding Invitation

  皆様、いかがお過ごしでしょうか。

 この度、私たち結婚することになりました。

    そこで、ささやかながら、

  結婚披露パーティーを開催します。

    お忙しいところ恐縮ですが

     お越し頂けたら幸いです。

   河野 恵介  遠藤 亜里沙』

 同じ頃、ハジメもまた、バーで見ていました。 そして、自分の結婚式の事を思い浮かべていました。 幸せだったあの時を。

 『俺、堂々ハジメは三枝陶子が好きです。 いや、愛してます! 

 俺は陶子を絶対裏切らないし、命を掛けて守ります。』

Cap096  そして、恵介の結婚式の日がやってきました。 『ANGEL GARDEN』という、教会風の建物に入って来て、看板を見ていると、チカラの声がしました。

 「パパレンジャー♪」(チカラ)

 「おう、チカラ。 元気だったか。」(ハジメ)

 ハジメはチカラを抱き上げました。 そこへ陶子が来ました。 久しぶりの再会です。

 「よう。」(ハジメ)

 「おめでとう。 編集長になったって・・・。」(陶子)

 「うん。 ありがとう。」(ハジメ)

 陶子が何か話そうとすると、会場案内の声がしました。

 「チカラ、いくぞ。」(ハジメ)

 ハジメたちは中に入っていきました。

Cap098  元編集長の乾杯の音頭でレセプションが始まりました。

 蟻田の司会の下、現代公論の皆が歌で場を盛り上げたところで、蟻田が軽い口調で言いました。

 「ここで来賓の方より、お祝いの言葉を頂いちゃいたいと思います。 さて、トップバッターは、我らが現代公論の新編集長、堂々ハジメさんです。」(蟻田)

 「えっ? 俺?」(ハジメ)

 「隊長。 よろしくお願いします。」(蟻田)

 「ちょっと待て。 一番最初は無いだろ。 心の準備が出来てないよ。」(ハジメ)

 「さっさと行けよ。 ほら。」(轟)

 轟に尻をたたかれ、お立ち台へと向います。

 「ふつう5番だろう、俺は・・・。」(ハジメ) 

 「いいから行け。」(轟)

 「パパレンジャー、頑張れ!」(チカラ)

 「おう。」(ハジメ)

 チカラの声援に答えると、周りから明るい笑いが起こりました。

Cap100  「ご紹介に預かりました堂々ハジメと申します。」

 「よっ! 新編集長。」(至宝)

 至宝が場を和ませます

 「本日はお日柄もよく、恵介、亜里沙さん、結婚本当におめでとう。」(ハジメ)

 「ありがとうございます。」(恵介・亜里沙)

 「え―っ、恵介くんは見ても解るとおり、実直な男で亜里沙さんを必ずや幸せにしてくれると思います。」(ハジメ)

 「ちょっと、堅い堅い。」(玉子)

 「もっと力抜けよ、力。」(轟)

 「うるさいよ・・・。 え―っ、何ですか。 結婚は上り坂、下り坂、まさか、なんて申しまして・・・、まあ、夫婦生活50年、山あり谷ありで・・・、え―っ、長い間には本当に色々な事があるものです。 健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、これを愛し、敬い、慰め、助け、命ある限り、真心をこめて・・・。 いや、結婚式でそう誓う訳ですが、そんな事、何年か経つと、ついつい忘れてしまうもので・・・。」

Cap101  陶子が神妙な面持ちで見ています。 そしてハジメは少し天を見上げ、再び語り始めました。

 「気がつくと、あちこちヒビが入っていて・・・。 えっ、その・・・、何が言いたいかと言うとですね・・・。」

 ハジメは頭を抱えました。 そして深々と頭を下げました。

 「あ―っ、ダメだ、ごめんなさい。 ・・・。 こんな偉そうにスピーチする資格、僕には無いんです。 僕はホント言うと、一ヶ月前に離婚したばかりで・・・。

 場内がどよめきます。

 「本来なら、お二人の仲人を務めるはずでした。 その節は亜里沙さん、恵介、ホント申し訳ない。」

 二人に深々と頭を下げます。 場内は静まりかえりました。 

 「でも、離婚して解ったことがあります。 妻の存在がどんなに大きかったか・・・。 彼女と囲む食卓が、どんなに温かいものだったのか・・・。 それを失ってから、気付きました。 ・・・出来るなら、もう一度・・・、もう一度・・・、やり直したいです。 陶子と結婚したあの日に戻って・・・、やり直したい・・・。」

Cap103   陶子が涙を浮かべはじめました。 

 「やり直せばいいじゃん。」

 亜里沙が言いました。

 「やり直せばいいじゃないですか。 今、ここで。」

 亜里沙が見ている横で、恵介も首を縦に振りました。 皆がハジメを見つめるなか、ハジメはお立ち台から離れて、陶子のところへ歩き出しました。 腕を組み、陶子の席の横に立つと、陶子も立ち上がってハジメに振り向きました。

 「・・・帰ろう、陶子。 家に・・・帰ろう。 ・・・お前しかいないんだ。 それが解った・・・。 俺たちの家に・・・、帰ろう。」(T_T)

 陶子の目から涙がこぼれ、そして涙声で言いました。

 「はい。」

Cap106  ハジメは陶子の手を取り、抱きしめました。 髪を撫で、口付けをし、また抱きしめました。 場内から拍手が沸き起こります。 君子は感動で目を覆い、馬場は口笛で祝福します。 チカラのテーブルにはレッドマンボーが座っています。 馬場が、美濃部が立ち上がって万歳三唱し、編集部の皆もスタンディングオベーションです。 そして、ハジメはチカラを抱き上げました。

 

 『そして、以前と変わらない日々が始まった。』

Cap109  堂々家のいつもの朝食がテーブルに並びました。 3人揃っての朝食です。 

 『それは僕が悪戦苦闘して手に入れた、普通の生活。』

 「おいしい。 ご飯がおいしい。」

 陶子が微笑むと、ハジメも言いました。

 「うん。 美味いなぁ。」

 「美味いなぁ。」

 『当たり前のような事が、実はどんなに幸せな事か、今、身に沁みて感じています。

  妻との会話も増えました。 もちろん、喧嘩もします。

  子どもと3人で出かける事も多くなりました。

  これから結婚する二人。 これからやり直す二人。

  これから始まる二人。

  僕が伝えられる事は何もないかも知れません。 

  でも、すべてを失ったとき、僕に残ったのは、《好きだ》という気持ちだけでした。

  それを信じて歩いていきます。 

  いつの日か、悩み苦しんだ日々が、笑い話になるように。』

Cap110   轟と玉子は婚約し、至宝夫婦は子宝に恵まれ、ハジメと陶子は出勤前の送り迎いでしょうか? リュックを背負うチカラと3人で手をつないで、公園を歩いていきました。

 『少しの悲しみもない

  純粋な幸福なんて、

  めったにあるものではない。

           ――ハイネ』

  とうとう終わってしまいましたね。 でも、予想通り、感動的なラスト15分でした。 本当にお互いがお互いの事を想っていれば、必ずやり直せる。 そう思わせてくれる素敵なストーリーだったと思います。

Pop_chuko2  実際のGoAheadさんのスレッドで印象的だった言葉も、ちゃんと使われていました。 「今でも好きだから別れてください。」というGo Aheadさんの言葉は前回で、「ご飯がおいしい。」という奥さんの言葉はラストに使われていましたね。 内容は後半、大分アレンジされていましたけど、決してその原作を汚さない良いドラマだったと思いました。o(^-^)o

 僕自身も、このドラマやGoAheadさんのQ&Aサイトのスレッドのお蔭で、随分と夫婦仲が良くなったように思います。 少なくとも、僕自身のかみさんを見る目が変わりましたね。 僕もハジメのように家事や育児をまかせっきりの人間でしたから・・・。

 かみさんは、このドラマに関心がない、と言っていましたが、かみさん自身も、以前と比べて、何か少し円くなったように思います。 このドラマが始まる前までは、夫婦の愛情が薄らいでいて、長い間かみさんは、抱かれることすら拒んでいました。 俗に言うセックスレス夫婦ですね。f(^-^;)  元々、かみさんは抱かれることがあまり好きではなかったんです。 そして、僕もその状況を仕方なく受け入れていました。 我慢していたんです。 だんだん妻への愛情も薄らいで、一緒にいることだけが当たり前の事のようになっていました。 だからこそ、僕は特別な想いでこのドラマを観ていました。

 お互い、浮気をしたことはありませんし、なにより、二人とも、子どもを大切に思っているので、僕らに離婚は考えられません。

 でも、かみさんは先月から、抱かれることを阻まなくなりました。 キスも心から受け入れるようになりました。 正直な僕の気持ちを打ち明け、かみさんはそれをちゃんと受け止めてくれたんです。 その結果、お互いの愛情も、結婚した当時に近い状態に戻れていると思います。 生活に変化はなく、傍目には変わらないと思いますが、少なくとも僕の気持ちが変わりました。 その意味で、この『今週、妻が浮気します』には本当に感謝しています。 夫婦にとって大切なものは何なのか、教えてもらいましたし、勇気をもらいました。 本当にありがとうございました。m(__)m

 過去の記事:

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 私が最初に好きになったの・・・『今週、妻が浮気します』第9話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: あなたは、妻が他の男性に抱かれたことを忘れることができるのですか?・・・『今週、妻が浮気します』第8話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 俺、一度だけ浮気したことがある・・・『今週、妻が浮気します』第7話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 結婚指輪とAV女優・・・『今週、妻が浮気します』第6話

  ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 僕が、奥さんに浮気の事実を伝えます・・・『今週、妻が浮気します』第5話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 半年前に一度だけ・・・『今週、妻が浮気します』第4話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: エレベーターに天使が舞い降りた・・・o(^-^)o 『今週、妻が浮気します』第3話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 結婚記念日、忘れてた・・・『今週、妻が浮気します』第2話

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2007年3月21日 (水)

お前が俺の運命の女だ・・・『花より男子2リターンズ』最終話

 遅くなってすみません。 『花より男子2リターンズ』最終話を手短にアップします♪o(^-^)o

G03_12  海(戸田恵梨香)は司(松本潤)が好きになり、つくし(井上真央)がいる前で、「クッキーをまた作ってくれ。」と司が海に言ったとき、「また、作ってあげる。」と答えました。 それを聞いて、つくしは司を諦めてしまいます。

 その話を聞いて、優紀(西原亜希)は、文句を言いにいこうとしますが、つくしが引き止めます。 類(小栗旬)の誘いで、司の快気祝いに、雪山のホテルにやってきたつくしたち。 海はちゃっかり、司について来ました。 あきら達が何とかしようと策をねろうとしますが、類は「司は野生動物だもん。 それにあの娘(海)に牧野は越えられないよ。 俺達が思っているよりもずっと、あの二人の絆は強いよ。」と、静観することを勧めました。

 後日、海が作ったクッキーを食べた司は、この前のクッキーとは違うことに気付きます。 海を怒鳴りつけました。

 「お前、嘘付いたな。(中略) お前は俺と一切関係ねえ。」 

Cap076  海はつくしに嫉妬。 優紀を捜しに来たつくしに、「山頂のレストランに忘れ物を取りに行った。」と、嘘を付きました。 それを信じて、吹雪の中、山頂へと向うつくし。 類が状況を察し、海に白状させました。 その話を聞いて、何故か司が駆け出し、スノーモービルで捜しに行きます。 なんとかつくしを見つけますが、ガス欠で、近くの山小屋へ避難。 ところが、今度は司が熱を出してしまいます。 つくしが親身になって看病するのを観て、司は過去同じような事があったと感じ、そして思い出しました。

 「牧野・・・。 お前が俺の、運命の女だ。」

 つくしは涙を流しながら言いました。 

 「ありがとう。 やっと思い出してくれたね。」

 ふたりは抱き合い、そして、救助隊に助けられました。

 家にもどり、父の見せた新聞の記事にびっくり。 

Cap077  『婚約発表秒読みか?』と書かれた記事にはつくしの写真。 更に裏表紙には、つくしが助けた老紳士の写真が。 本当に大発明だったんだ、と感激しました。 この紳士が楓(加賀まり子)に売り込み。 椿(松島奈々子)の後ろ盾です。 楓は椿の説得により、司を道明寺グループの次期後継者に指名しました。

 司は西田(デビッド伊藤)を秘書に指名。 更に、大河原財閥との合併交渉のため、NYへと旅立ちました。

Cap075  いよいよ、英徳学園の卒業式。 トラブルに見舞われながらも、プロム会場の日本武道館へと走っていきます。 卒業式は間に合わず、プロムも看板が外されはじめていたので、慌てて中に入ると、場内は真っ黒。 間に合わなかった、と思ったら、暗闇の中から司が登場。 そして、つくしに言いました。

 「結婚してくれ! この俺様と結婚しろ。」

 つくしは司の差し出した手をとり、言います。

 「しょうがないなあ。 私があんたを幸せにしてあげてもいいよ。」

 司がつくしを担ぎ上げると、場内が明るくなりました。 会場には大勢の人がつくしを待っていたのです。 そして、ダンスが始まりました。 

 

 ラストは大団円でしたね。 つくしがプロム会場へと向い、踊るまでのシーンは、出演者総出演って感じでした。 前作も面白かったんですが、今作も第1話から面白かったです。 後半、ちょっとエピソードを詰め込みすぎかな、という印象はありましたが、西門のエピソードなど、良い話もあって、とても楽しい全11話でした♪o(^-^)o 

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『今週、妻が浮気します』第10話について、お詫びm(__)m

 昨日は帰宅したのが9時40分。 子どもたちが録画したアニメを観ていて、後で今録画している『今週、妻が浮気します』第10話を見せてね、とDVDレコーダーを見たら、録画の赤ランプが点いていませんでした。 かみさんに、録画は?って訊いたら、「えっ、録画してない?」と言われ、あわててチャンネルを変えたら、放送中。 「あ~ぁ、ゴメン忘れてた。」と言われたときには後の祭り。 結局、ラスト5分しか録れずじまい。 最悪です。

 という訳で、残念ながら記事をアップできません。 ドラマの内容については、mariさんの「まあ、お茶でも」か、chanyさんの「ぐ~たらにっき」にジャンプしてください。 申し訳ございません。m(__)m

 → http://guutaranikki.blog4.fc2.com/blog-entry-1314.html 《ぐーたらにっき》

    http://kukku.tea-nifty.com/tea/2007/03/post_a503.html 《まあ、お茶でも》

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2007年3月18日 (日)

私が最初に好きになったの・・・『今週、妻が浮気します』第9話

 今日は、仕事は半ドン♪ お昼は家族で久々にマクドナルドへ行きました。 う~ん、マックフライポテトって、こんなに味が薄かったかなぁ? びっくりドンキーの方が美味しいなぁ。 暫く来ないうちに味が落ちた? いや、きっと僕らの味覚が変わったのかも・・・。 

 家族全員、風邪をひいているので、薬局と隣接するマツモト、ナムコに寄って、3時には帰宅しました。

 ではさっそく始めましょう♪ 『今週、妻が浮気します』第9話をアップします♪o(^-^)o

 『陶子と離れて、チカラと二人の生活が始まった。』

Story09_ph_01  ハジメ(ユースケ・サンタマリア)はチカラ(加藤翼)のために朝食を作りますが、いきなりパンは焦がすわ、目玉焼きの黄身も潰れるわ、てんやわんやです。 保育園の迎えも夜遅くになったり、洗濯物も雨に濡れるし、学年末大掃除のための雑巾づくりで慣れない裁縫をしたりと、男手一つで大変な毎日です。

 火曜日、今日も頑張って、急いで保育園に連れて行こうとすると、チカラに、 「今日は保育園、休みだぞ。 先生が言ってた。 振り替え休日だって。」 と言われ、カレンダーを見直しました。 3月20日と翌日の春分の日は、保育研修で振り替え休日になってました。 困ったハジメは、仕方なく、会社に連れて行くことにしました。

 編集部の皆は、ハジメの子どもが来ていることに疑問を抱き、奥さんは?と尋ねますが、轟(沢村一樹)がバケーションだと、適当にお茶を濁します。 そこへ編集長(江波杏子)が出社してきました。 チカラを見つけ、「なんなの? この子。」と尋ねたので、ハジメは説明のため編集長を会議室に連れて行きました。

 「実は今、訳あって、妻と別居しておりまして・・・。」(ハジメ)

 ハジメがそう言うと、編集長は、

 「解ってるわよ。 裏妻特集・・・。 あんな生々しい記事、体験者じゃなきゃ書けないでしょ? Q&Aサイトの相談者、あなたでしょ?」(編集長)

 「いや・・・、それは・・・。」(ハジメ)

 「大変ねぇ~。 でもね、止まない雨は無い。 今は土砂降りでも、そのうち、きっと晴れ間が覗くわよ。 それにね、どんな経験でも、編集者にとっては腕の肥やし。 子育て、頑張んなさい。 でも、仕事もしっかりね。」(編集長)

 「はい、頑張ります。」(ハジメ)

 編集長はハジメの事を見抜いていました。

 チカラはレッドマンボーの事で、編集部の皆と話をしています。 その時、ハジメと轟は会議室で話し合っていました。

 「お前さあ、一人で面倒見るの、無理あるんじゃないか?」(轟)

 「正直・・・、テンパってます。」(ハジメ)

 「で、チカラには陶子(石田ゆり子)さんの事、何て説明してんだ?」(轟)

 「ママは疲れてるから、のんびり旅行させてあげようって・・・。」(ハジメ)

 「それで納得してんのか?」(轟)

 「まあ・・・、何とか。」(ハジメ)

 「いつまでも、そうやって誤魔化す訳にもいかんだろ。 で、これから、どうすんだよ?」(轟)

 「俺、チカラのために、陶子の事、許そうかって思ったんだ。 ・・・でも、Q&Aサイトに痛い質問が入って・・・。」(ハジメ)

 ハジメは、その質問を説明しました。

 『あなたは、妻が、他の男性に抱かれたことを、忘れられるのですか?

