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2007年3月18日 (日)

私が最初に好きになったの・・・『今週、妻が浮気します』第9話

 今日は、仕事は半ドン♪ お昼は家族で久々にマクドナルドへ行きました。 う~ん、マックフライポテトって、こんなに味が薄かったかなぁ? びっくりドンキーの方が美味しいなぁ。 暫く来ないうちに味が落ちた? いや、きっと僕らの味覚が変わったのかも・・・。 

 家族全員、風邪をひいているので、薬局と隣接するマツモト、ナムコに寄って、3時には帰宅しました。

 ではさっそく始めましょう♪ 『今週、妻が浮気します』第9話をアップします♪o(^-^)o

 『陶子と離れて、チカラと二人の生活が始まった。』

Story09_ph_01  ハジメ(ユースケ・サンタマリア)はチカラ(加藤翼)のために朝食を作りますが、いきなりパンは焦がすわ、目玉焼きの黄身も潰れるわ、てんやわんやです。 保育園の迎えも夜遅くになったり、洗濯物も雨に濡れるし、学年末大掃除のための雑巾づくりで慣れない裁縫をしたりと、男手一つで大変な毎日です。

 火曜日、今日も頑張って、急いで保育園に連れて行こうとすると、チカラに、 「今日は保育園、休みだぞ。 先生が言ってた。 振り替え休日だって。」 と言われ、カレンダーを見直しました。 3月20日と翌日の春分の日は、保育研修で振り替え休日になってました。 困ったハジメは、仕方なく、会社に連れて行くことにしました。

 編集部の皆は、ハジメの子どもが来ていることに疑問を抱き、奥さんは?と尋ねますが、轟(沢村一樹)がバケーションだと、適当にお茶を濁します。 そこへ編集長(江波杏子)が出社してきました。 チカラを見つけ、「なんなの? この子。」と尋ねたので、ハジメは説明のため編集長を会議室に連れて行きました。

 「実は今、訳あって、妻と別居しておりまして・・・。」(ハジメ)

 ハジメがそう言うと、編集長は、

 「解ってるわよ。 裏妻特集・・・。 あんな生々しい記事、体験者じゃなきゃ書けないでしょ? Q&Aサイトの相談者、あなたでしょ?」(編集長)

 「いや・・・、それは・・・。」(ハジメ)

 「大変ねぇ~。 でもね、止まない雨は無い。 今は土砂降りでも、そのうち、きっと晴れ間が覗くわよ。 それにね、どんな経験でも、編集者にとっては腕の肥やし。 子育て、頑張んなさい。 でも、仕事もしっかりね。」(編集長)

 「はい、頑張ります。」(ハジメ)

 編集長はハジメの事を見抜いていました。

 チカラはレッドマンボーの事で、編集部の皆と話をしています。 その時、ハジメと轟は会議室で話し合っていました。

 「お前さあ、一人で面倒見るの、無理あるんじゃないか?」(轟)

 「正直・・・、テンパってます。」(ハジメ)

 「で、チカラには陶子(石田ゆり子)さんの事、何て説明してんだ?」(轟)

 「ママは疲れてるから、のんびり旅行させてあげようって・・・。」(ハジメ)

 「それで納得してんのか?」(轟)

 「まあ・・・、何とか。」(ハジメ)

 「いつまでも、そうやって誤魔化す訳にもいかんだろ。 で、これから、どうすんだよ?」(轟)

 「俺、チカラのために、陶子の事、許そうかって思ったんだ。 ・・・でも、Q&Aサイトに痛い質問が入って・・・。」(ハジメ)

 ハジメは、その質問を説明しました。

 『あなたは、妻が、他の男性に抱かれたことを、忘れられるのですか?

 ふと、夫婦で寄り添ったときに、よぎる映像はなんですか?