 ふと、夫婦で寄り添ったときに、よぎる映像はなんですか?

 何かの度に相手の男のことを思い出し、その度に、苦しむのではありませんか?』

 「で、お前、何て答えたの?」(轟)

 「ノー、だって。」(ハジメ)

 「確かになぁ。 より戻したところで、浮気相手の顔がチラつくわなぁ。 何かというと、ネチネチ言いたくなるだろうし・・・。」(轟)

 「そういう自分が嫌になりそうでさぁ・・・。」(ハジメ)

Story09_ph_03  そこへ、馬場(和田正人)が入ってきて、午後からの取材の件を尋ねました。 その事をすっかり忘れていたハジメは、チカラを轟に頼もうとしました。 しかし・・・。

 「あのなあ、俺は子どもが大っ嫌いなんだ。 お袋さん、どうしたんだよ? お袋さん。」(轟)

 「登別。 温泉行ってんだよ、婦人会の旅行で・・・。」(ハジメ)

 ハジメは、チカラを抱きかかえると、轟に手渡しました。

 「パパ、仕事なんだ。 戻ってくるまで、このオジちゃんが遊んでくれるって。 いい子にしてろよ。」(ハジメ)

 そう言って、大慌てで出て行きました。

 「よろしくな、オジちゃん。」(チカラ)

 「あのな、オジちゃんじゃないんだぞ。 轟さん。 ちゃんと、゛さん゛付けるんだぞ。」(轟)

 「よろしくな、オドロキ。」(チカラ)

 そこへ玉子(ともさかりえ)が一言。

 「頑張ってね♪ オドロキさん♪」(玉子)

 現代公論を出て、取材に向おうと歩き出すと、陶子から電話が掛かってきました。 

 「チカラ・・・、元気?」

 「元気でやってるよ。」

 「ご飯とか、大丈夫?」

 「大丈夫も何も・・・、完璧だよ。 料理もレパートリー増えたし、裁縫だってやっちゃうし、送り向かいなんて、遅刻したことないし、もう、ばっちりだよ。 ハハハ。」

 「そう・・・。 今日は?」

 「えっ?」

 「保育園、お休みでしょ? チカラは、誰か、見てくれてるの?」

 「だから、大丈夫だって。 俺はちゃんとやっているし、チカラともうまくいってる。 取材なんだ、切るぞ。」

 そう言って、ハジメは電話を切ってしまいました。 

 陶子は、二人が心配で仕方ないようです。

Cap049  その時、恵介(鈴木浩介)がバイクに乗ってやってきました。 

 「万作先生の事、聞きました?」(恵介)

 「万作先生って、天文部の?」(ハジメ)

 「昨日、亡くなったって。 92歳、大往生だったそうですよ。 今日の夜がお通夜で、明日が告別式だそうです。」(恵介)

 「今日・・・。 先生、確か、八ヶ岳だったよな?」(ハジメ)

 「ええ、あっそれで、すみませんが、これ、よろしくお願いします。」(恵介)

 恵介は、ハジメに香典を渡しました。

 「俺、撮影で行けないんですよ。 ノッチ(石井正則)先輩が旅館の手配とかしてくれるそうです。 世話役買って出たみたいで・・・。 ほら、仕切り屋だから・・・。 あっ、そうそう、告別式の受付をやってもらいたいって言ってましたよ、先輩と陶子さんに。 陶子さんによろしく伝えておいてください。」(恵介)

 恵介はそう言うと、忙しいのか、さっさと去っていきました。 ハジメは困惑しながらも、陶子に電話をしました。

 「天文部の恩師の葬式?」(玉子)

 「仲人してくれた先生でさ、すげえお世話になった人なんだ。」(ハジメ)

 「でも、文学書の原稿、どうするんですか? 今日、明日中にチェックしないと・・・。 僕一人じゃ不安ですよ。」(馬場)

 「じゃあ、告別式から直帰して、徹夜でチェックするわ。」(ハジメ)

 その頃、チカラは宅間(蟻田ミキオ)たちとレッドマンボーごっこの真っ最中。 その様子を見て玉子は、

 「チカラくん、どうすんのよ? お葬式に連れて行く訳に行かないでしょ?」(玉子)

 一緒に遊んでいた轟が言いました

 「俺は、絶対お断りだからな。」(轟) 

 結局、轟がチカラを預かることになりました。

Cap061  お通夜の会場。 お寺の入り口には「鶴谷万作 通夜・告別式」の立て看板。 式場内にハジメと陶子が入ってきました。 二人は、お互いの顔をチラッと見つつも、見合わせることなく、焼香をしました。 

 一方、現代公論では、玉子と編集長がハジメの話をしていました

 「デスクと奥さん、泊まりなの?」(編集長) 

 「ええ。」(玉子)

 玉子は編集長にコーヒーを入れました。

 「まあ、いい機会かもね、二人でじっくり話す・・・。」(編集長)

 「轟さんも、そういう意味でチカラくんを預かったんだと思います。 ああ見えて、友達思いだから。」(玉子)

 「あら、珍しいわね。 あなたが褒めるなんて。」(編集長)

 「いや、褒めてる訳じゃ・・・。」(玉子)

Story09_ph_04  お通夜がほぼ終わり、恩師の家で、ノッチの音頭で昔の仲間たちとの飲み会が始まりました。

 「じゃあ、献杯。 いやぁ、良いお通夜だったなぁ。 さすが万作先生、星見ながら往生したらしいよ。」(ノッチ)

 「しかし、これじゃあ、お通夜じゃなくて、同窓会だな。」(ハジメ)

 「いや、弔い酒だよ、弔い酒。 その方が先生も喜ぶよ。」(ノッチ)

 「そうそう、ああいう人でしたからね、皆さんの笑顔が何よりの供養になりますよ。 遠慮せずにやってください。」(親族)

 その時、ノッチはハジメと陶子が離れて座っていることに気付きました。 そう言うと、皆は、陶子をハジメの隣りに座らせました。

 「遠慮しなくていいんだよ、仲間なんだから。 仲人してくれた先生に恩返ししろよ。 アツアツぶりを見せ付けて。」(ノッチ)

 「今日、お子さんは? 預かって貰ったの?」(仲間の一人)

 「あっ、うん・・・。」(陶子)

 「しかし、陶子ちゃん、相変わらず綺麗だな。」(仲間の一人)

 「そう、羨ましいぞ。 俺も狙ってたのに。」(仲間の一人)

 「堂々の押しには敵わないだろう。 お前、陶子ちゃんの事、好きで好きでたまんなかったもんな。」(ノッチ)

 「昔の話はもういいよ。」(ハジメ)

 皆が楽しそうに二人を持ち上げるなか、ハジメと陶子は、本当の事が言えなくて、辛さを我慢していました。

 

 その頃、轟はチカラをハジメの家につれて帰ってきました。 暫くすると、玉子が手伝いにやってきました。 デザートにと、プリンを手土産に。 部屋に入るなり、散らかった状態にびっくり。

 「すごいな、この部屋。」(玉子)

 「俺がいたときは、チャンと片付いていたんだけどな。」(轟)

 「至宝(西村雅彦)さんも居候してたんだっけ。 最近、どうしてんの、至宝さん?」(玉子)

 「奥さんの浮気調査中。」(轟)

 そう言うと、轟は玉子にQ&Aサイトのあるスレッドを見せました。

 『今日、妻が浮気します。

  ホテルに乗り込んで、妻と、間男に天誅を下してやります。』

 「えっ、これ至宝さんなの?」(玉子)

 「巷じゃ、天誅男と呼ばれている。 ハンドルネームはGoAheadならぬハンマーヘッド。(轟)

 「ハンマーヘッドって、展開が誰かに似てるね。」(玉子)

 「似てないだろ。 だってあの夫婦は、もっと二人とも解りやすいっていうかさ、感情のままに突き進んでいるって感じだからな。」(轟)

 玉子は気持ちわるそうに画面をみていました。

 

Cap051  ホテルを男と二人でチェックインし、部屋へと向う君子(広田レオナ)を至宝が怪しい格好で追いかけます。

 ハジメの時と全く同じシチュエーションですね。(^o^)

 部屋に入り、男に殴りかかろうとする至宝を君子が止めました。 

 「はい、そこまで! 解った? 浮気される者の気持ち。 あなたがつけていることなんて全部お見通し。」(君子)

 「じゃあ、お前、こいつは?」(至宝)

 「アルバイトさんです。 ご苦労様でした。」(君子)

 男は不機嫌そうに部屋を出て行きました。

 「あなたに知ってほしかったの。 私がどんなに辛かったか。」(君子)

 「君子。 じゃあ・・・。」(至宝)

 「私があなたを裏切る訳ないじゃない。」(君子)

 「君子。 良かった、良かった。」(至宝)

 二人は嬉しそうに抱き合いました。

 すべては君子の作戦だったんですね♪(^^) 自分と同じ苦しみを味あわせることで自分のことを理解してもらう。 見事な旦那操縦法です。

 

Story09_ph_05  轟と玉子はチカラのために料理をつくりますが、玉ねぎの切り方一つでもケチをつける轟に玉子は軽口を叩きます。 お互い、あれこれ言い合って、料理をしていると、チカラが言いました。

 「お前たち、仲良いな。」(チカラ)

 「これは仲良いって言わないんだぞ、チカラ。」(轟)

 「パパとママ、喧嘩しなかったぞ。」(チカラ)

 「喧嘩しない方がいいだろ? 笑ってるパパとママの方が。」(轟)

 「マンボーとシャークが言ってた。 喧嘩するほど仲が良いって。」(チカラ)

 二人は顔を見合わせました。

Story09_ph_06  天文部の仲間たちが飲み会を終え、廊下を歩いているとき、ノッチが言いました。

 「せっかく集ったんだ。 万作先生の弔いに、星でもみないか? 星。」

 皆、賛成して、星を眺めに行きます。 寺の外で見る星々。 星の数が違って見えると感心する仲間にノッチは、

 「万作先生がこっちに住みたかった気持ち、解るなぁ。」

 皆に、そういいました。 後ろで、少し離れたところで皆を見ているハジメと陶子。

 「チカラ・・・、轟さんが見てくれてるんでしょ? 大丈夫?」(陶子)

 「さっき電話したら、玉子ちゃんが来てくれてたから・・・。」(ハジメ)

 「そう・・・。」(陶子)

 「星なんか見るの久しぶりだなぁ。」(ハジメ)

 「そうね。」(陶子)

 その時、二人に気付いたノッチが寄ってきてハジメに言いました。

 「おい、何湿っぽい顔してんだよ。 そんな顔しても先生喜ばないぞ。 天体観測だ、天体観測。」(ノッチ)

 「そうだな、昔みたいにワイワイやるか、ワイワイ。」(ハジメ)

 ハジメは皆の輪に入っていきました。

 「陶子ちゃん、結婚してからも、アイツと一緒に、星見に行ったりとかしてんの?」(ノッチ)

 「結婚して1,2年は行ってたけど、子どもが生まれてからは全然。」(陶子)

 「そんなもんかぁ・・・。 じゃあ、夫婦でデートとかは?」(ノッチ)

 「しないしない。 休みの日は子ども中心よ。」(陶子)

 「何だよアイツ。 陶子ちゃんにべた惚れだったくせに・・・。」(ノッチ) 

Cap052  陶子は、皆と楽しそうに天体望遠鏡を覗き込むハジメを見つめながら、語りだしました。

 最初に好きになったのは私のほうだった・・・。 気が付くと、いつもあの笑顔を追ってた・・・。 あの人と一緒に居ると、暖かい気持ちになれた。 嫌な事があったときも、優しい気持ちになれた・・・。」(陶子)

 ハジメが振り向くと、陶子は涙を浮かべながら、言いました。

 私が先に好きになったの・・・。」(陶子)

Cap053  ハジメが、陶子の表情が気になったとき、仲間の一人がが流れ星を見つけて感嘆の声をあげると、ノッチが言います。

 「そういや、今って海亀座流星群の時期だろ?」(ノッチ)

 「そうそう、確か、明日が明後日あたりがピークだ。」(仲間の一人)

 「流星群?」(ハジメ)

 ハジメがもう一度振り向くと、陶子は星空を見上げていました。 陶子は再び、ハジメを見ます。 そして、星の満ちる夜空の中、一つ、流れ星が浮かんで、消えてゆきました。

 玉子は、寝室でチカラを寝つかせ、居間に戻ると、轟がアイロン掛けをしていました。 凝り性だという轟。 玉子はハジメ夫婦の写真を見て思いました。

 「どうしてるかなぁ?」(玉子)

 「あの二人の事だ。 ほとんど会話もしていないだろう。」(轟)

 「さっき、チカラくんが、喧嘩したことない、って言ってたじゃない。 あの二人さぁ、普段から、本音でぶつかったことって無かったのかなぁ?」(玉子)

 「陶子さん、完璧主義そうだもんなぁ。 わがままとか、文句とか言えなくて、溜め込んじゃってたのかもなぁ。」(轟)

 「Q&Aサイトに、『あなたは妻が他の男に抱かれた事を忘れ去ることができますか?』って質問があってさ・・・。」(玉子)

 「知ってる。 堂々がNOって答えたやつな。」(轟) 

 「あれ、デスクの奥さんのような気がするんだよね。」(玉子)

 轟はびっくりして、玉子に振り向きました。

 「面と向かって聞けなくて、勇気振り絞ってあそこに書いた・・・。 一番聞きたいこと・・・。 もしそうだとしたら、奥さん、本当は戻りたいんじゃないかな? デスクが許してさえくれれば・・・。」(玉子)

 そこへ、チカラが起きてきました。

 「クレヨンどこ?」(チカラ)

Cap055  ステレオの下の戸棚を開いて、探し出しました。 玉子が見つけ、チカラに差し出します。 轟は、同じ棚に入っている、天体望遠鏡の箱を見つけ出しました。 それを取り出し、箱を開けると、本格的な望遠鏡が入っていました。 望遠鏡の隅っこには「1998.3.21」と彫られています。

 「9年前、の明日?」(玉子)

 チカラが駆け寄ってきて言いました。

 明日はママの誕生日だ。」(チカラ)

 二人は驚きました。

Cap057  旅館に到着し、ノッチはハジメに、「一番良い部屋を用意した。」 と、にこやかに言いました。 二人が案内された部屋には、布団が2つ、並べて敷いてありました。 ハジメは先に風呂に行き、陶子が入れたお茶を飲むと、大して話もせず、そそくさと布団に潜ってしまいました。 

 チカラはママの絵を描いていました。

 そっか、ママの誕生日には絵を描いてあげるんだ。 いつも3人でお祝いするの?」(玉子)

 「ううん、パパ忙しいから・・・。」(チカラ)

 「ああ、あいつ、毎年この時期は、文学賞の絡みで忙しいからなぁ。」(轟)

 「いつも、チカラくんが一人でお祝いしてたって事か・・・。」(玉子)

 「泣けてくるなぁ・・・。 でも9年前の陶子さんの誕生日って、何があったんだろうな?」(轟)

 「望遠鏡に刻むぐらいなんだから、何か特別な日なんだろうね。」(玉子)

 そのとき、チカラが叫びました。

 「あっ、黄色がない! 黄色がないと、お星様が描けない。」(チカラ)

 「じゃ、お日様にしろ、お日様に。 ほれ、赤。」(轟)

 「だめ。 お星様描くの!」(チカラ)

 玉子は何か特別な事があると、感じ取り、言いました。

 「よし解った。 お姉ちゃんに任しとき。 でも、今日は早く寝な、オドロキと一緒に。」(玉子)

Cap059  ハジメと陶子は、布団を離して寝ています。 でも、二人とも、目は開いていました。

 「陶子。 星・・・、星・・・、綺麗だったな・・・。」

 「そうね。」

 たった一言だけ、会話を交わしました。 時計が12時を回りました。

 翌日、ハジメは会社に直帰するため、一人別れて帰ることにしました。 陶子はノッチと共に、仲間の車で帰ります。 ハジメは車の後姿を見ていました。

Cap062  玉子はチカラのために、夜中に買い物に出かけました。 翌朝、チカラは電話で玉子に礼をいいました。 轟が電話を代わります。

 「子どもっていうのも、少しは可愛いっていうか、そう悪いものでもないなぁ。」(轟)

 「何、らしくないこと言ってんの。」(玉子) 

 「お前、試しに俺の子ども、生んでみるか?」(轟)

 「教育監督の新しい資料、そっちにデータ、転送しとくから、後で見といてね。」(玉子)

 玉子はあっさり話題を変えてしまいました。

 「オドロキ、玉子に惚れてるな。」(チカラ)

 「何、バカなこと言ってんだよ。 さっさと描かないと間に合わないぞ。」(轟)

  陶子が東京に戻ってくると、携帯がなりました。 ハジメの家からです。 電話に出てみると、チカラでした。

 「ママ、今日、帰ってくるよな。」(チカラ)

 「えっ?」(陶子)

 「ママの誕生日だもんな。 オドロキと一緒にケーキ作ってんだ。 待ってるからな。」(チカラ)

 「じゃあ、パパと相談してみるね。」(陶子)

 轟が電話を代わりました。

 「もしもし、轟ですが、帰ってきてもらえませんか? チカラがねぇ、楽しみにしてるんですよ。 ママの誕生日を祝うんだって。」(轟)

 「いろいろありがとうございます。 チカラのために・・・。 でも、あの人が許さないと思いますし・・・。」(陶子)

 「チカラのためだけじゃないんです。 あなたのためです。 陶子さん、戻りたいんじゃないですか? だから、Q&Aサイトにあんな質問したんでしょ?」(轟)

 「あっ、それは・・・。」(陶子)

 「もう、ネットで聞くとか、そういうややこしい事はやめて、本音でぶつかり合ってみたら、どうだろうな。 ほら、よく言うでしょ。 喧嘩するほど仲が良いって・・・。 とにかく、今日は帰ってきてくださいね。 それにね、俺がもう勘弁してほしいんですよ、お子様のおもりは・・・。」(轟)

 陶子は少しだけ笑顔になりました。

 

Story09_ph_08  一方、ハジメは編集部に戻ってきました。 馬場に、一人でやらせてすまない、と言うと、玉子も手伝っていると言います。 会議室でチェックしている玉子にハジメが言いました。

 「いいよ、いいよ。 俺と馬場が担当なんだから。」(ハジメ)

 「デスクさあ、今日が何の日か解ってるよねぇ。」(玉子)

 「陶子の事、言ってんなら、もう関係ないし。」(ハジメ)

 「チカラくんが、毎年、ママの誕生日、一人で祝ってたって知ってた? パパが忙しいから、ママの誕生日、祝うのは僕の係りだって。 子どもに気使わせて、どうすんのよ!」(玉子)

 ハジメは初めて、その事を知りました。

 「1998年、3月21日。 望遠鏡に刻んであった。 3月21日は奥さんの誕生日ってだけじゃない。 二人にとって、何かもっと大切な日なんじゃないの?」(玉子)

 「プロポーズ・・・したんだ。 9年前の今日・・・。」(ハジメ)

 ハジメはあの日の事を思い出しました。

 ―――

Story09_ph_11  見晴らしの良い公園にテントを張って、夜空を見上げながら、二人は寄り添っていました。 

  「ねえ、何が見えるの? 教えてよ~。」(陶子)

  「しーっ、あっ来た来た。」(ハジメ)

 ハジメは立ち上がると、空を指差しました。

  「流星群だ。」(ハジメ)

 陶子も立ち上がり、二人で、あちこちで現れては消える流星群を眺めました。 ハジメは帽子を取ると、空に向かって言いました。

  「よ―し、願い事言うぞ! 俺は、三枝陶子と結婚したいです! 陶子の朝飯食べたいです! 子どもは10人ぐらいほしいです! 爺さんになっても、一緒にいたいです! 歳くっても、手つないで、皺くちゃの口にキスして、病気になっても傍に居て、死ぬまで一緒に居たいです! 後は・・・、もう解んねえや!」(ハジメ)

Cap063  陶子は嬉しそうに、ずっと聞いていました。 ハジメは振り向いて、陶子に向かっていいました

 「結婚しよう!」

 「ハイ♪」 

 「よっしゃあ~♪」

 ハジメは駆け寄って、陶子を抱きしめました

 「ありがとう。 そうだ、毎年、陶子の誕生日に星、見に行こうよ。 こうやってお互いの気持ち、確認しよう。 良い事も嫌な事もぶつけ合ってさ。 約束な。」(ハジメ)

 陶子は二度、三度うなずくと、「はい♪」 と答えました。 そして二人は、流星群の乱れ飛ぶなか、唇を重ねました。

 ―――

 「俺、毎年、星見に行こうって約束したんだ。 だけど、チカラが生まれてから、いつの間にか、忙しさにかまげて、そんな事すっかり忘れて、あいつが本当に欲しかったもの、気付かないで・・・。」(ハジメ) 

 「デスクさぁ、本当に一生、奥さんの浮気、許さないの? 50年、60年の夫婦生活、いろいろあって当たり前でしょ? それこそ、星のように、遥か上から見下ろせば、浮気なんて笑い飛ばせるぐらい、小さい出来事かもしれないよ。 浮気はただの出来事で、大事なのは気持ち・・・。 とにかくさあ、今の気持ちを素直にぶつけ合ってみなよ。 約束果たしてあげて。 奥さん、きっと待ってるから・・・。」(玉子) 

 「でも、今から星見に行く、って言っても・・・。」(ハジメ)

 「もう、イライラするなぁ。 星を見に行く事が大事なんじゃない、お互いの気持ちを確かめ合うことが本当の約束! もう、この原稿、私が見るから・・・。」(玉子)

 「私も見るわよ。」(編集長)

 編集長がやってきて、ハジメに微笑みました。

 「編集長・・・。」(ハジメ)

 「新人文学賞、ここ数年、あなたに任せてきたけど、ろくな新人出てきやしない。 やっぱり私が才能を見出さなきゃダメね。」(編集長)

 玉子は笑うと、立ち上がって言います

 「はい、そういう事で、邪魔邪魔! グズグズしてると蹴っ飛ばすよ。」(玉子)

 ハジメは立ち上がり、二人に頭を下げて言いました

 「すみません。 じゃあ、お願いします。」(ハジメ)

 そして、家へと足早に出て行きました。 でも、出てすぐに至宝に捕まります。

 「浮気は君子の作戦だったんだ。 お互いの気持ちを素直にぶつけたら、あっさり解決だ。」(至宝)

 笑顔で語る至宝でしたが、ハジメはそれどころではないと、とっとと去っていきました。 陶子のもとへと。 陶子との日々を思い出しなから、陶子の笑顔を想いながら・・・。

Cap068  陶子は3人で撮った写真を見ていました。 テーブルにはケーキ。 そして、チカラがママに絵のプレゼント。

 「ママ、お誕生日おめでとう。」

 「ありがとう。 上手に描けてるね。 ・・・、お星様・・・。」

 「うん。 ママ、お星様好きだもんな。 いっぱい描いたから、早く元気になれよ。」

 陶子はチカラを抱きしめて言いました。

 「ありがとう・・・。 ありがとう、チカラ。」

 「ママが居ないと、淋しいぞ。」

 「うん・・・、ゴメンね、ゴメンね。」

 涙声になりながら、陶子はチカラを強く抱きしめました。 そこに、ハジメが戻ってきました。

 「パパレンジャー!」

 陶子はハジメに目が合うと、済まなそうな顔をして言いました。

 「ごめんなさい。 勝手に帰ってきて・・・。」(陶子)

 「俺こそゴメン。 俺、ずっと、約束忘れてて・・・。 誕生日、おめでとう。」(ハジメ)

 陶子が微笑みました。

 「今年は3人でお祝いだな。」(チカラ)

 ハジメが笑顔でチカラに言います

 「おう。 今までご苦労さん、チカラ。」(ハジメ)

 「これ、オドロキと一緒に作ったんだ。」(チカラ)

 「えーっ、あいつケーキも作れるのか。」(ハジメ)

 陶子が、また微笑みました。

 『ママ、おめでとう』と、チョコに描かれたケーキを囲みます。

 その頃、轟は商店街を歩きながら、玉子に電話していました。 

 「今頃、俺が作ったケーキ、ほうばっているよ。 そっち、手伝いに行こうか?」(轟)

 「いいわよ。 慣れない子守で、アンタも疲れたでしょう? それより、4月15日、スケジュール開けといてね。」(玉子)

 「ん? 何だよ。 何の仕事だ?」(轟)

 「私の誕生日。 豪勢なプレゼント、待ってるから。」(玉子) 

 そう言って、玉子は電話を切りました。

 「えっ、嘘―っ。」(轟) 

 轟は、嬉しそうに花屋の横を歩いていきました。

Story09_ph_09_1  ケーキには9本のロウソクが立てられ、炎の揺れるなか、3人で誕生日の歌を歌います。 そして、歌い終わると、3人で、ロウソクの炎を吹き消しました。

 「おめでとう♪」     「ありがとう♪」

 チカラが寝付いたころ、陶子は、ベランダにて望遠鏡で星を眺めているハジメに、コーヒーを入れました。

 「やっぱ、東京じゃあ、大した星は見えないなぁ。」(ハジメ)

 コーヒーを小さなテーブルに置くと、陶子はチカラの絵を見せました。

 「星なら、ここにあるから・・・。」(陶子)

 「これ、チカラが・・・。」(ハジメ)

 「流れ星もあるの。」(陶子)

 ハジメは泣きそうになりながら、ベランダの欄干に手を乗せ、一呼吸すると、チカラの絵を両手で持ち、星に向って言いました。

Cap071  「堂々陶子はひどい女です。 夫を裏切った極悪の嫁です。 身勝手です、最悪です、嘘つきです。 逆ギレするし、不満ばっかり言って、素直に謝る事もできない最低の女です。」(ハジメ)

 陶子は申し訳なさそうに下を向きます。

 「それから、堂々ハジメはひどい男です。」(ハジメ)

 陶子は再び、ハジメの背中に目を向けました。 ハジメは涙を流しながら続けます。

 「仕事にかまけて、家事や子育ては、妻に任せっきりで、そのくせ、ゴミ出ししただけで、協力したって威張ってました。 九州男児気取って、強がって、本当は気弱で、言いたい事も言えなくて、卑怯な事もしました。 その上・・・、大切な約束も忘れて・・・。」(ハジメ)

Cap072  ハジメは振り向くと、陶子にチカラの絵を手渡しました。

 「まだ有るなら言ってくれ。 俺たち、こんな事があるまで8年間、喧嘩一つしないで、本音をぶつけ合う事もしないで来ちまった。 俺、凄え悔しいけど、やっぱり今でも、陶子が好きだ。 それが今の正直な気持ちだ。」(ハジメ)

 陶子も涙目になります。

 謝る。 約束守らなかった事・・・、陶子の気持ちに気付いてやれなかった事・・・、ゴメン!」(ハジメ)

 ハジメは深々と頭を下げました。 陶子は泣きながら言います。

 謝らないで。 謝るのは私の方だから・・・、御免なさい。」(陶子)

 陶子も深々と頭を下げました。

 許してください・・・。 私、あなたを傷つけ、チカラを傷つけた。 あなたは悪くない、何にも悪くない。 なのに、私・・・。」(陶子)

 ハジメは陶子の手を取りました。

 もういい・・・、もういいよ。 やり直そう。 俺たち、9年目の今日から・・・。」(ハジメ)

 陶子は言葉の代わりに首を縦に振りました。 ハジメは陶子の髪をなで、首筋に手をやると、そっとキスをしようとしました。

 ところが、急に春木(藤井フミヤ)の顔が頭に過ります。 もう一度、キスし直そうとしても、また春木の顔が・・・。 そして、不意に、逃げるかのように、手を離してしまいました。 チカラの絵が足元に落ちました。

Cap074  二人は呆然として見合わせます。 そして、ハジメは後ろを向いて、済まなそうに言いました。

 「ゴメン、俺・・・。」

 「何も言わないで・・・。 解ってる・・・。」 

 ハジメは辛さで、また涙を流しました。

 『苦悩は、なくなったように思えても

  消え去るものではない。

          ―――シェークスピア』

 轟のサポートで、ハジメは正直な気持ちを陶子に打ち明けられたのに、浮気というのは非情ですね。 春木の姿が目に浮かんで、抱くことも、キスすることもできない。 春木がトラウマとなって、二人の間に立ちはだかっています。 辛い現実です。 これが消え去らない限り、元のような生活は取り戻せないでしょうね。 このままだと、お互い一緒に居たいのに、別れる事になるでしょうね。 何かの度に春木の事が出てしまうでしょうからね。 

 二人は、この現実から脱出できるのでしょうか? 何かもう一つ、この壁を乗り越えられる強い何かが必要なんでしょうけど、二人にそれがあるんでしょうか? 鍵は誰が握っているのでしょうか? 来週は辛い結論が出そうですね。 最後に何があるのか、楽しみで、正直なところ待ちきれません。o(^-^)o

 過去の記事:

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: あなたは、妻が他の男性に抱かれたことを忘れることができるのですか?・・・『今週、妻が浮気します』第8話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 俺、一度だけ浮気したことがある・・・『今週、妻が浮気します』第7話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 結婚指輪とAV女優・・・『今週、妻が浮気します』第6話

  ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 僕が、奥さんに浮気の事実を伝えます・・・『今週、妻が浮気します』第5話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 半年前に一度だけ・・・『今週、妻が浮気します』第4話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: エレベーターに天使が舞い降りた・・・o(^-^)o 『今週、妻が浮気します』第3話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 結婚記念日、忘れてた・・・『今週、妻が浮気します』第2話

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2007年3月11日 (日)

消えた大切な記憶・・・『花より男子2リターンズ』第10話

 お待たせしました♪(#^.^#) 『花より男子2リターンズ』第10話を手短にアップします♪o(^-^)o

Cap042   ケン内田(鶴見信吾)が生きていました。 司(松本潤)は逃げるケンを追いかけます。 追いかけて、高架橋の下で、立ちすくむケンを見つけました。 ケンは振り向くと、崩れるように跪きました。 

 「どういうことだ? 何が嘘で何が本当なんだ? キチンと話せ!」(司)

 「全部、仕組まれたシナリオだったんです。 坊ちゃんの行過ぎた行動をセーブさせるためのシナリオだったんです。 坊ちゃんの発言が発端で、大規模なリストラが行われたのは本当です。 私がリストラで解雇された事も本当です。」

 ケンは楓(加賀まり子)との事を説明しました。

 『利益の上がらない工場なんて、持ってたって、足手まといよ。』(楓)

 『会長、ケン内田は坊ちゃんがとても慕っておりますし・・・。』(西田)

 『関係ないわよ、そんな事・・・。』(楓)

 『坊ちゃんとは、工場視察のお世話を担当して以来、個人的にも家族ぐるみで・・・。』(ケン) 

 ケンはこの後、楓が西田を退出させ、自分に言い渡した事を説明しました。 

 「私は、リストラが原因で落ちぶれていく男を演じるように、会長に頼まれました。」(ケン)

 「でも、俺の目の前で飛び降りたのは、確かにケンだったよな。」(司

 「私は、あらかじめ用意された段取り通りに、その場から姿を消し、坊ちゃんのいない日本で新たなビジネスをさせてもらう、という事でした。」(ケン) 

 司は自分が騙された事に対して笑い出しました。

 「俺はまんまとババアの策略に嵌って、この一年、悩みまくってたって訳か・・・。 この事は西田も知ってたのか?」 (司)

 「坊ちゃんを良く知る人間には、一切知らされていないはずです。」 (ケン)

 司はケンを睨みつけました。

 その事をF4の皆に話しました。

Cap043  一方、つくし(井上真央)は、両親の住む家に、村人たちが押し掛けているのに驚きました。 なんと、家賃を払っていないと言います。 ワカメの収入では、使ってしまった会社の金を支払うのが精一杯で、家賃までは支払えない。 つくしが司と付き合っている事ので、家賃は後でいいという話でしたが、村人たちがその話に疑いを持ちはじめたため、押し掛けてきた、と説明されました。

 「でも、道明寺さんとお付き合いしているというのは、本当だよな?」

 そう、父に言われましたが、つくしは本当の事を言えませんでした。

 翌日、つくしは仕事探しに駆け回り、何とか漁師の仕事をゲットしました。 帰路で、偶然、鞄を抱えて、立ち入り禁止の柵を潜って、崖へと歩いていく初老の紳士を見つけ、つくしは後を追いました。

Cap044_1  飛び降り自殺をしようとする老紳士(山本学)を引き止めようとしますが、関係ないだろ、と言われて、つくしが怒りました。

 「関係ないけど、気分悪いっつうの! おじさんは飛び降りたらハイ終わりかもしれないけど、間近でそんなもん見せられた人間の気持ち、どうなるのよ! おじさん、私のこれからの人生、苦しめたいの? もう充分苦しんだのに、これ以上私を苦しめたいわけ? だいたい、そんな綺麗な格好をして、うちよりずっといい暮らししてるんでしょ。 毎日、毎日、ワカメしか食卓に乗らない家族の気持ち、おじさんにはわかんないでしょ?」

 まくし立てるようにつくしが言うと、老紳士は笑い出しました。

 「君んちはそんなに貧乏なのか?」

 「悪いけど、うちは日本一の貧乏ですよ。 文句ありますか?」

 やがて二人は近くの平地に座って話し出しました。

 「おじさん、社長?」

 「コンピューターの部品を作っている、小さい小さい会社でね。 おじさんの会社で開発した部品をね、いろんな所に売り込みに行ってたんだけど、まったく相手にされなくてね、会社が小さいというだけで、まともに取り合ってくれようとしないんだ。 世の中、バカ野郎ばっかりだ。」

 「バカ野郎ばっかりか・・・。」

 「そうだよ。 世紀の大発明だよ。 つくしちゃんも信じてくれないのか?」

 「その製品を愛するように、相手の人も愛してあげたら、何か変わるんじゃないかなぁ。」

 「相手の人も愛する?」

 「うちのパパって、いい加減でダラしなくて、会社もクビになっちゃって、情けないことが沢山あるけど、凄いなぁと思うことが一つだけあって、パパは絶対、人の悪口を言わないんです。 いつも人には、ありがとう、っていう気持ちを持ってて、ダメダメなパパだけど、私は大好きなんです。 ありがとう、って言葉は、魔法の言葉なんじゃないかな、ってパパを見てると、思うんです。」