 何かの度に相手の男のことを思い出し、その度に、苦しむのではありませんか?』

 「で、お前、何て答えたの?」(轟)

 「ノー、だって。」(ハジメ)

 「確かになぁ。 より戻したところで、浮気相手の顔がチラつくわなぁ。 何かというと、ネチネチ言いたくなるだろうし・・・。」(轟)

 「そういう自分が嫌になりそうでさぁ・・・。」(ハジメ)

Story09_ph_03  そこへ、馬場(和田正人)が入ってきて、午後からの取材の件を尋ねました。 その事をすっかり忘れていたハジメは、チカラを轟に頼もうとしました。 しかし・・・。

 「あのなあ、俺は子どもが大っ嫌いなんだ。 お袋さん、どうしたんだよ? お袋さん。」(轟)

 「登別。 温泉行ってんだよ、婦人会の旅行で・・・。」(ハジメ)

 ハジメは、チカラを抱きかかえると、轟に手渡しました。

 「パパ、仕事なんだ。 戻ってくるまで、このオジちゃんが遊んでくれるって。 いい子にしてろよ。」(ハジメ)

 そう言って、大慌てで出て行きました。

 「よろしくな、オジちゃん。」(チカラ)

 「あのな、オジちゃんじゃないんだぞ。 轟さん。 ちゃんと、゛さん゛付けるんだぞ。」(轟)

 「よろしくな、オドロキ。」(チカラ)

 そこへ玉子(ともさかりえ)が一言。

 「頑張ってね♪ オドロキさん♪」(玉子)

 現代公論を出て、取材に向おうと歩き出すと、陶子から電話が掛かってきました。 

 「チカラ・・・、元気?」

 「元気でやってるよ。」

 「ご飯とか、大丈夫?」

 「大丈夫も何も・・・、完璧だよ。 料理もレパートリー増えたし、裁縫だってやっちゃうし、送り向かいなんて、遅刻したことないし、もう、ばっちりだよ。 ハハハ。」

 「そう・・・。 今日は?」

 「えっ?」

 「保育園、お休みでしょ? チカラは、誰か、見てくれてるの?」

 「だから、大丈夫だって。 俺はちゃんとやっているし、チカラともうまくいってる。 取材なんだ、切るぞ。」

 そう言って、ハジメは電話を切ってしまいました。 

 陶子は、二人が心配で仕方ないようです。

Cap049  その時、恵介(鈴木浩介)がバイクに乗ってやってきました。 

 「万作先生の事、聞きました?」(恵介)

 「万作先生って、天文部の?」(ハジメ)

 「昨日、亡くなったって。 92歳、大往生だったそうですよ。 今日の夜がお通夜で、明日が告別式だそうです。」(恵介)

 「今日・・・。 先生、確か、八ヶ岳だったよな?」(ハジメ)

 「ええ、あっそれで、すみませんが、これ、よろしくお願いします。」(恵介)

 恵介は、ハジメに香典を渡しました。

 「俺、撮影で行けないんですよ。 ノッチ(石井正則)先輩が旅館の手配とかしてくれるそうです。 世話役買って出たみたいで・・・。 ほら、仕切り屋だから・・・。 あっ、そうそう、告別式の受付をやってもらいたいって言ってましたよ、先輩と陶子さんに。 陶子さんによろしく伝えておいてください。」(恵介)

 恵介はそう言うと、忙しいのか、さっさと去っていきました。 ハジメは困惑しながらも、陶子に電話をしました。

 「天文部の恩師の葬式?」(玉子)

 「仲人してくれた先生でさ、すげえお世話になった人なんだ。」(ハジメ)

 「でも、文学書の原稿、どうするんですか? 今日、明日中にチェックしないと・・・。 僕一人じゃ不安ですよ。」(馬場)

 「じゃあ、告別式から直帰して、徹夜でチェックするわ。」(ハジメ)

 その頃、チカラは宅間(蟻田ミキオ)たちとレッドマンボーごっこの真っ最中。 その様子を見て玉子は、

 「チカラくん、どうすんのよ? お葬式に連れて行く訳に行かないでしょ?」(玉子)

 一緒に遊んでいた轟が言いました

 「俺は、絶対お断りだからな。」(轟) 

 結局、轟がチカラを預かることになりました。

Cap061  お通夜の会場。 お寺の入り口には「鶴谷万作 通夜・告別式」の立て看板。 式場内にハジメと陶子が入ってきました。 二人は、お互いの顔をチラッと見つつも、見合わせることなく、焼香をしました。 