 「おじさん、もう一度やり直してみようかなぁ・・・。」

 「そうだよ、社長なんだから。」

 「うん、ありがとう。」

 晴れた空に、ヘリコプターが飛んでいました。

 「会いに行くの?」

 (小栗旬)が司に尋ねます。

 「もう道明寺財閥がどうなろうと関係ねぇ。 どのみち、勘当された身だしよ。 俺は今度こそ、牧野と二人で、人生を歩いていく。」

 そう言うと、司は西門(松田翔太)に、喧嘩になったことを謝りました。 本当の事を言われカッとなった、と言うと、西門は自分のクレジットカードを手渡しました。 あきら(阿部力)は現金をプレゼント。 類は携帯を手渡し、家のヘリコプターも使っていいと言いました。 一文無しで携帯も使えない司に、F4のメンバーたちが助け舟を出したのです。 司は皆に感謝しました。

 さっそく、携帯で進(冨浦智嗣)に電話をし、場所を聞くと、類のヘリでつくしの下へと向いました。

Cap045_1  つくしが家に戻ると、砂浜で家族を囲んで、村人たちが宴会中。 何だろう?と進に聞くと、司が来ると言う。 何で、と思ったところ、司が歩いてきました。 村人たちが駆け寄ってきます。 

 「道明寺財閥の御曹司だ! あんた、牧野さんの娘さんとお付き合いしてんのか?」

 「牧野が許してくれるなら、俺はそうしたい。 でも、俺は道明寺財閥とは縁を切った人間だ。 惚れた女を迎えに来た、ただの男です。」

 司はケン内田の事を話しました。 すべては仕組まれたことだったことを。

 「今の俺には何もねえけど、それでも俺はお前と一緒にいてえ。 ついて来てくれ。」

 二人が手をつなごうとしたとき、村人たちが怒って司に駆け寄ってきました。 家賃を返せと、もみ合っているとき、助けようとした進が弾き飛ばされ、小さな崖から落ちそうになり、それを見た司が助けようとしました。 でも、二人はそこから転落し、司は頭を打って、気を失ってしまいました。

 

 司は病院に担ぎ込まれ、F4も心配して駆けつけましたが、命に別状はありませんでした。 司が入院したという知らせは楓にも伝えられました。 楓はタマ(佐々木すみ江)に会いに行く意思がない事を伝えます。

 「自業自得よ。 勘当した息子がどうなろうとかまやしないわ。 第一、あんな庶民の小娘に会いに行って、事故にあうなんて、何処まで道明寺の名を汚せば気が済むのよ。」

 「奥様はつくしの何がお気に召さないのですか?」

 「何もかもすべてよ。」

 「しかし、誠心誠意、お坊ちゃまのお世話をしているのはつくしです。」

 「何言ってるの。 司は牧野つくしと出会ってから、ことごとく地獄を見ているのよ。 今回の事で、あの小娘にもホトホト愛想が尽きただろうし、司が私の足元に跪くのも、時間の問題でしょ?」

 つくしが漁師の仕事を手伝っている時、類がやってきて、司の目が覚めたことを話しました。 さっそく会いに行きます。

 会ってみると、いつもの司でした。 F4とつくしが安心して話していると、つくしに対して変なことを言い出しました。

 「誰?お前。 馴れ馴れしいんだよ、類の女か?」

 最初、皆は冗談だと思いましたが、どうも様子が変です。 医師から、これは部分的な記憶喪失だろう、と説明されました。

 「何で牧野だけ・・・。」(あきら)

 「あまりに強く考えすぎて、その部分だけ欠落してしまったのかもしれません。」(医師)

 つくしは、何で私だけ、と怒り心頭で、再度、司のところへ向いました。 途中で、松葉杖えを付いた少女にぶつかってしまいました。

Cap046_1  少女は何の嫌みもなく、気さくにつくしに話しかけました。 少女は中島海(戸田恵梨香)と名乗りました。

 

 つくしは、どうしても自分を思い出せない司に対して、なんとか思い出させようと、類たちのサポートの中、あの手この手で接していきます。

 F4の赤紙を洋服棚に貼って、制服姿で殴ってみたり、司が自分にやってたことをマネたり、・・・。 でも、全然効果がありません。

 そんな時、患者たちと仲良く話している海を見つけました。

 「皆、海ちゃんの事が大好きなんだね。」(つくし)

 「病院って退屈じゃない。 会う人、会う人に話しかけてたら、皆お友達になっちゃって・・・。」(海)

 そこへ司がやってきました。 まだ足がうまく動かせないのに、松葉杖なして歩いています。 そこへ類たちもやってきました。 イライラして歩き出す司。

 「自分の身体が思い通りに動かないんだもん。 イラつくのは当たり前だよ。」

 海がそう言うと、つくしに尋ねました。 類は何故か海を嫌っています。

 「もしかして、つくしちゃんがお見舞いに来ているのってさっきの人? あの人のところに行けば、またつくしちゃんに会えるよね。」

Cap047_1  つくしは今日も、司に会いに来ました。 待合室で司と海が話しています。 海はつくしを見かけると、寄ってきました。 松葉杖えを使わずに歩いています。

 「退院したんだ。」(つくし)

 「そうなの。 今日は皆にお礼しに来たの。 でもね、面白いんだよ、司君。」

 海は司とつくしを病院の屋上に誘います。 司の手を取り、海が手を引きながら言いました。

 「司君。 今は、海がいないと、生きていけないと思うよ。」

 つくしは何か、心に引っかかりました。

 屋上ではしゃぐ海とつくし。 司はベンチで不機嫌な顔をしています。

 「思い出せねえ事があるんだよ。 医者の話だと、記憶障害なんだとよ。 例えば、ここの土地に来たことは憶えてる。 でも、何のために来たのかが思い出せない。 すげえ、大事な事のような気がすんだけど・・・。」(司)

 「誰かに会いに来たとか・・・。」(つくし)

 「会いに・・・、俺は誰に会いに来たんだ?」(司)

 「誰でもいいじゃん。 会いに来たのかもしれないし、そうじゃないかもしれない。 無理に思い出そうとしなくてもいいんじゃないかなぁ。 埋めていけばいいんだよ。 人生のリセットだと思ってさ。」(海)

 「人生のリセット?」(司)

 「思い出せないってことは、案外大したことじゃないかもしれないし、思い出そう、思い出そうって必死になると、大切な事かもって、勘違いしちゃうんじゃない?」(海)

 「諦めないでよ。 思い出すこと、諦めないで。」(つくし)

 「やめて。 そういうのが、患者さんにとっては、一番プレッシャーになっちゃうんだよ、つくしちゃん。」(海)

 つくしは、辛くなって、その場を去っていきました。 そこへ類たちがやってきました。 

 「司、何か思い出した?」(類)

 「あっ、今もその話してたんだけど、無理に思い出さないほうが・・・。」(海)

 「部外者は黙っててくれないかな。 俺は司と話してるんだ。」(類)

 「ごめんなさい。」(海)

 「消えてくれない? 目障りなんだよね。」(類)

 冷たく海に言う類を西門とあきらがなだめます。 でも類は叫びました。

 「牧野の気持ち、考えろよ! あいつが今、どんな想いでここに毎日通っているか、どれだけ牧野が傷ついてるか・・・。」(類)

 海はつくしのところにきて、さっきの事を謝りました。 そして尋ねました。

 「司くんが思い出せないのって、つくしちゃんの事? 二人は付き合ってたんだよね。 彼氏、入院中とか言ってたもんね。 ゴメンね、本当のこと、知らずに。」(海)

 「私もはっきり言わなかったから・・・。」(つくし)

 「これからも協力するよ。 司くんの記憶が戻るように、いろいろ頑張ってみる。 今の司君、海に心開いているし、突破口になると思うんだ。」(海)

 つくしは家に戻ってきました。 進に何か美味しい物を作ってあげたら、と言われ、つくしは、取って置きのアイデアを思いつきます。 

 家族が寝ている時に、一生懸命、一つ一つ丁寧に作っていきます。 そして段々形になっていきました。 それは、かつて司に送った、顔の形のクッキーでした。 つくしは土星のペンダントを身に付けると、そのクッキーを手に、病室へと向います。 部屋のドアを開けると、司は寝ていました。 枕元にクッキーの入った袋を置き、ペンダントに向って願うと、病室を後にしました。 

Cap048_1  司は昼過ぎに目を覚ましました。 そこには、花を入れ替えようとしている海がいました。 

 「いい夢でも見れた?」(海)

 「誰かと笑いながら話てんだけど、顔が見えねえんだ。」(司)

 「だから、無理に思い出そうとしないほうがいいって。」(海)

 そう言って、海は花を入れ替えに出て行きました。 司は枕元の袋に気付き、封を開け、中に入っていたクッキーを口にしました。 やがて海がもどってきました。

 「どうしたの? 怖い顔して。」(海)

 「恋の味がした。 このクッキー・・・。 俺の忘れている人ってお前なのか? 俺たち、付き合ってたのか? これ、お前が作ってきたんだ・・・。」(司)

 司は海を見ました。 海は暫くじっとみつめていると、微笑んで、司の唇にキスを・・・。 その頃、つくしの首からペンダントが落ちました。

 大変な展開になってきました。 司が記憶障害になって、おまけに、海という女の子の登場と、本当に後一話で終わりなの?って展開ですね。 初老の紳士はどう関わっていくのか、海はどうなるのか、いろいろ問題山積の最終回になりましたね。f(^-^;)

  過去の記事:

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: お前は俺を一人の男として見たことがあるか?・・・『花より男子2リターンズ』第9話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 『花より男子2リターンズ』第8話他、感想アップします♪

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: すきやきとcafeジロー・・・『花より男子2リターンズ』第7話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 牧野以外、ありえねぇつんだよ・・・『花より男子2リターンズ』第6話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 消しゴムのあなたへ・・・『花より男子2リターンズ』第5話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 俺にとって恋の味は、お前の作ったへたくそなクッキーの味なんだ・・・『花より男子2』第4話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 「花より男子2」第3話、「東京タワー」第2話‥感想をアップします♪o(^-^)o

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2007年3月10日 (土)

あなたは、妻が他の男性に抱かれたことを忘れることができるのですか?・・・『今週、妻が浮気します』第8話

 お待たせしました♪(#^.^#)  『今週、妻が浮気します』第8話をアップします♪o(^-^)o

 「あなたにとって、これは《そんな事》なの? もう、あなたと一緒にいられない。 チカラを連れて出て行きます。」

Story08_ph_01  陶子(石田ゆり子)はハジメ(ユースケ・サンタマリア)に愛想を尽かし、とうとう別居を決意しました。 さっさとチカラ(加藤翼)を連れて出て行きます。 チカラは渋々付いていきます。

 「ママと一緒に旅行に行こうね♪ ママの御爺ちゃんがチカラに会いたいって。 チカラも会いたいでしょ?」(陶子)

 「チカラ。 パパも今日、ちょこっと仕事したら終わりだから、遊園地行こうか、遊園地。」(ハジメ)

 「御爺ちゃんと釣りするんだよね。 本物のマンボウはいないけど、お魚いっぱいいるよ。」(陶子)

 「じゃ、水族館はどうだ? 本物のマンボウを見に行くか?」(ハジメ)

 二人は、チカラの手を引っ張って、自分の方へ連れて行こうとします。

 「痛いよ、痛い―!」(チカラ)

 「御免、痛かったか。 そうか、釣りも良いかもな。 よし、今日は御爺ちゃんのとこ、行って来い! 楽しんでこいよ。」(ハジメ)

 ハジメが折れてしまいました。 とっととチカラを連れて、タクシーへと乗り込もうとする陶子。 ハジメが陶子をとめて、一言言いました。

 「俺、離婚を認めた訳じゃないから。 チカラの事も納得した訳じゃないからな。」

 陶子は何も答えず、ドアを閉めてしまいました。 その様子を同じマンションに住む、口の軽そうな主婦2人が観ていました。

 「子どもを取られた? お前、それを認めるのか? 今すぐ行って、取り返してこいよ! お前のかみさんはなぁ、もう妻としても、母親としても失格なんだ。」

 (沢村一樹)が親身になって言いました。

 「妻としては失格だが、母親としてはどうかな? 親権を争った場合、法律は母親に有利だからな。」

 横で聞いていた至宝(西村雅彦)が助言しました。

 「でも、浮気した母親に、子ども育てる資格なんかないでしょ。」(ハジメ)

 「浮気したぐらいしゃ、母親失格の理由にはならないんだよ。」(至宝)

 「どんな理由なら、チカラ、取り戻せるんです?」(ハジメ)

 「母親の暴力、もしくは、育児放棄。」(至宝)

 「どっちもありえない・・・。」(ハジメ)

 ハジメは頭を抱えました。 

 「一緒に暮らそうが、暮らすまいが、お前が父親であることに変わりはないわけだから、とりあえずこの際、独身貴族を楽しんでみたらどうだ? いいぞ~、一人は楽で・・・。 さっそくこれからキャバクラ行こう、キャバクラ。 延長3時間まで俺が面倒見てやる。」(轟)

 ハジメは空しくなって、外へ出ようとしました。 それを轟が引きとめました。

 「わかった、こうしよう。 仕事、仕事しよう。 男は仕事が一番。 こうなったら例の裏妻企画、あれやって、女たちにリベンジしてやろうじゃないか。 ここは男は男同士、団結し合ってだな。 どうだ?」(轟)

 轟がさっそく編集部の連中に話を持ちかけました。 蟻田(宅間孝行)は大感激。 玉子(ともさかりえ)は怪訝そうな顔。

 「世の女たちの実態を暴いて、警鐘を鳴らす。 それも俺たちの務めだ。 そういう女たちを野放しにしといてたまるか!ってんだ。 なあ!」(轟)

 「おう!」(ハジメ)

 ハジメは渋々答えました。 蟻田はそれまで蓄えていた資料を提示。   馬場(和田正人)が言いました。

 「例のQ&Aサイトも紹介しましょうよ。」(馬場)

 「ほら、奥さん寝取られたって、例の今妻男ですよ。」(蟻田)

 ハジメがまずそうな顔をし、轟は心中を察していいました。

 「あっいや、それは無くていいんじゃないかな。」(轟)

 「でも、裏妻の被害者代表としては、適任では?」(美濃部)

 「そうですよ。 サイトのアクセスも100万件だし、ネットでは、物凄い話題ですよ。 使わない手は無いでしょ。」(蟻田)

 「じゃ僕、サイトにあたってみます。 婚妻男のインタビューとか、取らしてくんないかなぁ~♪ ねえ、デスク。」(馬場)

 ハジメは渋々受けました。 玉子は軽蔑の眼差しで観ていました。

Story08_ph_02  ハジメは家に帰ってきました。 明かりをつけても誰もいません。 棚の上に飾ってある家族の写真、チカラの落書き帳に描かれたレッドマンボーと、家族の絵・・・。 ハジメはじっと見ていました。

 そこへ、轟が地ビールと食材を持ってやってきました。 ハジメを励ますためです。 程なく、至宝もやってきました。 

 「いや~、男は男同士が一番だと思ってさ~。 女なんて不要。 男にとって大事なのは男の友情だよ。」(至宝)

 「振られたって事だよ。 例の菜月ちゃんに・・・。 でしょ?」(轟)

 「女は怖ろしい。 男を平気で使い捨てにするんだ。 ちょっと性能が悪くなっただけで、真新しい機種に乗り換える。 女なんて、女なんて・・・。 3人で、男の自由を謳歌しよう。」(至宝)

 3人は鍋を囲みながら、乾杯しました。 

 その後、街へ乗り出して、カラオケパーティー。 清水健太郎やモーニング娘の歌などで盛り上がりました。 3人が浮き浮き気分で歩いていると、見覚えのある女性が前を通りかかりました。 至宝の妻、君子(広田レオナ)です。 ホストたちを連れて、リムジンに乗り込もうとしています。

 「お前、何やってんだ?」(至宝)

 「見ての通り、男遊び。」(君子)

 「男遊びって、何考えて・・・。」(至宝)

 「目には目を、浮気には浮気を・・・。 それにあなたの臭い靴下や、汚いパンツをもう洗う必要が無いと思ったら、清々しちゃう。 今はむしろ、開放された気分ね。 早く気付いてよかったわ。 男はあなた一人じゃないって・・・。 じゃ行きましょうか。 夜はまだまだ長いから・・・。」(君子)

 君子は当て付けるように言い放つと、ホストたちと一緒にリムジンに乗り込みます。 ハジメたちは唖然とし、至宝は怒りあらわにして、止めにかかろうとしました。 でも、轟とハジメがそれを止めます。 最後に、君子が一言吐き捨てました。

 「それじゃあ、あなたもご自由に・・・。」(君子)

 「待て君子。 女が浮気なんかしたらな、地獄に落ちるんだぞ。 神様は見てんだからな。 ホントだぞ。」(至宝)

 至宝は叫びながら、リムジンを追いかけて行きました。 それを見て轟が言いました。

 「なんだかんだ言って、奥さんの事が好きなんだな。」(轟)

 「女が浮気したら地獄に落ちる・・・か。」(ハジメ)

 ハジメは怒りを顕わにして思いました。

 『浮気妻が無罪放免、子どもまで手にするなんて、許されるはずがありません。』

Cap9027  舞台は三枝家。 陶子の実家です。 ハジメに知らされていたんでしょうか? 父親は怒り顕わ。 陶子に怒鳴りつけました。

 「自分が仕出かした事が解っているのか! 恥をしれ、恥を! 向こうが浮気したってんならまだしも、お前が、お前がそんな事を・・・、しかも離婚だと? そんな娘に育てた覚えはない。 勘当だ! 今すぐ出て行け!」

 「あなた、チカラだっているんだから・・・。」(母親) 

 そこへチカラが起きてきました。 心配そうに見る両親。 

 「チカラ、どうしたの?」(母)

 「おしっこ・・・。」(チカラ)

 「はいはい、ババと行こうね~。」(母)