 一方、現代公論では、玉子と編集長がハジメの話をしていました

 「デスクと奥さん、泊まりなの?」(編集長) 

 「ええ。」(玉子)

 玉子は編集長にコーヒーを入れました。

 「まあ、いい機会かもね、二人でじっくり話す・・・。」(編集長)

 「轟さんも、そういう意味でチカラくんを預かったんだと思います。 ああ見えて、友達思いだから。」(玉子)

 「あら、珍しいわね。 あなたが褒めるなんて。」(編集長)

 「いや、褒めてる訳じゃ・・・。」(玉子)

Story09_ph_04  お通夜がほぼ終わり、恩師の家で、ノッチの音頭で昔の仲間たちとの飲み会が始まりました。

 「じゃあ、献杯。 いやぁ、良いお通夜だったなぁ。 さすが万作先生、星見ながら往生したらしいよ。」(ノッチ)

 「しかし、これじゃあ、お通夜じゃなくて、同窓会だな。」(ハジメ)

 「いや、弔い酒だよ、弔い酒。 その方が先生も喜ぶよ。」(ノッチ)

 「そうそう、ああいう人でしたからね、皆さんの笑顔が何よりの供養になりますよ。 遠慮せずにやってください。」(親族)

 その時、ノッチはハジメと陶子が離れて座っていることに気付きました。 そう言うと、皆は、陶子をハジメの隣りに座らせました。

 「遠慮しなくていいんだよ、仲間なんだから。 仲人してくれた先生に恩返ししろよ。 アツアツぶりを見せ付けて。」(ノッチ)

 「今日、お子さんは? 預かって貰ったの?」(仲間の一人)

 「あっ、うん・・・。」(陶子)

 「しかし、陶子ちゃん、相変わらず綺麗だな。」(仲間の一人)

 「そう、羨ましいぞ。 俺も狙ってたのに。」(仲間の一人)

 「堂々の押しには敵わないだろう。 お前、陶子ちゃんの事、好きで好きでたまんなかったもんな。」(ノッチ)

 「昔の話はもういいよ。」(ハジメ)

 皆が楽しそうに二人を持ち上げるなか、ハジメと陶子は、本当の事が言えなくて、辛さを我慢していました。

 

 その頃、轟はチカラをハジメの家につれて帰ってきました。 暫くすると、玉子が手伝いにやってきました。 デザートにと、プリンを手土産に。 部屋に入るなり、散らかった状態にびっくり。

 「すごいな、この部屋。」(玉子)

 「俺がいたときは、チャンと片付いていたんだけどな。」(轟)

 「至宝(西村雅彦)さんも居候してたんだっけ。 最近、どうしてんの、至宝さん?」(玉子)

 「奥さんの浮気調査中。」(轟)

 そう言うと、轟は玉子にQ&Aサイトのあるスレッドを見せました。

 『今日、妻が浮気します。

  ホテルに乗り込んで、妻と、間男に天誅を下してやります。』

 「えっ、これ至宝さんなの?」(玉子)

 「巷じゃ、天誅男と呼ばれている。 ハンドルネームはGoAheadならぬハンマーヘッド。(轟)

 「ハンマーヘッドって、展開が誰かに似てるね。」(玉子)

 「似てないだろ。 だってあの夫婦は、もっと二人とも解りやすいっていうかさ、感情のままに突き進んでいるって感じだからな。」(轟)

 玉子は気持ちわるそうに画面をみていました。

 

Cap051  ホテルを男と二人でチェックインし、部屋へと向う君子(広田レオナ)を至宝が怪しい格好で追いかけます。

 ハジメの時と全く同じシチュエーションですね。(^o^)

 部屋に入り、男に殴りかかろうとする至宝を君子が止めました。 

 「はい、そこまで! 解った? 浮気される者の気持ち。 あなたがつけていることなんて全部お見通し。」(君子)

 「じゃあ、お前、こいつは?」(至宝)

 「アルバイトさんです。 ご苦労様でした。」(君子)