 ふたりが部屋を出ると、父が言いました。

 「とにかく、俺は許さんぞ。」(父)

 そう吐き捨てて、父親は出ていきました。 陶子は困り果ててしまいました。

 朝、ハジメは包丁の音で目を覚ましました。 「陶子?」 でも、それは轟でした。 轟が朝飯を作っています。 

 「思いのほか居心地が良くてなぁ、たまにはこういう風に、食卓囲むのも悪くないなぁ、と思って・・・。」(轟)

 「だから言ったろ。 結婚はいいぞって。 しかし、男も、一人暮らしが長いと器用になるなぁ。」(ハジメ)

 その時、至宝がハジメのPCを叩いていました。 なんと、Q&Aサイトに、ハンマーヘッドというペンルームでスレッドを立て、書き込みをしています。 「今週、妻に浮気返しされました。」 「どうしたらいいのでしょう。」 そう、書かれています。 

 「天誅が下る。 天誅が下るぞ、君子。 お前に天誅だぞ。」(至宝)

 至宝は取り付かれたように、書き込んでいました。

 

 陶子は保育園にチカラを連れて行くのに、大忙し。 駆け足でなんとかチカラを連れて行くと、急いで会社へと向いました。 保育園で主婦たとが噂をしています。

 「ねえ、堂々さん・・・、最近、旦那さんどうしたの?」

 「し―っ、別居したみたいよ。」

 「えっ―、もしかして離婚?」 

 「近所で噂になっているのよ。 堂々さんのおうち、うまくいってないみたいね。」

 「堂々さんが・・・。」

 その会話をチカラがじっと見ていました。

 

Cap9029  陶子はマンションを借りようと、不動産屋を訪ねました。 会社の近くで部屋が無いか尋ねました。

 「この辺で、お子さんと二人、暮らせる部屋と申しましてもねぇ・・・、ご両親とか、保証人になれる方はいらっしゃいますか?」

 「両親はちょっと・・・。」

 「だったら、とりあえず、ウィークリーマンションでもあたったらいかがてす? 直ぐに借りられますし、保証金だって要りませんしね。」

 その様子をたまたま物件を見ていた会社の後輩、ミキ(河本麻希)に聞かれてしまいました。  

 そのミキが同僚と噂をしています。

 「子どもと住む部屋を探すだなんて、破局は確実でしょう。」(ミキ)

 「えっ、今日、会議に遅刻してきたのもそのせい?」

 「一人で仕事と育児の両立って、無理あるよね。」(ミキ)

 そこへ陶子が資料を持って、寄ってきました。  

 「ミキちゃん。 これ、データ間違ってる。 なんでこんな単純なミスするの? 夕方までに直して。」

 そう言って席に戻ろうとする陶子に、ミキは言いました。

 「夕方までって、それ、保育園のお迎え時間までってことですよね。 なんで私が三枝さんの都合に合わせなきゃいけないんですか?」

 陶子は再び寄ってくると、渋々ながら言いました。

 「解った。 私がやるわ。」 

 ミキたちは困惑して、陶子を見ていました。

 現代公論では、蟻田が、婚妻男の情報を掴んだと意気盛んに入ってきました。 それがガセネタだったので、ハジメは一安心。 浮気返しのハンマーヘッドも仲間たちの間で笑い話にされていました。

Story08_ph_03  その夜、バー『鴎外』で、玉子とハジメは二人きりで飲んでいました。

 「偽水戸黄門か・・・。 婚妻男なら目の前にいるのに・・・、ねぇ、GoAheadさん。」(玉子)

 「えっ?」(ハジメ)

 「サイトで読んだけど、奥さん、出てったんでしょ? 男同士で慰めあうのもいいけど、本当にそれで良い訳?(玉子)

 「いいも何も・・・、というか、気付いてたんだ、玉子ちゃん。」(ハジメ)

 「うん。 一緒に不安になったり、想ったりしてほしかったかぁ・・・。 私は何か、解るなぁ。」(玉子)

 「解るって、どう解るんだよ?」(ハジメ)

 「表面張力だよ。」(玉子)

 グラスにお酒を一杯まで注いで言いました。

 「女が仕事で認められるのって、男の何倍も頑張んなきゃなんないじゃない。 その上、育児も家事もしっかりこなして、本当はいっつも無理して、もう一杯一杯だったんだよ。 コップには水が一杯で、もう表面張力でもっているようなものだった。 本当は誰かに吸い取って欲しかった・・・。 こぼれちゃう、こぼれちゃうって、そう叫んでいたとき、デスク、何にもしてあげなかったでしょ?」(玉子)

 「だから、家事なら少しは・・・。」(ハジメ)

 「奥さんに愛してる、って言ってあげてた?」(玉子)

 「そんな事、言わなくったって・・・。」(ハジメ)

 「言わなくても解るなんて、男の驕りだよ。 その一言があれば、きっと、もっと踏ん張れた。 頑張れ、お前は頑張ってるよって、そう言って抱きしめてくれれば、きっと踏ん張れたんじゃないかな? その時、誰かに優しいこと言われたら、そりゃグラっとくるよ。」(玉子)

 ハジメは神妙な面持ちで聞いていました。

 保育園はもう真っ暗。 一部屋だけ明かりがついていて、チカラがレッドマンボーと遊んでいます。 そこへようやく、陶子がお迎えにやってきました。

 「すみません、遅くなりました。」(陶子)

 「困りますよ、連絡ぐらい下さい。 どうしちゃったんです? 前はこんな事、無かったのに・・・。」

 「すみません。 仕事でトラブルがありまして・・・。 ごめんね、チカラ・・・。 帰ろうか。」(陶子)

Cap9032  二人は、『春山』というウィークリーマンションに帰ってきました。 チカラがレッドマンボーを描いた絵を陶子に見せます。 でも、陶子は仕事を家庭に持ち込んで、それどころではありません。 相手にしてもらえないチカラは尋ねました。

 「何で、パパレンジャー居ないの?」

 「パパ? パパはね、お仕事。」

 「家に帰ろうよ。 パパに会いたい。」

 「チカラ・・・。 パパはね、お仕事で遠くに行ってるの。 邪魔しちゃ駄目だから、ね。」

 「じゃあ、パパに電話する。」 

 「もう遅いから、今度ね。」

 チカラは陶子をじっと見ていました。

 ハジメは食器を片付けていました。 棚においてあるチカラの食器類を見て、陶子の携帯に電話をしました。 でも、陶子は知ってて出ようとしません。

 「パパレンジャーか?」

 「ううん、チカラ。 もう寝なさい。」 

 チカラは携帯を見ると、ベッドへと戻りました。 携帯が留守電に変わりました。 ハジメはメッセージを吹き込みます。

 『もしもし、俺だけど、チカラ元気か? チカラの声、聞きたくて・・・。 何処にいるんだ? チカラにも会いたいし、連絡くれ。』

 陶子は少し気にしつつも、仕事に没頭していました。 轟は、ハジメが淋しそうにメッセージを吹き込んでいるのを、後ろから見ていました。

 

 翌日、陶子はバスの中、虚ろ虚ろしていました。 疲れが溜まっているようです。 後ろで男二人の会話が聞こえてきました。

 「あっ、この現代公論に載ってた浮気妻、最悪なの。 見た?」

 「おう、見た見た。 これに紹介されているQ&Aサイト、最高。 浮気された旦那が全部書いちゃってんの、バカ嫁の事。」

 陶子が振り向き、バスに吊ってある広告を目にしました。

 「ホテルに乗り込んだ話は面白かったなぁ。 うちのかみさん、大丈夫かなぁ?」

Cap9033  陶子は大急ぎで本屋に行き、現代公論の記事を目にしました。 その本を買い、自分の事だと確信した陶子は、会社のPCで問題のサイトを開きました。 そこにはGoAheadの文字が。 克明に書かれたその内容にショックを受けました。

 一方、現代公論では問い合わせが殺到。 本も売り切れて、大好評。

 「すごいなぁ。 初版完売なんて、何年ぶりだろう?」(轟)

 ハジメは、複雑な面持ちで、増刷の支持を出しました。

 「でもさあ、この本を、この奥さんが読んだら、どう思うかねぇ?」

 玉子がハジメに釘を刺しました。 すると、ハジメの携帯がなりました。 陶子からです。 ハジメはそそくさと会議室に行き、電話を取りました。

 「もしもし、留守電聞いたろ? チカラの事なんだけど・・・。」

 「どういう事? 見たわよ、現代公論。 Q&Aサイトも。 あのネットの告白者ってあなたでしょ。 私の事をネットでさらした上に、仕事のネタに使うなんて、どういうつもり? 仕返し? ・・・、もう解った、あなた、ホント最低。 チカラに会わせるつもりはありません。 今、あなたに会ったら、あの子がどうして良いか、解らなくなる。」

 「ちょっと待て。 記事やサイトの話と、チカラの話は別だろう。 なでお前がチカラ連れて行くんだよ?」

 「母親だからよ。」

 「母親っなぁ、俺だって・・・。」

 陶子は言いたい事を言うと、途中で電話をきってしまいました。 ガラス越しに、轟がその様子を見ていました。

 自分のデスクに戻ってきた陶子。 そこにデザイナーらしき男が怒り心頭で寄ってきました。 デザイン画を見せるとチカラが描いたらしきレッドマンボーが上描きされています。 

 「何だこれは。 人のデザイン画をなんだと思ってるんだ。 冗談じゃないよ。 これ、ラフだけど、オリジナルだよ。」

 「申し訳ありません。」

 「失礼だけど君、旦那さんと別居してるそうじゃない。 そういうの解らないけど、今までと同じように仕事をするの、無理があるんじゃないの? 頼むよ・・・。」  

 その言葉を聞いて、ミキたちが逃げるように、その場を離れました。 そこへ部長がやってきて、陶子を呼び出しました。

 「えっ? 新ブランドのプロジェクトから外す? どういう事ですか?」

 「君もいろいろ大変だろうし、プロジェクトが本格的に動き出す前に、スタッフを固めておいた方が良いと思うんだ。」

 「待ってください。 あのプロジェクトはうちだけの問題ではありません。 責任者である羽住の春木室長はご存知なんですか?」

 「その春木室長から、君を外して欲しいという話があったんだ。」

 「えっ?」

Cap9034  陶子は羽住商事に電話を入れました。 春木を呼び出そうとしましたが、

 「春木はヨーロッパ視察で2週間ほど不在ですが・・・、あれ?三枝さん、聞いてませんでした?」

 「連絡ミスで・・・。 わかりました。」

 陶子は何故、春木が何の連絡もして来ないのか、不安になりました。

 その頃、ハジメは至宝に、陶子の事で相談に来ました。

 「妻が子どもに会わせないって言ってるんですよ。 何とかできないんですか?」(ハジメ)

 「親権は母親に有利でも、面接交渉権とかあるじゃないですか。」(轟)

 でも、至宝はそれどころではないようです。 

 「うるさい。 俺は今、忙しいんだ。」(至宝)

 「忙しいって、大事なのは男の友情じゃなかったんですか?」(轟) 

 「友情? そんなのどうだっていい。 妻の浮気調査のほうが大事に決まってんだろ。」(至宝)

 至宝は取っておきの道具を見せました。 

 これ、浮気検査薬。 下着にこの液を垂らすと、男の分泌物の有無が検出されるんだ。」 

 至宝はこれをハジメに試そうとしました。 その間、轟は六法全書に目を通していました。

 一方、陶子はシートに座り、肩を落としていました。 そこに春木からのメールが入りました。 開けてみて、内容に目を通します。

 『元気でやってますか? 

 プロジェクトのメンバーから君を外したこと、許してほしい。

 でも、このまま仕事を進めるのは、お互いにとってもプロジェクトにとっても、良くないとおもう。

 君に恨まれても、この決断が君のためになると信じています。

                             春木 』

 春木の耳にも、別居の話が聞こえてきたのでしょうか? それとも、現代公論の記事やQ&Aサイトを見たのでしょうか?

Story08_ph_05  程なく、仲町保育園から電話が入りました。 チカラがトラブルを起こしたのです。 陶子は慌てて、保育園へと向いました。

 「チカラ、どうしたの?」(陶子)

 「どうしたじゃないわよ。 見てよ、このアザ。 お宅の息子さんが暴力を振るったのよ。」(マコトの母親) 

 「本当ですか?」(陶子)

 「ええ、いきなり殴りかかったらしくて・・・。」(先生)

 「どうしてそんな事を・・・。 申し訳ありません。 ほら、チカラもマコトくんに謝りなさい。」(陶子)

 「いやだ。」(チカラ)

 「まったく・・・。 家庭が暴力的になるって本当ね。 もういいわ、行きましょ。」(マコトの母親) 

 マコトの母は、マコトを連れて去っていきました。 陶子はチカラに問い正しました。

 「チカラ、どうしてマコト君、殴ったの? どうして何も言わないの?」

 「パパ、何処? パパに会いたい。」

 「パパはいいから・・・、何で殴ったの?」

 「パパは、パパは、パパ、パパ、パパ!」 

 「チカラ!」

 陶子は思わずチカラを叩きそうになりました。 なんとか思いとどまると、「もう帰ろう。」 と言って、チカラを連れ出しました。

 帰りのバス停。 疲れきった顔で携帯を見る陶子。 ハジメのところにカーソルを移動したとき、バスがやってきました。 

 「チカラ、乗るわよ。」

 ところが、振り向くとチカラがいません。 周りを見渡しても、チカラの姿はありません。 公園に行っても、人に聞いても、どこにもチカラの姿はありません。 

 「チカラ、何処? チカラ、チカラ。」

 その頃、現代公論では、轟とハジメが六法全書に目を通し、その内容に失望していました。

 「やっぱり、不服申し立てをするしかないか。」(ハジメ)

 「保育園から無理やり奪っていくわけにもいかないしな。」(轟)

 そこへ陶子から電話が入りました。 

 「もしもし、チカラが、行方不明って何だよ。 わかった、直ぐ行く。」(ハジメ)

 轟や玉子、至宝が驚きました。

 「堂々。 なんだ、行方不明って?」(轟)

 「解らない。 保育園の帰りに、行方不明になったみたいで・・・。」(ハジメ)

 轟と玉子が付いていきました。 至宝はその様子を伺っていました。

 ハジメたちはマンションの入り口で陶子と落ち合いました。 

Cap9036  「チカラは?」(ハジメ)

 「警察は?」(轟)

 「電話しました。 どうしよう。 事故に合ったりでもしたら・・・。」(陶子)

 「どうして、居なくなったりなんか・・・。」(ハジメ)

 陶子は泣きながら話しました。

 「あの子、保育園でお友達を殴ったの。 理由も言わないし、謝らなくて・・・。 だから私、怒ってしまって・・・。 パパに会いたいって・・・。 パパ、パパ、パパって、あなたに会いたがっていたの。 なのに・・・。 きっとあなたに会いに、家に戻ろうとしたんだと思う。 道も解らないのに・・・、私駄目ね・・・、私のせいね・・・。」

 ハジメはしゃがみ込んで泣く陶子を立たせると、とにかく捜そうと、皆で手分けして捜しはじめました。

Story08_ph_06  チカラはひたすらに歩きます。 どう行けば、パパのマンションに行けるのかも解らずに・・・。 大きな犬の横を通り、踏み切りを抜け、橋を渡り・・・。 ある交差点でレッドマンボーをポケットに入れ、水筒のお茶を飲み、立ち上がったとき、レッドマンボーを落としてしまいました。 ちょっとして、気付いて、取りにいったとき、バイクが突っ込んできて、レッドマンボーが宙に舞いました。 陶子に不吉な予感が走りました。

 夜になり、捜しつかれたハジメの携帯が鳴りました。 至宝からです。

 「いや~、僕だけどね。 今日は君子を追跡するのを止めたよ。」

 「すみません。 今、それどころじゃ・・・。」

 「息子さん、見つかったよ。 君んちの周辺の交番や病院、片っ端から電話して回ってね、駒場町の梅川病院に居るそうだ。」

 「怪我・・・、怪我してるんですか?」

 「安心しろ。 かすり傷らしい。 先に連絡ついた轟が向ってる。 奥さんには俺が連絡しとくから・・・。」

 「ありがとうございます。」

 ハジメは梅川病院へと向いました。 

 轟が迎えます。

 「心配するな。 バイクに接触しそうになって、転んだだけらしい。 今、疲れて寝てるよ。 玉子が付き添ってる。」

 二人が病室に向おうとすると、陶子がやってきました。

 「あなた、チカラは? チカラは何処?」

 「来るな! お前は来るな! あれだけ強引に連れて行って、その結果がこれかよ。 チカラをこんな目にあわせて、お前は妻としてだけじゃない。 母親としても失格だ! お前をチカラに会わせる訳にはいかない。 チカラは俺が預かる! 」

 ハジメは陶子に冷たく吐き捨てるように言うと、チカラのところへと走っていきました。 後を追おうとする陶子を轟が制します。 

 「大丈夫ですよ。 チカラくん、元気ですから・・・。」(轟)

Story08_ph_07  ハジメはチカラに会えました。 頭に包帯を巻いています。 頭をなでながら、ハジメが言いました。

 「よかった・・・。 チカラ、もう大丈夫だからな。 パパに会いに来たんだろ? パパ、ずっと傍にいるから・・・、もう離れないから・・・。 一緒に居れなくてゴメンな。 ゴメン、ゴメン。」 

 「パパレンジャー、ママを助けてあげて。 ママがピンチなんだ。 ママを助けてあげて。」

 陶子は病室の外で、話を聞いていました。

 パパ、離婚って何? 皆が言うんだ。 お前んちのパパとママ、離婚したって・・・。」

 「だから、お友達、殴ったのか?」

 「ママ、怖い顔してた。 離婚にいじめられてるんだ。 パパなら助けられるよね? パパはヒーローだもんね。」

 ハジメはチカラの左の手を取り、両手で包みました。

 「ああ、パパレンジャー参上だ。」

Cap9038  陶子は涙を堪えながら、去っていきます。 それに気付いた轟は、陶子を追いかけ、ひき止め、そして、話し出しました。 

 「あの、少し良いですか?」

 「すみません、今は・・・。」

 「チカラ君のためです。 差し出がましいことは解っています。 でも、どうしても言わせて欲しいんです。 堂々の友人として・・・。 Q&Aサイトをご覧になったんですよね。 すみません、電話してるとこ、聞こえちゃって・・・。 あれ、ちゃんと読んでやってもらえませんか?」

 「えっ?」

 「いやね、俺もあれを最初見たときには、こんなのに書き込みなんかして、ホントこいつ情けないやつだな、って思ったんですよ。 でも、読んでみると、あいつの本音っていうか、想いってやつがグサッと伝わってきて・・・。 あいつ、不器用なんですよね。 美人の奥さんを目の前にすると、うまく自分の想いが伝えられなかったんじゃないのかなって・・・。 だから、目を逸らさず、ちゃんと見てやってもらえませんか? お願いします。」  

 轟はそれだけを言って、戻っていきました。

 轟はきっと、自分が現代公論の裏妻企画を推し進めて、二人の仲を最悪にしてしまった事を償いたかったんでしょうね。 憎めない奴です。

Cap9039  陶子はウィークリーマンションに戻ると、ハジメのサイトを開き、読み始めました。

 『今週、妻が浮気します。 僕はどうしたらいいのでしょうか?』

 『応援、勇気づけられました。 やっぱり結婚記念日を機に、夫婦で話し合うことにしました。 僕らは、ゴム夫婦。 切れそうで切れない、粘りのある夫婦ですから。』

 『ホテルに乗り込んで、殴ってやりたい。 でも、それよりも、自分がどれだけ愛しているか、男と妻に伝えたいんです。 そう、圧倒的に自分の方が愛しているということを伝えてやります。』

 『もういい! 離婚しよう!』

 『飛び出してしまったのは、追いかけてくると信じていたからです。 でも何も起こらなかった。 起こらなかったんです・・・。』

 『今度こそ、妻と向き合って、話し合うことにしました。 もしかしたら、自分に原因があったのではないか、素直に聞いてみようと思います。 自分に悪いところがあるなら直して、妻とやり直すんです。』

 『ついに、妻を追い出してしまいました。 でも、それで良かったのか、今も迷っています。 子どものためにも、やはり、妻を呼び戻すべきなのでしょうか?』

Story08_ph_08  ハジメの気持ちを知って、陶子がこのスレッドに書き込みを始めました。 いつものように、Q&Aサイトの回答を閲覧するハジメ。 その中の、一つの回答に目がいきました。 陶子のものです。

 『書き込み、初めて拝見しました。 

  あなたの溢れる想いが伝わってきました。 

  あなたの奥様にも、きっと届いていると思います。

  でも、奥様は戻らないでしょう

  なぜなら、あなたの想いを知ったからこそ、自分を許せないからです

  そして、妻としてだけではなく、母親としても、失格なのだと、知ってしまったから

  彼女は、自分がしたことの重さを、今改めて全身で受け止めていると思います

  だから帰れない・・・。 そしてまた、あなたが子どものために奥様を許しても、心の底から許しはしないことを知っているのだと思います。』

 『ありがとうございます。 

  確かに今は、怒りで一杯で、妻を許すことはできません。

  でも、時間が経てば、子どものためにも許せる日が来るのだと迷っているのです。』

Cap9041  『なら一つ、私からも質問させてください。 

  あなたは、妻が他の男性に抱かれたことを、忘れられるのですか?

  ふと、夫婦て゛寄り添ったときに、過ぎる映像はなんですか?

  何かの度に相手の男の事を思い出し、その度に苦しむのではありませんか?』

 『確かに、あいつの影を消し去ることが出来るのかって問われたら、その答えはノーです

  きっと、妻の手に触れ、肩を抱きしめる度に、あいつの顔が過ぎり、

  この手にこうやって触れたのだろう、この肩を抱きしめたのだろう、

  そう思ってしまうでしょう。

  そういう意味では、妻を許すことは、一生できないと思います。』

 陶子の目から涙がこぼれました。

  『過去にこだわる者は

   未来を失う。   ――チャーチル』

 

  

  

  陶子は、轟の勧めでQ&Aサイトを見、ようやくハジメの気持ちに気付きましたね。 それまで陶子は、間違いなく春木の方に目が向いてました。 昔からよく言われていることてすが、「人は恋をすると、恋する人に対しては良い面ばかり見えて、悪い面は気付いていても気にならない。 逆に、好きじゃない、むしろ嫌いな人に対しては、悪い面ばかり目がいって、良い面は気付いていても、気に留まらない」んですよね。 陶子にとっての春木とハジメがそんな感じでした。 しんどくて一杯一杯のときに、夫は優しい言葉すらかけてくれず、春木は優しい言葉をかけるだけでなく、家庭の事も親身になって聞いていたんだと思います。 だから恋に落ち、浮気に走ったんでしょうね。 ハジメはと言うと、妻のメールを偶然とはいえ見て、ホテルに押し掛けるわ、春木を殴るわ、春木の妻に浮気をばらすわ、果てはネットに書き込みまでするわで、陶子にとって最低の男と映っていたと思います。 何でそこまで酷い事をするのかって。 でも、別居することで、周りが二人の事に気付いてしまい、悪いうわさまで立ち、父親には勘当されるわ、社内では、部下に見下されるわ、春木のプロジェクトを外され、春木とも事実上、公私共に会えなくなり、保育園ではチカラがトラブルを起こすわ、わがままを言うわ、果てはいなくなるわ、事故に遭うわで、様々なバッシングに陶子は叩きのめされてしまいましたね。 傷心の陶子だから、チカラの言葉も、Q&Aサイトのハジメの書き込みも、何の迷いもなく受け入れられ、心に響いたんだと思います。 以前の陶子だったら、この書き込みは間に受けなかったと思いますしね。 

 でも、ある意味、陶子がハジメの想いに気付くのが遅すぎたかもしれません。 陶子自身、自分のした事の重さを痛感し、後悔し、ハジメに一生掛かっても消えない心の傷を負わせてしまったことが、陶子にとって大きな壁になってしまっています。 ハジメもまた、妻が春木に抱かれたという事実が壁になっています。 ただ、今、陶子の目は、間違いなくハジメに向いています。  二人がこの壁を乗り越えられるか、ちゃんと向き合って、お互いを許せるのか、そこがポイントですよね。o(^-^)o

  過去の記事:

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 俺、一度だけ浮気したことがある・・・『今週、妻が浮気します』第7話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 結婚指輪とAV女優・・・『今週、妻が浮気します』第6話

  ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 僕が、奥さんに浮気の事実を伝えます・・・『今週、妻が浮気します』第5話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 半年前に一度だけ・・・『今週、妻が浮気します』第4話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: エレベーターに天使が舞い降りた・・・o(^-^)o 『今週、妻が浮気します』第3話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 結婚記念日、忘れてた・・・『今週、妻が浮気します』第2話

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今年も、『アサワ医院』に行って来ましたo(^-^)o

 おはようございます♪(#^.^#)  今日は、仕事はお休みを頂いて、朝早くからアサワ医院に行って来ました。 今年は、早くから並ぼうと、平日と同じ時間に起きて、かみさんと共に朝食を取り、朝7時から出かけていきました。 

 歩いて30分弱。 来てみて、まず驚いたのは、表に全然人気が無かった事。 入ってみると、受付周辺には20人ほどいるだけで、カルテを提出するために並んでいる人が6人程度いるぐらいでした。

 次に驚いたのは、ここは本来8時からの診察なんですが、7時半だというのにもう始まっていました。 きっと7時には始まっていたんだと思います。 奥の待合室には15人ほどいて、僕もカルテに必要事項を記入して、提出し、ほどなく奥の待合室へと入りました。 以前だと、ここに入る際、看護婦さんが呼んでくれるんですが、今回は無しでした。

 次に驚いたのは、先生自ら診察をされる事。 これも以前は、気になる患者さんだけって感じで、僕は過去診察を受けたのは、確か一度だけだったので、びっくりです。 更に、看護婦さん達の雰囲気が、以前だと事務的で、冷たさも感じていたんですが、今回、何かアットホームな感じで、注射を打つときも、応対の仕方がとてもフレンドリーで暖かかったです。

 注射が終わって、外の待合室で待機し、薬と支払いで呼ばれて金額を見ましたが¥4,030でした。 以前と比べ、少し高くなっています。 診察と薬の量が多くなっているのが原因だとは思いますが、最初の時が1,500円だった事を考えると、割高です。 支払い終えて、時計を見たら8時半! 1時間しか経っていません。 しかも、依然として、列はできていません。 スギ花粉のピークが過ぎている事もあるでしょうし、第2土曜日って事もあるでしょうね。f(^-^;)

 看護婦さんに一つ聞いた事があります。

 「前回もそうだったけど、ここに来る日は不思議と症状が軽くなるんですよね。」

 そう言うと、看護婦さんは、

 「そう言われる方は、結構おられますよ。 たぶん、やっと注射を打ってもらえると、安心するからじゃないかな、と思います。 リラックスしているときは症状は軽くなるようですから。」

 看護婦さんによると、運動を積極的にしたり、しっかり睡眠をとり、ストレスをかけない事が、症状を和らげるのに良いそうです。 

 家に帰ってきたのが9時。 部屋では、かみさんがPCでゲームをしている最中で、あまりに早く帰ってきたのでびっくりしていました。 

 今、9時50分。 症状はありません。 今年も、安心して、スギ・ヒノキのシーズンを過ごせそうです♪o(^-^)o

    関連記事:《花粉症治療に行きましたo(^-^)o 魔法の注射『アサワ医院』》→http://michiko-0331.cocolog-nifty.com/hiroroom/2006/03/oo_12da.html

         《続・花粉症治療o(^-^)o:魔法の注射『アサワ医院』》→http://michiko-0331.cocolog-nifty.com/hiroroom/2006/03/post_ede5.html

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2007年3月 4日 (日)

お前は俺を一人の男として見たことがあるか?・・・『花より男子2リターンズ』第9話

 お待たせしました♪(#^.^#) 『花より男子2 リターンズ』第9話を短めにアップします♪o(^-^)o

 『私の分まで、つくしの事を幸せにしてあげてね。』

G08_16_1  (加藤夏希)は司(松本潤)から身を引くため、NYへと旅立ちました。 類(小栗旬)とも和解し、つくし(井上真央)と司はようやく手をつなぐことが出来ました。 でも、それを楓(加賀まり子)に目撃されてしまいます。

 「司、明日、本社の会長室に来なさい。 業務命令です。」(楓)

 「話があるんだったら、ここでしろよ。」(司)

 「あの・・・、私もきちんとお話したいことが・・・。」(つくし)

 「明日、道明寺財閥の次期経営者として出社しなさい。」(楓)

 そう言い残して、楓は去っていきました。

 「そうかい、見つかっちまったのかい。 後悔してんのかい?」(タマ)

 「怖いですけど、後悔は・・・。」(つくし)

 「うん! それでこそ、つくしだ。」(タマ)

 「でも・・・、私がここに、これ以上居るのは・・・。」(つくし)

 「今夜、奥様はお帰りにならないと、連絡が入ったから、安心しな。」(タマ)

 F4ラウンジでは4人がこの事態を話し合っていました。 きっととんでもないことをしてくるんじゃないか、と懸念するあきら(阿部力)。 類が言いました。

 「まあでも、いつかは越えなきゃいけない壁でしょ。 司と牧野にとって、司の母ちゃんはさ。」

 「今更、逃げ隠れしたって仕方ねえしな。 戦ってくるぜ。」

 司は意気揚々と、会長室に乗り込みます。

 一方、つくしは英徳学園の最後の授業が終わり、後は卒業式を待つのみとなりました。

 「牧野つくしに気を使って、(滋さんは)身を引いたのよねぇ。 それとも、あなた方二人がそう仕向けたのか・・・。」(楓)

 「だったら何だってんだよ。」(司)

 「調子に乗るのもいい加減になさい。 あなた本気なの?」(楓)

 「本気だよ。 俺は牧野以外の女は何とも想ってねえから。」(司)

 「それは、グループの次期経営者としての言葉?」 

 「ホントに会社の事を考えてるんだったら、こんなところで 俺の惚れたはれたにうつつぬかしてねえで、さっさとNY帰ったほうがいいんじゃねえか?」

 つくしは、いつもの校舎の階段で、司の事を心配していました。 そこに類が声をかけました。

 「ここまで来たら、司、信じるしかないでしょ。 ほら、落ち込んだ顔をしない。 俺は牧野がずっ―と笑顔でいれば、それでいいんだからさ。 じゃなきゃ、諦めきれなくなるでしょ。」(類)

 「うん。」

 笑顔で話しかける類に、つくしも笑顔で答えました。

 

 「俺は新しい道明寺財閥を作る、牧野と共に。 そしてうちに関わるすべての人間に、幸せをもたらせて見せる。」(司)

 楓は怒りでメガネを折り曲げました。 司と入れ替わるように西田(デビッド伊東)が入ってきました。

 「飼い犬に手を噛まれるって言うけど、まさか私がそんな目にあうとは一度も思わなかったわ。」(楓)

 

Cap009_1   その後、道端でつくしは司に会いました。 きっと監視されてるだろうと、楽観的に言う司につくしは

 「また、前みたいに、いろんな人に迷惑かけたりしないかな?」

 「あんな鬼みたいな女でも、母親には違いねえ。 何でも話せば解ってくれるだろう。 時間掛かるかもしんねえけど・・・。 それより、誰に後ろ指立てられることもねえんだ。」

 「後ろ指立てるってどういう状態よ?」

 「あっ、後ろ髪指される。」

 「後ろ髪は引かれるものでしょ?」

 「いやいや、髪引っ張ったら、痛えじゃねえか。 とにかく俺は、お前と二人でいる事を大事にしたいんだよ。 信号は青だ、いくぞ!」

Cap007_2  二人は、笑いながら、横断歩道を駆け足で渡っていきました。

 ランチをおいしそうに食べるつくし。 それを見て司は、

 「俺の周りには、お前みたいに美味そうに食うやつはいねえな。」(司)

 「あんなに長いテーブルで食べてたら、本当の味なんか解らないよ。 真ん中にお鍋を置いて、皆の手が届く範囲の食卓が一番だよ。 湯気でむせ返るぐらいがさ。」(つくし)

 「お前んとこの食いもんは口にあわねえ。 でも、そういうのも良いかもな。 牧野と二人だったらよ。」(司)

 「じゃ今度、うちで鍋しようか?」(つくし)

 「断る!」

 「なんじゃそれ・・・。」

 「嘘だよ。 招待しろ。」

 「おぅ。 招待してやるぜ。」

 「約束だぞ。」

 司がクレジットカードで支払おうとすると、店員に使用できなくなっていると言われ、つくしが現金払いすることに。

 F4ラウンジでは、類たちが二人の今後を心配していました。

 「今、道明寺財閥は崖っぷちだしね・・・。 へたすればこの波紋は、とんでもないところまで広がるでしょう。 司がそれをきちんと自覚してれば、いいんだけど・・・。」(類)

Cap008_1  司とつくしは店を出て、信号待ち。 

 「ホント、現金持ってないんだね。 お金持ちって。」

 「牧野におごって貰ったなんて、ホント情ねえ。 てか、死んじまいてえ。」

 「おっほほほ、ご主人様とお呼びなさい、司くん♪」

 「でも、どうすっか、これから・・・。」

 「お金なんか持って無くても、いくらでも楽しむことはできるよ。 庶民のデート、教えてあげる。 信号青だ、行くぞ!」

 今度は駆け足で渡って行きました。

 ペットショップで子犬を怖がる司。 知らなかった事実につくしは楽しそう。 今度は公園に行こうと誘うつくし。 横断歩道を渡っているとき、道角に西田が立っているのに気付きました。

 「西田さんがクビ? 嘘でしょ?」(つくし)

 司は西田から聞いた話をしました。

Cap011  『嘘ではありません、解雇されました。 でもご心配なさらないで下さい。 私はケン内田のような早まった真似はいたしませんから。 今、会長は道明寺グループを維持することに躍起になっておられますが、これは企業本来の形では無いように思います。 世界の道明寺グループは、もっともっと、かつての様な、血の通った企業であるべきです。』

 『西田、俺はどうすれば良い?』

 『自信を持ってください。 今は苦しいでしょうが、これを乗り越えれば、会社はもっともっと成長すると思います。 頑張ってください。 今の坊ちゃんなら大丈夫です。』

 「西田さんは、NYで道明寺に何があったか教えてくれたんだよね。 だから、道明寺を許してやって欲しいって。 

 『あなたと一緒にいるときだけ、坊ちゃんは、唯一、人間らしくなります。』

 西田さんが、背中を押してくれたんだ・・・。」(つくし)

 「お前が倒れたときも、教えてくれたのは西田だった。」(司)

 「西田さん、うちらのせいで巻き添え食っちゃったんだ。 私らのせいで、こんな目に合わされる人が出てくるなんて・・・。」(つくし)

 「でも、これは序章だな。 お袋さんの逆襲の。(西門)