 男は不機嫌そうに部屋を出て行きました。

 「あなたに知ってほしかったの。 私がどんなに辛かったか。」(君子)

 「君子。 じゃあ・・・。」(至宝)

 「私があなたを裏切る訳ないじゃない。」(君子)

 「君子。 良かった、良かった。」(至宝)

 二人は嬉しそうに抱き合いました。

 すべては君子の作戦だったんですね♪(^^) 自分と同じ苦しみを味あわせることで自分のことを理解してもらう。 見事な旦那操縦法です。

 

Story09_ph_05  轟と玉子はチカラのために料理をつくりますが、玉ねぎの切り方一つでもケチをつける轟に玉子は軽口を叩きます。 お互い、あれこれ言い合って、料理をしていると、チカラが言いました。

 「お前たち、仲良いな。」(チカラ)

 「これは仲良いって言わないんだぞ、チカラ。」(轟)

 「パパとママ、喧嘩しなかったぞ。」(チカラ)

 「喧嘩しない方がいいだろ? 笑ってるパパとママの方が。」(轟)

 「マンボーとシャークが言ってた。 喧嘩するほど仲が良いって。」(チカラ)

 二人は顔を見合わせました。

Story09_ph_06  天文部の仲間たちが飲み会を終え、廊下を歩いているとき、ノッチが言いました。

 「せっかく集ったんだ。 万作先生の弔いに、星でもみないか? 星。」

 皆、賛成して、星を眺めに行きます。 寺の外で見る星々。 星の数が違って見えると感心する仲間にノッチは、

 「万作先生がこっちに住みたかった気持ち、解るなぁ。」

 皆に、そういいました。 後ろで、少し離れたところで皆を見ているハジメと陶子。

 「チカラ・・・、轟さんが見てくれてるんでしょ? 大丈夫?」(陶子)

 「さっき電話したら、玉子ちゃんが来てくれてたから・・・。」(ハジメ)

 「そう・・・。」(陶子)

 「星なんか見るの久しぶりだなぁ。」(ハジメ)

 「そうね。」(陶子)

 その時、二人に気付いたノッチが寄ってきてハジメに言いました。

 「おい、何湿っぽい顔してんだよ。 そんな顔しても先生喜ばないぞ。 天体観測だ、天体観測。」(ノッチ)

 「そうだな、昔みたいにワイワイやるか、ワイワイ。」(ハジメ)

 ハジメは皆の輪に入っていきました。

 「陶子ちゃん、結婚してからも、アイツと一緒に、星見に行ったりとかしてんの?」(ノッチ)

 「結婚して1,2年は行ってたけど、子どもが生まれてからは全然。」(陶子)

 「そんなもんかぁ・・・。 じゃあ、夫婦でデートとかは?」(ノッチ)

 「しないしない。 休みの日は子ども中心よ。」(陶子)

 「何だよアイツ。 陶子ちゃんにべた惚れだったくせに・・・。」(ノッチ) 

Cap052  陶子は、皆と楽しそうに天体望遠鏡を覗き込むハジメを見つめながら、語りだしました。

 最初に好きになったのは私のほうだった・・・。 気が付くと、いつもあの笑顔を追ってた・・・。 あの人と一緒に居ると、暖かい気持ちになれた。 嫌な事があったときも、優しい気持ちになれた・・・。」(陶子)

 ハジメが振り向くと、陶子は涙を浮かべながら、言いました。

 私が先に好きになったの・・・。」(陶子)

Cap053  ハジメが、陶子の表情が気になったとき、仲間の一人がが流れ星を見つけて感嘆の声をあげると、ノッチが言います。

 「そういや、今って海亀座流星群の時期だろ?」(ノッチ)

 「そうそう、確か、明日が明後日あたりがピークだ。」(仲間の一人)

 「流星群?」(ハジメ)

 ハジメがもう一度振り向くと、陶子は星空を見上げていました。 陶子は再び、ハジメを見ます。 そして、星の満ちる夜空の中、一つ、流れ星が浮かんで、消えてゆきました。

 玉子は、寝室でチカラを寝つかせ、居間に戻ると、轟がアイロン掛けをしていました。 凝り性だという轟。 玉子はハジメ夫婦の写真を見て思いました。

 「どうしてるかなぁ?」(玉子)