 カードも停められたと説明すると、類は

 「司、何でも相談してよ。」

 金の心配はしなくていい、というあきら達に、司は感謝しました。 

 「牧野はこのまま司の家に戻るのか?」(西門)

 「今日は優紀(西原亜希)の家に泊めてもらう。」

Cap012_1  優希の家で、晩飯を頂くつくし。  

 「ホントすみません。 おじさんとおばさんにまで迷惑かけてしまって・・・。」(つくし)

 「もっと頼ってくれていいんだよ。 つくしちゃんがこんな小さいときから知ってんだから。」(おじ)

 「・・・ホント、すみません。」(つくし)

 「ずっと居てくれてかまわないのよ。」(おば)

 「そうだよ。 全然遠慮しなくていいんだよ。」(おじ)

 つくしは優紀の両親に感謝しました。

 

 司は楓に西田やカードのことで文句を言いました。 すると楓は、

 「大河原財閥が正式に合併を断ってきたわ。」

 司の顔色が変わりました。

 つくしはバイト先の「千石屋」で、経営は大丈夫が聞きました。 千石(加藤たか子)はその心配はないと、答えました。 そこへ西門(松田翔太)とあきらがバイクに乗ってやってきました。 

G09_03  「道明寺が勘当された?」(つくし)

 「大財閥を背負って立つはずの男が、縁を切られた。」(西門)

 「ここまで本気になるとは、厄介だぞ。」(あきら)

 「今、道明寺さんは?」(優紀)

 「類の家にいるって。」(西門)

 「それからもう一つ、笑ってられない大事件。」(西門)

 「大河原財閥との合併が、正式に白紙になった。」(あきら)

 「道明寺グループにとっちゃ、相当やばい。」(西門)

 『大規模な事業縮小を敢行いたします。 去年のリストラ程度では、事は済まなくなってきました。 現在も、この苦境を乗り切るためには、子供だましの事業縮小ではないと、覚悟してください。』

 楓はグループのトップ達に伝えました。

 

 「こうなると、相当な数の企業が潰れるかも知れないし。」(あきら)

 「日本経済にも大きな影響が出るぞ。」(西門)

 つくしは椅子から立ち上がると、

 「ちょっと、一人で考えたい・・・。」 と言って、去っていきました。

 「二人とも、つくしの前であんなこと、言わなくても・・・。」(優紀)

 「でもいずれ判ることだよ。 隠したってしょうがないし、その事実からは逃れられないだろう。 大企業の後取りと一緒になるってことは、そういう事もひっくるめて、責任を持つって事なんだ。」(西門)

Cap013_2  つくしは、通りかかった電気店のショウウィンドウに展示してある液晶TVで「道明寺グループ崩壊危機」のニュースを神妙な面持ちで見ていました。

 「今回の件の原因の一端には、多からず、牧野という存在がある。 これは紛れもない事実でしょ。 道明寺財閥が大ピンチで、司が勘当された今、相当腹くくらないとな。」(西門)

 「取り返しの付かないことが次々起こっても、それでも、今の二人のままで居られるか・・・。」(あきら)

 

 類の家。 つくしを守っていけるのか不安になっている司。 そこに執事が新聞を持って来ました。 道明寺グループ崩壊のニュースです。 再び、悪夢にうなされる司。 

 つくしは優紀の部屋で今日も寝泊り。 そこで、優紀の両親の会話を聞いてしまいます。

 「うちの取引先のメインバンクが道明寺グループの系列なんだ。 このままじゃ、うちも煽りを食うのは確実だ。」(おじ)

 「私、取り返しの付かないことをしているのかな・・・?」

 つくしは楓に会いに行きました。 会長室に通されたつくし。 楓は外を見たまま・・・。 つくしは楓に聞きました。

 私が身を引けば、すべて何とかなりますか? もしそうなら、今後一切、道明寺家と関わらないと約束します。 だからお願いです、道明寺を勘当しないでください。 それから、何とか、他の企業も倒産から救ってください。」(つくし)

 「あなたに言われなくても、最善は尽くしています。」(楓)

 「やっと、事の重大さが解ったようね。 仕事の邪魔よ、帰って。 もう決して、決して私たちの前に姿を現さないで。」(楓)

 つくしは部屋から出て行きました。 楓はその後、少し振り向きました。 

 

 「類、俺は決めたぞ。 もう迷わない。 あいつと二人で新しい生活を始める。 毎日、鍋ばっかかもしんねえなあ。」

 「なにそれ? どういうこと?」

 「誰もがウマイラシイという二人になってやるぜ。」

 「うらやましい、でしょ?」

 「どっちだっていいんだよ。 俺様の凄さをこれから世界中に思い知らせてやるぜ。」

 「もっと気楽に生きたら?」

 「お前は気楽に生きすぎてんだよ。」

 「行ったら、牧野のとこ。」

 「おう。」

 司はお気に入りの赤いコートをまといます。 そして出て行きました。

 

Cap016_2  つくしは道明寺の家にやってきました。 空を見上げ、そして入っていきました。 司はつくしに電話をしようとしましたが、繋がりません。 

 「携帯まで停めやがった・・・。」(司)

 司も空を見上げ、不安な気持ちになりました。 千石屋にやってきましたがつくしはいません。 

 「今日は道明寺さんの家に帰るって、もうでましたけど。」(優紀)

 司は家へと戻ります。 千石屋を出て、すぐに雨が降り出しました。 雨の中、家路へと急ぎます。

Cap018_1  身支度をするつくし。 その後、再び、外に出て、雨の中、傘も差さずに歩き出しました。 やがて、前方から、司が歩いてきました。

 「金ねえからタクシーにも乗れねえし、参ったわ、この雨。 庶民は雨降っても一大事なんだな。 勉強になったわ。 髪もよ、濡れるとストレートになっちまうんだよ。 でもまあまあ、あれだな。 俺にも庶民の生活ができるって事が、これで証明されたけどな。」(司)

 終わりにしよう、道明寺・・・。 もう私、あんたとは付き合えない。」(つくし)

 「冗談やめろよ。」(司)

 「冗談なんかじゃない。」(つくし)

 「俺は決めたんだよ。 お前と一緒にいるって。 何があっても一緒にいるって。 おい、行くぞ!」(司)

 司がつくしの手を取り、家に戻ろうとすると、手にしたつくしの右手がするりと抜けました。

 「あなたは道明寺グループの次期経営者。 だからね、ほら、頑張らないと。」(つくし)

 「ふざけてんのか? 何でそんな事、言えんだよ。 昨日一緒に、飯食ってたとき、笑ってたの嘘か? 庶民のデート教えてくれるって、あれっきりかよ。 鍋に招待してくれるってのも、あの時だけの、口から出まかせかよ。 何で・・・、何で全部、自分で勝手に決めてんだよ。」(司)

 「約束してきたんだ。 道明寺のお母さんと・・・。 もう今後一切、道明寺家とは関わらないって・・・。」(つくし)

 「脅されたのか?」(司)

 「違うの、そうじゃない。 私が決めたの。 私が全部、自分の意思で決めたことなの。」(つくし)

 「何だよ、それ。」(司)

 「あなたは世界の道明寺なんだよ。 私と関わって、沢山の人が傷ついて、そんなの馬鹿らしいじゃない。 道明寺だって、解っているはず。 本当は自分がどうすべきか・・・。」(つくし)

 「俺は・・・。」(司)

 つくしは司の背中を押しました。

 「道明寺が頑張ることで、沢山の人が幸せになれるんだよ。」(つくし)

 「牧野! お前は俺を、一人の男として見たことがあるか? 家の事や母親の事、全部取っ払って、ただの男として見たことが、一度だってあるか?」(司)

 つくしはため息をつくと、言いました。

 「どうだろう? ・・・でもね、もしあんたの事が本当に好きだったら、こんな風に出て行かないよ。 ・・・じゃ。」(つくし) 

Cap019_1  つくしは涙をこらえながら、びしょびしょになりながら、去っていきました。 曲がり角を抜けると、そこにタマ(佐々木すみ江)が、傘を差して待っていました。

 「つくし・・・、何やってんだよ。 強がって、坊ちゃんの前であんな嘘まで付いて、そんな顔をして、馬鹿だよ。 ホントにあんた、馬鹿だよ。 ・・・つくし。」(タマ)

 タマはつくしの気持ちに心打たれました。 でも何もして上げられません。

Cap024_2   翌日、つくしは電車に乗って、海の見える、ある田舎の駅に降り立ちました。 青空を見上げ、ため息を付き、船の音と、とんびの鳴き声の中、海に向って歩きました。 砂浜を歩いていると、ワカメを干している両親と進を見つけました。

 「何やってんの?」(つくし)

 「パパ、漁に出られなくてね。」(母)

 「つくし、船酔いってものが、この世には存在してな。」(父)

 「それでワカメ干してんの? もしかして、ここへ来て、生活レベルは・・・?」(つくし)

 「格段に落ちたと言っても過言じゃないなぁ。」(父)

 「それより突然、どうしたの?」(母)

 「・・・やっぱり、パパとママと、進と一緒にいたいしさ。」(つくし) 

 「嬉しいな。 つくしとまた一緒にいると、パパ嬉しいな。」(父)

Cap025_1  皆がつくしを暖かく迎えて、貧しいながらも、つくしは嬉しくなりました。

 司はすっかり落ち込んでいました。 類たちが元気出せよ、と声をかけても、うざったい、と拒否します。 皆、心配してきていると、あきらが言うと、司は怒り心頭で言いました。

 「だから、それがうぜえんだよ! 道明寺家なんて、どうなったってかまわねえっつんだ。 俺はもう、関係ねえんだから。」(司)

 「じゃあ、何で牧野を追っかけねえんだよ。 牧野が身を引いたんだって、本心じゃないことぐらい、解ってんだろう? 牧野をとめられなかった自分が、情けなくて落ちてんだろうが。 それでウジウジ不機嫌になってるテメエの方がよっぽどうぜえっつんだよ。」(西門)

 司は西門を殴りました。 

 「テメエは俺に説教するためにきたのか?」(司)

 「勘当されたって、家に未練アリアリなんだろうが。 このショボ憎が。」(西門)

 二人は殴りあいました。 つくしは、夜の砂浜で、海を見ながら、司とのデートを思い出していました。 想いがこみ上げてきて、涙が止まらなくなりました。

 

Cap026_2  殴り合って、顔が傷だらけの司。 交差点で、信号待ちをしていると、向こう側に見覚えのある人物が・・・。 司は驚きました。 何と、NYで飛び降り自殺したはずの、ケン内田(鶴見信吾)がそこに立っていました。 ケンも司に気付き、信号が青に変わると、逃げ出しました。 司は追いかけて行きました。o(^-^)o

 衝撃のラストシーンでしたね。 なんとケン内田が生きていました。 なら、あの飛び降り自殺はなんだったのか? 非常に気になりますね。 また、どう関係してくるんでしょう?

 タマは意外に人情深い人のようですね。 西田同様、司とつくしの良い理解者ですね。 二人とも、今後のキーポイントになりそうですね。

 両親の居る漁村で、父親が船に乗れず、ワカメを干して生活しているのには驚きましたね。 これじゃ仕送りどころじゃないです。 でも、そんな暮らしでも、明るく生きている両親はある意味逞しいです。 

 次回、司がこの漁村にやってくるようです。 記憶喪失になった司とつくしはどうなっていくのか、道明寺家に未来はあるのか、回を重ねるごとに凄くなってきましたね。o(^-^)o 

  

 

 

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2007年3月 3日 (土)

俺、一度だけ浮気したことがある・・・『今週、妻が浮気します』第7話

 今日は、仕事は半ドンでした♪ 昼から会議があったので、帰宅時間が3時になりましたが、これからじっくり、今週分の録り溜めたドラマを楽しめそうです♪

 『今週、妻が浮気します』第7話をアップします♪

Story07_ph_01  ハジメ(ユースケ・サンタマリア)は、陶子(石田ゆり子)が房子(大森暁美)に事実を打ち明けた日には帰って来ず、翌日の夜に帰ってきました。 もう一度話し合おうと思って帰宅したハジメでしたが、ソファーに座っている陶子の前のテーブルに、離婚届と外された結婚指輪が置いてあるのを見て、動揺しました。

 「陶子、話があるんだ。 ・・・、何だよ、それ・・・。」

 「離婚してください。」

 「なんだよ、冗談やめろよ。」

 「冗談なんかじゃないの。 私は自分のした事に責任を取りたいの。 昨日、お母さんには打ち明けました。 本当の事・・・。」

 「えっ?」

 「これ以上、嘘を付けなかったの。 お母さん、私の事、許してくれた。 でも、だからこそ、私は自分のした事が許せないの。」

 「・・・ちょっと待て。 俺は今日、お前と前向きに話し合おうと思って帰ってきたんだよ。 それを、・・・だいたい離婚って・・・。 チカラ(加藤翼)、どうすんだ?」

 「一緒に連れて行きます。」

 「ふざけんな! そんな事、許されるはずないだろ。 いきなり、離婚ってさ。 チカラも連れて行くって、勝手過ぎるだろう。 だいたい離婚なんて、俺が言うならまだしも、そんな事言う資格、お前にあるのか? お前は浮気したんだぞ。」

 「あなたはどうなの? あなたは浮気した事無いの?」

 「ある訳無いだろ。」

 すると、突然寝室のドアが開いて、チカラが夢うつろで歩いてきました。 うろうろするチカラを陶子が抱きとめると、ハジメが言いました。

 「今日は、夜遅いし、これは俺が預かっておくから、この話はまた明日しよう。 お前は一旦、頭を冷やして、冷静になれ。」

 『とか言ってる俺が冷静になれ! 冷静になれ!』

 ハジメは自分に語り掛けました。

 翌朝、朝食をチカラと一緒に食べるハジメ。 一足先に出かける陶子。

 「あなた、今日は早いの?」

 「早いと思う。」

 「じゃあ、帰ったら・・・。」

 そう言って、陶子は出て行きました。

 出社したハジメを轟(沢村一樹)が語りかけます。

 「お前が三下り半、突きつけられてどうすんだよぅ。 で、聞けたのか? 浮気の理由。」

 「陶子が途中で変なことを言うから、途中で切れちゃってさ。」

 「変なこと?」

 そこへ編集長(江波杏子)が入ってきました。 歩きながら、皆に、ベストセラー作家の水沢舞(山口紗弥加)が『現代公論』で小説を書き下ろす事になったことを告げました。 皆、驚いて、編集長のところに集ってきました。

 「水沢舞ってあの、『愛の貯水池』の作者ですよね。」(馬場)

 水沢舞のことを絶賛する部下たち。 知性があり、10年に一度の逸材で、顔は知られていないけど、美人でセレブで、高級ホテルに住んでいると賞賛する部下たちに、編集長は更に言いました。

 「その謎のセレブ作家が、書き下ろしインタビューで顔出ししても良いって言ってんの。 それと担当編集者は先生のご指名なの。 デスク、よろしくね♪」

 「えっ? なんでなんだろう?」

 ハジメはびっくりしてしまいました。

 水沢舞に会いに、MAVERICK HOTELに向ったハジメ。 その頃、現代公論では、編集長を囲んで、水沢舞のことで雑談していました。

 「水沢舞は、昔、うちで働いていたんですか?」(玉子)

 「そう。 5,6年前位かなぁ、出入りの見習いライターで、水沢舞はペンネームだから、あの頃の名前は違ったけれど・・・。」(編集長)

 「それってもしかして、堂々の下に付いていた・・・。」(轟)

 「そう、本名、田之上塔子〈とうこ〉。」(編集長)

 

Topics_pic12  ハジメが部屋のインターフォンを鳴らすと、舞は中へと引っ張り込みました。 

 「お久しぶり、堂々さん♪ 私の事、憶えてないの? ひどいなぁ、かつての恋人を忘れるなんて・・・。」

 舞はメガネをかけて、振り向きました。 その時、初めて誰なのか気がつきました。

 「田之上・・・。 お前、何で・・・。」

 「私が水沢舞なの。 会いたかった~♪」

 「なんで今更俺に・・・。」

 「復活させるためよ。 あなたと私の関係を。」

 嬉しそうにコーヒーを入れる塔子〈舞〉に、作家先生だからと、ハジメは敬語を使いますが、恥ずかしいから本名で呼んで欲しいという塔子に渋々、田之上、と呼び捨てにしました。 上機嫌の塔子。

 「お前、変わったな。 で、どうして急にうちで書こうなんて・・・。」

 「これって堂々さんでしょ♪」

 そう言うと、塔子はQ&Aサイトをハジメに見せました。 

 「えっ、どうして?」

 「このGo Aheadって言葉よ♪」

 『俺のテーマ。 Go Ahead、日々前進。 君が前より進歩した文章を書いたときは、この言葉を信ぜよ!』

 ハジメはそう語ったことを思い出しました。 頭を抱えるハジメ。

 「文章のタッチもバレバレだよぅ。 性格も行動パターンも、まさにthe堂々ハジメ。 でも大変だねぇ。 奥さん、離婚届を突きつけるなんて。 自慢の奥さんだったのにねぇ~。」

 「ほっとけよ。 で、マジな話、なんでわざわざ俺を担当に指名したんだよ。」

 「あれをネタに、夫が妻に浮気されちゃう話を書きたいの。 シニカルで笑える、水沢舞が描く、新しい愛のかたち。」

 「冗談じゃないよ。」

 「いいのよ~、現代公論で書くの辞めても・・・。 部数、落ちてるんだってねぇ。 ベストセラー作家の連載、喉から手が出るほど欲しいでしょう? ネタを提供するのも編集者の仕事のうち。 取材対象として、編集者として、小説が仕上がるまで、付きっ切りでお世話して頂戴。」