 「あの二人の事だ。 ほとんど会話もしていないだろう。」(轟)

 「さっき、チカラくんが、喧嘩したことない、って言ってたじゃない。 あの二人さぁ、普段から、本音でぶつかったことって無かったのかなぁ?」(玉子)

 「陶子さん、完璧主義そうだもんなぁ。 わがままとか、文句とか言えなくて、溜め込んじゃってたのかもなぁ。」(轟)

 「Q&Aサイトに、『あなたは妻が他の男に抱かれた事を忘れ去ることができますか?』って質問があってさ・・・。」(玉子)

 「知ってる。 堂々がNOって答えたやつな。」(轟) 

 「あれ、デスクの奥さんのような気がするんだよね。」(玉子)

 轟はびっくりして、玉子に振り向きました。

 「面と向かって聞けなくて、勇気振り絞ってあそこに書いた・・・。 一番聞きたいこと・・・。 もしそうだとしたら、奥さん、本当は戻りたいんじゃないかな? デスクが許してさえくれれば・・・。」(玉子)

 そこへ、チカラが起きてきました。

 「クレヨンどこ?」(チカラ)

Cap055  ステレオの下の戸棚を開いて、探し出しました。 玉子が見つけ、チカラに差し出します。 轟は、同じ棚に入っている、天体望遠鏡の箱を見つけ出しました。 それを取り出し、箱を開けると、本格的な望遠鏡が入っていました。 望遠鏡の隅っこには「1998.3.21」と彫られています。

 「9年前、の明日?」(玉子)

 チカラが駆け寄ってきて言いました。

 明日はママの誕生日だ。」(チカラ)

 二人は驚きました。

Cap057  旅館に到着し、ノッチはハジメに、「一番良い部屋を用意した。」 と、にこやかに言いました。 二人が案内された部屋には、布団が2つ、並べて敷いてありました。 ハジメは先に風呂に行き、陶子が入れたお茶を飲むと、大して話もせず、そそくさと布団に潜ってしまいました。 

 チカラはママの絵を描いていました。

 そっか、ママの誕生日には絵を描いてあげるんだ。 いつも3人でお祝いするの?」(玉子)

 「ううん、パパ忙しいから・・・。」(チカラ)

 「ああ、あいつ、毎年この時期は、文学賞の絡みで忙しいからなぁ。」(轟)

 「いつも、チカラくんが一人でお祝いしてたって事か・・・。」(玉子)

 「泣けてくるなぁ・・・。 でも9年前の陶子さんの誕生日って、何があったんだろうな?」(轟)

 「望遠鏡に刻むぐらいなんだから、何か特別な日なんだろうね。」(玉子)

 そのとき、チカラが叫びました。

 「あっ、黄色がない! 黄色がないと、お星様が描けない。」(チカラ)

 「じゃ、お日様にしろ、お日様に。 ほれ、赤。」(轟)

 「だめ。 お星様描くの!」(チカラ)

 玉子は何か特別な事があると、感じ取り、言いました。

 「よし解った。 お姉ちゃんに任しとき。 でも、今日は早く寝な、オドロキと一緒に。」(玉子)

Cap059  ハジメと陶子は、布団を離して寝ています。 でも、二人とも、目は開いていました。

 「陶子。 星・・・、星・・・、綺麗だったな・・・。」

 「そうね。」

 たった一言だけ、会話を交わしました。 時計が12時を回りました。

 翌日、ハジメは会社に直帰するため、一人別れて帰ることにしました。 陶子はノッチと共に、仲間の車で帰ります。 ハジメは車の後姿を見ていました。

Cap062  玉子はチカラのために、夜中に買い物に出かけました。 翌朝、チカラは電話で玉子に礼をいいました。 轟が電話を代わります。

 「子どもっていうのも、少しは可愛いっていうか、そう悪いものでもないなぁ。」(轟)

 「何、らしくないこと言ってんの。」(玉子) 

 「お前、試しに俺の子ども、生んでみるか?」(轟)

 「教育監督の新しい資料、そっちにデータ、転送しとくから、後で見といてね。」(玉子)

 玉子はあっさり話題を変えてしまいました。

 「オドロキ、玉子に惚れてるな。」(チカラ)

 「何、バカなこと言ってんだよ。 さっさと描かないと間に合わないぞ。」(轟)

  陶子が東京に戻ってくると、携帯がなりました。 ハジメの家からです。 電話に出てみると、チカラでした。

 「ママ、今日、帰ってくるよな。」(チカラ)

 「えっ?」(陶子)

 「ママの誕生日だもんな。 オドロキと一緒にケーキ作ってんだ。 待ってるからな。」(チカラ)

 「じゃあ、パパと相談してみるね。」(陶子)

 轟が電話を代わりました。

 「もしもし、轟ですが、帰ってきてもらえませんか? チカラがねぇ、楽しみにしてるんですよ。 ママの誕生日を祝うんだって。」(轟)

 「いろいろありがとうございます。 チカラのために・・・。 でも、あの人が許さないと思いますし・・・。」(陶子)

 「チカラのためだけじゃないんです。 あなたのためです。 陶子さん、戻りたいんじゃないですか? だから、Q&Aサイトにあんな質問したんでしょ?」(轟)

 「あっ、それは・・・。」(陶子)

 「もう、ネットで聞くとか、そういうややこしい事はやめて、本音でぶつかり合ってみたら、どうだろうな。 ほら、よく言うでしょ。 喧嘩するほど仲が良いって・・・。 とにかく、今日は帰ってきてくださいね。 それにね、俺がもう勘弁してほしいんですよ、お子様のおもりは・・・。」(轟)

 陶子は少しだけ笑顔になりました。

 

Story09_ph_08  一方、ハジメは編集部に戻ってきました。 馬場に、一人でやらせてすまない、と言うと、玉子も手伝っていると言います。 会議室でチェックしている玉子にハジメが言いました。

 「いいよ、いいよ。 俺と馬場が担当なんだから。」(ハジメ)

 「デスクさあ、今日が何の日か解ってるよねぇ。」(玉子)

 「陶子の事、言ってんなら、もう関係ないし。」(ハジメ)

 「チカラくんが、毎年、ママの誕生日、一人で祝ってたって知ってた? パパが忙しいから、ママの誕生日、祝うのは僕の係りだって。 子どもに気使わせて、どうすんのよ!」(玉子)

 ハジメは初めて、その事を知りました。

 「1998年、3月21日。 望遠鏡に刻んであった。 3月21日は奥さんの誕生日ってだけじゃない。 二人にとって、何かもっと大切な日なんじゃないの?」(玉子)

 「プロポーズ・・・したんだ。 9年前の今日・・・。」(ハジメ)

 ハジメはあの日の事を思い出しました。

 ―――

Story09_ph_11  見晴らしの良い公園にテントを張って、夜空を見上げながら、二人は寄り添っていました。 

  「ねえ、何が見えるの? 教えてよ~。」(陶子)

  「しーっ、あっ来た来た。」(ハジメ)

 ハジメは立ち上がると、空を指差しました。

  「流星群だ。」(ハジメ)

 陶子も立ち上がり、二人で、あちこちで現れては消える流星群を眺めました。 ハジメは帽子を取ると、空に向かって言いました。

  「よ―し、願い事言うぞ! 俺は、三枝陶子と結婚したいです! 陶子の朝飯食べたいです! 子どもは10人ぐらいほしいです! 爺さんになっても、一緒にいたいです! 歳くっても、手つないで、皺くちゃの口にキスして、病気になっても傍に居て、死ぬまで一緒に居たいです! 後は・・・、もう解んねえや!」(ハジメ)

Cap063  陶子は嬉しそうに、ずっと聞いていました。 ハジメは振り向いて、陶子に向かっていいました

 「結婚しよう!」

 「ハイ♪」 

 「よっしゃあ~♪」

 ハジメは駆け寄って、陶子を抱きしめました

 「ありがとう。 そうだ、毎年、陶子の誕生日に星、見に行こうよ。 こうやってお互いの気持ち、確認しよう。 良い事も嫌な事もぶつけ合ってさ。 約束な。」(ハジメ)