 半ば、脅迫まがいの要求に、ハジメは困ってしまいました。

 

 バー『鴎外』で轟と飲むハジメ。 水沢舞と一度だけ関係してたことを打ち明けました。 驚く轟。 現代公論に出入りしていた頃と聞き、轟は、

 「6年前・・・、お前、その時、結婚してたよな。 えっ、お前が浮気? 信じられん。」

 「俺だって信じられないよ。 陶子に浮気の事、聞かれるまで、忘れていたことだし、酔ったハズミって言うか、ホント、一回こっきりな。」

Cap7004    ハジメは目が覚めると、一緒に裸でベッドに寝ていたことを思い出しました。

 「すっげえ後悔して、それからなんとなく、田之上のこと避けるようになって、そしたら、向こうも諦めついたのか、気付いたら俺の前から消えて・・・。」

 「で、突然、大作家先生になって現れたって訳だ。 で、お前のかみさん、それ知ってるのか?」

 「いや、バレてないと思ってたんだけど・・・。」

 「それだ、それだよ、浮気の理由。 あてつけ浮気ってやつ。 たとえ、ハズミで一回きりだったとしても、浮気は浮気で許せなかったんだよ。 お前、自分の浮気、認めてないだろうな。 絶対認めちゃだめだぞ。 それ認めたらな、離婚の良い口実になるからな。」

 家に戻ったハジメ。 離婚届を鞄に隠すと、ドアを開けました。 陶子が出てきて、迎えます

 「チカラは?」

 「寝かしつけた。」

 「随分早いなぁ。」

 昨日の話の続きをしなければという思いと、浮気がばれていないかという心配で動揺が隠せないハジメ。 その時、携帯が鳴りました。 塔子からです。 パソコンの調子がおかしいので今すぐ来てくれ、来ないとバラすと言われ、ハジメは向うことにしました。 陶子に、用が済んだらすぐ帰ってくると言って、出て行きました。

 行ってみると、塔子は、直ったと言って、ハジメを飲みに誘います。 陶子はその間、雑誌でも読みながら、ハジメを待っていました。

Topics_pic10  ほろ酔い加減で、すっかり上機嫌の塔子。 ハジメと初めてキスしたのは満月の夜だったと告げ、思い出すハジメ。 もう一度キスしようとする塔子を突き放しても、冗談半分の塔子に振り回されっなし。 帰ってきたのは夜中の3時。 寝室を覗こうとすると、また携帯が・・・。 今度は、腹がすいたからバナナクリームパイを買ってきて、とハジメを呼び出します。 渋々、出かけるハジメ。 ハジメが帰ってきたことを陶子は気付いていました。

 帰宅したときには、明け方の5時半。 ソファーで寝ていると、チカラに起こされました。 陶子とチカラが出かける時間です。  

 『結局、また、陶子と話せなかった・・・。』

  

 出社し、ソファーでダウンのハジメ。 編集長は出社すると、ハジメに言いました。

 「社運が掛かっているんだから頼むわよ。 女流作家はね、恋という餌が無いと書けない生き物なの。 うまくやって頂戴。」

 そこへ、また塔子から電話が入りました。 慌てて外へ出るハジメ。 それを見て、玉子(ともさかりえ)が轟に尋ねました。

 「ねぇ、デスクと水沢舞、昔、何かあったでしよ?」

 「何で? やっぱり、気になるのか? 解んねえなぁ。 何であいつの周りにばっかり女が集る? 俺のほうがよっぽど良いだろうって。」

 「大丈夫かな?って。 今、昔の女が現れたら、ちょっとやばいんじゃないの。 デスクと奥さん・・・。」

 

 塔子のペースにすっかり振り回されっぱなしのハジメ。 保育園の帰り、陶子とチカラは、塔子を引っ張るハジメに遭遇しました。

 「お、お帰り。 こちら、ベストセラー作家の水沢舞先生。 俺、担当で・・・。 チカラ、このお姉ちゃんな・・・。」

 「一緒におでん食うか?」(チカラ)

 「おでん♪ 食べる、食べる♪」(塔子)

Story07_ph_05  塔子は、ちゃっかり、堂々家の晩御飯に加わりました。

 「お姉ちゃん、美人だな。 おいらの彼女になるか?」(チカラ)

 「うれし~い♪」

 ハジメは陶子を部屋の外に連れ出すと、

 「彼女はその・・・、わがままな先生でさ、困ってんだ。 食べ終わったら、すぐに送り出すから、その後、話そう。」

 陶子はわかった、と頭を振りました。

 タクシーを呼んで送り出そうとすると、塔子は、

 「いまからやるよ、打ち合わせ。 だって今、降りてきそうなの。 小説の神様が。 早くしないと消えちゃう。」

 そう言って、ハジメを連れ出しました。 塔子は外に出ると、ハジメに言いました。

 奥さん、何も文句言わないんだね。 夜中に旦那が出てっても・・・。」

 「それは仕事だから、その辺は理解してるんだろう。」

 「いつもそうやって待ってたんだろうなぁ。 じゃ、飲みに行こうか。 小説の神様、消えちゃった。」 

 「またかよ―。」

 翌日、現代公論内で、水沢舞の撮影会。 リップサービス満点の塔子に、皆乗りのり。 プロフィール用の撮影のとき、時間を気にするハジメを見て、塔子は、衣装が気に入らない、新しいのを買いに行く、と言い出しました。 周りに押されて渋々、一緒に買いに行くことに。

 陶子がチカラを連れて、家に帰ってきました。ハジメがとっくに帰ってると思ったのに、部屋が真っ暗。 携帯にメールが入ってきました。

 『ごめん、やっぱり今日遅くなる。』

 陶子はため息を付きました。

 撮影が終わったのは夜中の11時半。 さっさと帰ろうとするハジメを塔子が止めました。

 「堂々さん、怒ってる?」

 「別に怒ってないよ。」

 「だって奥さん、待ってるんでしょ。」

 「そんな事ないよ、もう寝てるし・・・。」

 「ホント? じゃあ、ご飯食べに行こう。」

 塔子はお見通しなんですね、ハジメの状況も陶子のことも。 ハジメ夫婦が話し合いを出来ないように、わざと邪魔しています。

 夜、1時を過ぎても、ハジメは帰ってきません。 陶子は疲れた顔で、ハジメを待っていました。

 翌朝、ハジメが出社すると、至宝(西村雅彦)がバッグをいっぱい抱えて歩いていました。

 「俺は今日、鳥かごから脱出する。 このままだと俺は、妻に完全に支配されてしまう。 だから家を出る。」

 「家を出て、どこへ行くんですか?」

 「菜月(吉田智美)ちゃんの家に決まってるだろ。 安定した生活も、君子(広田レオナ)の持っている資産も、世間の目も、もうどうだったいい。 俺は菜月ちゃんと濃密な愛の生活に溺れるつもりだ。 お前も、浮気した奥さんなんかほっといて、他の女と人生やり直せ。」

 その夜、菜月の家にやって来た至宝。 菜月がドアを開けると、怪訝な顔。 奥の風呂場から半身裸の男が出てきました。 至宝はあえなく門前払いとなってしまいました。

 一方、ハジメは塔子のマンションに。 塔子が尋ねます。

 「堂々さん、全然書き込んでないじゃない。 あれから奥さんと話し合いしたの?」

 「どなたかのせいで出来ないままです。」

 「困るなぁ~。 ねぇ、このままじゃ原稿進まないよ。 あたし、自分でみたり、体験しないと書けないんだよね。 そっちの方が文章に血が通うって、堂々さん、昔、言ってたじゃん。」

 「えぇ、まあ・・・。」

 「あっそうか、この際、設定変えればいいんだ。 浮気された男は、昔の浮気相手と6年ぶりに再会し、濃密な愛に溺れる。 こっちを話の本編にしよう。 ・・・いいよね、奥さんとうまくいってないんだから・・・。 迷うこと無いよ、裏切られたんだよ、奥さんに・・・。 昔の女に走っても、誰もとがめない。」

 そうやって口説こうとする塔子に困惑するハジメ。 振り向くと、塔子は目をつぶって、唇を向けていました。 ハジメは塔子を制止すると、

 「御免、田之上。」 と、言って、ソファーから立ち上がり、土下座をしました。

 「担当を降ろさせてくれ。 俺はもう二度と、陶子を裏切りたくないんだ。 あいつが俺を裏切ったとしても、俺は裏切りたくな。 6年前だって、お前との事は、本当に、本当にアクシデントだったんだ。 俺の事、恨んでるのなら、昔のことはこの通り、謝る。 傷つけた償いをしろってんだったら、何だってする。 でも、陶子を裏切ることだけは・・・。」

 「バッカじゃないの。 何がアクシデントよ。 堂々さんを誘ったのも私、堂々さんの前から消えたのも私、全部私の予定通り。 堂々さんは何にも悪いことなんかしてないよ。 私が奪おうとしただけ。」

 「・・・。」

 「知ってた~、堂々さんって、出会ってから今まで、私の事、名前で呼んだ事、一度も無いんだよねぇ―。 ずっ―と、苗字なんだよねぇ―。 でも私ね、いつか名前で呼んでくれるんじゃないかって、期待してたの。 でも、堂々さんにとって、トウ子は世界でたった一人・・・、なんだよね。 昔も今も・・・。 もし、堂々さんが独身だったら、私、好きになってなかったかもしれない。 奥さんのことさぁ、すっごい愛してる堂々さんだから、魅力的なんだよね。 家族を守らなきゃって一生懸命がんばってる堂々さんだから、私は好きだったんだよ。 それが今、ようやく解ったぁ―。 このサイトでさぁ、堂々さんが奥さんに浮気されてるの知ってねぇ、チャンスあるかもって思って来たんだけど、無駄足だったねぇ。 チクショウ―! しょうがない。 降りていいよ、担当。 でも、その前に付き合って欲しいところがある。」

Story07_ph_06  塔子はハジメを川沿いの公園に連れてきました。 この場所で、ハジメが言ったことを言いました

 「田之上は雑文より、小説とか向いていると思うよ。 長いの書いてみたら。」

 「小説ですか? 無理ですよ、そんな・・・。」

 「書いてみなきゃ判らないだろう。 田之上なら、なんか書けそうな気がする。 編集者の勘。」

 「その言葉がずっと引っかかっていて、それで私、小説を書き出したの。 そしたら、予想外にあんなに売れちゃってさぁ、ホント、堂々さんのお蔭だよ。」

 塔子はバッグから袋を取り出すと、ハジメに渡しました。

 「はいこれ。 新しい小説。 もうとっくに完成してるの。」

 ハジメが袋から取り出すと、『コイノウタ/田之上塔子』と題された原稿が入っていました

 「婚妻男がネタでもない、普通の男と女が出会って、一緒になるまでっていう、単純なラブ・ストーリーだけどね。 今、ここで読んで。」

 「ここで? わかった。」

 ベンチに座って、ハジメが目を通し始めました。 塔子は後ろのベンチに背中合わせに座り、じっと返事を待っていました。 どきどきしながら・・・。 まるで怯えているかのように・・・。 ハジメは読み終えると、赤ペンで文字を書きました。  『GoAhead!!』

 「マジで感動した。 お前らしい、いい小説だと、俺は思うね。」

 「本当? 良かった・・・。」 

Cap7005  でも、塔子はこの原稿を燃やしてしまいます。

 「これね、堂々さんのためだけに書いた本なの。 だから、もういらない。」

 「データは?」

 「取ってない。 でもこれで、またゼロから小説が書ける。」

 ハジメは名残惜しそうに、燃えていく原稿を見ていました。 それを見て塔子は言いました。

 「もう、田之上塔子としては、二度と会いません。 一度ならず二度までも、この私が身を引いたんだから、陶子さんと・・・、奥さんと仲直りしなよ。 簡単にはいかないだろうけどね。 いい気味だ、あはは。 代わりの編集者、イケメンにしてよ、じゃあね。」

 塔子は涙目になりながら、逃げるように去っていきました。

 塔子は編集長に電話を入れました。 

 「お宅の編集者、才能ゼロですね。 担当、降ろしましたから。 クソみたいな私の小説、マジ感動したって、・・・私、スランプだったんですよね。 でも、その駄目編集者のおかげで、新しいの、書けそうな気がします。」

 「そうですか、良かった。 後任は取っておきのがいるわ。 美濃部善男、あなたの才能にべたぼれしている男。 楽しみに待ってるわ。 連載第一回の初稿。」

 「はい、最高の小説、書いて見せます、ヨシオと。」

 

 その後、居酒屋で飲む玉子と轟。

 「最近、俺、解っちゃったことがあるんだよなぁ。」

 「なにが?」

 「何で俺じゃなくて堂々がデスクに選ばれたか、その理由・・・。 あいつにあって、俺に無いもの。」

 「ズバリ愛情だ。」

 「あいつのさぁ、かみさんや子どもに対する愛情って、半端じゃないだろ。 水沢舞のことにしたって、あんな迷惑姉ちゃんに、親身になってやってさぁ。」

 「作家を伸ばすのは、編集者の腕よりも、愛情ってことか・・。」

 「編集長、わかってたんだろうな、堂々のそういうとこ。」

 「あんたは自分しか愛せないもんね。」

Story07_ph_07  二人が話しているとき、ハジメはようやく、家に帰ってきました。 ところが、陶子は、身支度を済ませていました。 陶子はハジメにメモを渡しました。

 「これ、ここに家の事、書いておいたから・・・。 通帳と印鑑は・・・。」

 「ちょっと待て。 今日こそちゃんと話し合う。 俺、ホントは逃げてたんだ。」

 ハジメは離婚届を取り出しました

 「この話をするのが怖かった。 俺も離婚されて仕方ないことをしたから・・・。」

 ハジメは頭を下げて謝りました。

 「ごめん、俺、嘘付いてた。 俺、一度だけ、浮気したことがある。」

 「知ってた・・・。 チカラがお腹に居るときでしょ? 知ってたけど、気付かない振りをしていたの。」

 「なんで?」

 「生まれてくるチカラのため・・・、それに、あなたのこと、好きだったから・・・。」

 「じゃあ、それ根に持って、その当て付けで、あいつと・・・。」

 「そうじゃない。」

 「じゃ、何が原因なんだよ。 俺、正直、今でも解らないんだ。 お前は本当に良い嫁さんで、母親としても完璧で・・・。」

 「私は完璧な妻じゃないの!」

 陶子は涙目になって、しゃがみこみました。 

 「いつも無理して、一杯一杯だった。 会社だってそう。 結婚してるから、子どもが居るからって、仕事が出来ないって、そう思われるのが嫌で、辛くても無理して、余裕の笑顔を見せてた・・・。 でも、会社が終われば、いつもダッシュでチカラを迎えにいって、走って、走って、走って・・・。 愚痴や泣き言を言いたい時は、あなたはいっつも仕事・・・。 崩れそうで、その時、手を差し伸べてくれたのが彼だった・・・。

 『おつかれさん。 三枝さん、いっつも、走ってるよね。 あまり頑張り過ぎんなよ。』

 その瞬間、私、全身の力が抜けるような気がしたの。 だから、私・・・。」

 「ちょっと待てよ。 俺だって協力してただろ? ゴミ捨てだって、チカラの送り向かいだって・・・。」

 「あなたの口癖よね。 俺だって協力してただろうって・・・。 確かに、協力はしてくれた。 でもね、私が欲しかったのは、ゴミを出してくれる人じゃないの。 チカラの送り向かいしてくれる人じゃないの。 一緒に困ったり、一緒に不安になったり、一緒に悩んだりしてくれる人なの。」

 「・・・そんな事?」

 その一言に、陶子の顔色が変わりました。 

 「お前が浮気したのって、愚痴聞いてくれないとか、夜遅く帰ってきたり、傍にいてくれないとか、そんなことが理由なのかよ。」

 「そんな事? あなたにとって、これは、そんな事なの?」

 「いや・・・、そういう訳じゃないけど・・・。」

 陶子は失望してしまいました。 ハジメの無神経さと愛情の無さに。

 「もう解った! 私、これだけ話しても、あなたには解ってもらえないのね。 もうこれ以上、あなたと一緒に居られないわ! チカラを連れて、出て行きます。」

 『男にとって愛は生活の一部だが、

  女にとって愛はその全部である。 ――バイロン』

 塔子はずっとハジメを想っていたんですね。 偶然見つけたQ&Aサイトでハジメが浮気されていると知り、チャンスだと思い、ハジメを担当に選んだ。 そして、散々引っ掻き回したけど、結局、ハジメの心を振り向かせることはできませんでした。 それだけ、ハジメは陶子のことを思っているのに、「そんな事?」はひどいですよね。 大失言ですね。 陶子が本音を赤裸々に語ったのに、ハジメはその想いをちゃんと受け止めず、致命的な事態を招いてしまいました。 二人が別居するのは、もう避けられません。 それが吉と出るのか、凶と出るのか。 それは、二人の心底にある本当の想いに掛かっているように思います。 お互いがその想いに気付き、ちゃんと向き合えるかどうかですよね。o(^-^)o

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花粉症には、エアコンフィルターが効果的♪o(^-^)o

 いや~、ここ数日、杉花粉が凄いですね。f(^-^;) 花粉症の僕としては、辛い毎日です。 まあ、今は、100円ショップに行くと、ほこりや花粉をキャッチするエアコンフィルターなるものを売っていて、これを車のエアコンの吹き出し口に付けると、結構、症状が緩和されます♪ 正しいフィルターの使い方ではないんですが、いまのところ、一日2~3回飲む必要のある錠剤が1回で済んでいるところをみると、これはなかなかの優れものじゃないでしょうか? 花粉症対策の一つとして、試してみてはいかがでしょう?

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