 陶子は二度、三度うなずくと、「はい♪」 と答えました。 そして二人は、流星群の乱れ飛ぶなか、唇を重ねました。

 ―――

 「俺、毎年、星見に行こうって約束したんだ。 だけど、チカラが生まれてから、いつの間にか、忙しさにかまげて、そんな事すっかり忘れて、あいつが本当に欲しかったもの、気付かないで・・・。」(ハジメ) 

 「デスクさぁ、本当に一生、奥さんの浮気、許さないの? 50年、60年の夫婦生活、いろいろあって当たり前でしょ? それこそ、星のように、遥か上から見下ろせば、浮気なんて笑い飛ばせるぐらい、小さい出来事かもしれないよ。 浮気はただの出来事で、大事なのは気持ち・・・。 とにかくさあ、今の気持ちを素直にぶつけ合ってみなよ。 約束果たしてあげて。 奥さん、きっと待ってるから・・・。」(玉子) 

 「でも、今から星見に行く、って言っても・・・。」(ハジメ)

 「もう、イライラするなぁ。 星を見に行く事が大事なんじゃない、お互いの気持ちを確かめ合うことが本当の約束! もう、この原稿、私が見るから・・・。」(玉子)

 「私も見るわよ。」(編集長)

 編集長がやってきて、ハジメに微笑みました。

 「編集長・・・。」(ハジメ)

 「新人文学賞、ここ数年、あなたに任せてきたけど、ろくな新人出てきやしない。 やっぱり私が才能を見出さなきゃダメね。」(編集長)

 玉子は笑うと、立ち上がって言います

 「はい、そういう事で、邪魔邪魔! グズグズしてると蹴っ飛ばすよ。」(玉子)

 ハジメは立ち上がり、二人に頭を下げて言いました

 「すみません。 じゃあ、お願いします。」(ハジメ)

 そして、家へと足早に出て行きました。 でも、出てすぐに至宝に捕まります。

 「浮気は君子の作戦だったんだ。 お互いの気持ちを素直にぶつけたら、あっさり解決だ。」(至宝)

 笑顔で語る至宝でしたが、ハジメはそれどころではないと、とっとと去っていきました。 陶子のもとへと。 陶子との日々を思い出しなから、陶子の笑顔を想いながら・・・。

Cap068  陶子は3人で撮った写真を見ていました。 テーブルにはケーキ。 そして、チカラがママに絵のプレゼント。

 「ママ、お誕生日おめでとう。」

 「ありがとう。 上手に描けてるね。 ・・・、お星様・・・。」

 「うん。 ママ、お星様好きだもんな。 いっぱい描いたから、早く元気になれよ。」

 陶子はチカラを抱きしめて言いました。

 「ありがとう・・・。 ありがとう、チカラ。」

 「ママが居ないと、淋しいぞ。」

 「うん・・・、ゴメンね、ゴメンね。」

 涙声になりながら、陶子はチカラを強く抱きしめました。 そこに、ハジメが戻ってきました。

 「パパレンジャー!」

 陶子はハジメに目が合うと、済まなそうな顔をして言いました。

 「ごめんなさい。 勝手に帰ってきて・・・。」(陶子)

 「俺こそゴメン。 俺、ずっと、約束忘れてて・・・。 誕生日、おめでとう。」(ハジメ)

 陶子が微笑みました。

 「今年は3人でお祝いだな。」(チカラ)

 ハジメが笑顔でチカラに言います

 「おう。 今までご苦労さん、チカラ。」(ハジメ)

 「これ、オドロキと一緒に作ったんだ。」(チカラ)

 「えーっ、あいつケーキも作れるのか。」(ハジメ)

 陶子が、また微笑みました。

 『ママ、おめでとう』と、チョコに描かれたケーキを囲みます。

 その頃、轟は商店街を歩きながら、玉子に電話していました。 

 「今頃、俺が作ったケーキ、ほうばっているよ。 そっち、手伝いに行こうか?」(轟)

 「いいわよ。 慣れない子守で、アンタも疲れたでしょう? それより、4月15日、スケジュール開けといてね。」(玉子)

 「ん? 何だよ。 何の仕事だ?」(轟)

 「私の誕生日。 豪勢なプレゼント、待ってるから。」(玉子) 

 そう言って、玉子は電話を切りました。

 「えっ、嘘―っ。」(轟) 

 轟は、嬉しそうに花屋の横を歩いていきました。

Story09_ph_09_1  ケーキには9本のロウソクが立てられ、炎の揺れるなか、3人で誕生日の歌を歌います。 そして、歌い終わると、3人で、ロウソクの炎を吹き消しました。

 「おめでとう♪」     「ありがとう♪」

 チカラが寝付いたころ、陶子は、ベランダにて望遠鏡で星を眺めているハジメに、コーヒーを入れました。

 「やっぱ、東京じゃあ、大した星は見えないなぁ。」(ハジメ)

 コーヒーを小さなテーブルに置くと、陶子はチカラの絵を見せました。

 「星なら、ここにあるから・・・。」(陶子)

 「これ、チカラが・・・。」(ハジメ)

 「流れ星もあるの。」(陶子)

 ハジメは泣きそうになりながら、ベランダの欄干に手を乗せ、一呼吸すると、チカラの絵を両手で持ち、星に向って言いました。

Cap071  「堂々陶子はひどい女です。 夫を裏切った極悪の嫁です。 身勝手です、最悪です、嘘つきです。 逆ギレするし、不満ばっかり言って、素直に謝る事もできない最低の女です。」(ハジメ)

 陶子は申し訳なさそうに下を向きます。

 「それから、堂々ハジメはひどい男です。」(ハジメ)

 陶子は再び、ハジメの背中に目を向けました。 ハジメは涙を流しながら続けます。

 「仕事にかまけて、家事や子育ては、妻に任せっきりで、そのくせ、ゴミ出ししただけで、協力したって威張ってました。 九州男児気取って、強がって、本当は気弱で、言いたい事も言えなくて、卑怯な事もしました。 その上・・・、大切な約束も忘れて・・・。」(ハジメ)

Cap072  ハジメは振り向くと、陶子にチカラの絵を手渡しました。

 「まだ有るなら言ってくれ。 俺たち、こんな事があるまで8年間、喧嘩一つしないで、本音をぶつけ合う事もしないで来ちまった。 俺、凄え悔しいけど、やっぱり今でも、陶子が好きだ。 それが今の正直な気持ちだ。」(ハジメ)

 陶子も涙目になります。

 謝る。 約束守らなかった事・・・、陶子の気持ちに気付いてやれなかった事・・・、ゴメン!」(ハジメ)

 ハジメは深々と頭を下げました。 陶子は泣きながら言います。

 謝らないで。 謝るのは私の方だから・・・、御免なさい。」(陶子)

 陶子も深々と頭を下げました。

 許してください・・・。 私、あなたを傷つけ、チカラを傷つけた。 あなたは悪くない、何にも悪くない。 なのに、私・・・。」(陶子)

 ハジメは陶子の手を取りました。

 もういい・・・、もういいよ。 やり直そう。 俺たち、9年目の今日から・・・。」(ハジメ)

 陶子は言葉の代わりに首を縦に振りました。 ハジメは陶子の髪をなで、首筋に手をやると、そっとキスをしようとしました。

 ところが、急に春木(藤井フミヤ)の顔が頭に過ります。 もう一度、キスし直そうとしても、また春木の顔が・・・。 そして、不意に、逃げるかのように、手を離してしまいました。 チカラの絵が足元に落ちました。

Cap074  二人は呆然として見合わせます。 そして、ハジメは後ろを向いて、済まなそうに言いました。

 「ゴメン、俺・・・。」

 「何も言わないで・・・。 解ってる・・・。」 

 ハジメは辛さで、また涙を流しました。

 『苦悩は、なくなったように思えても

  消え去るものではない。

          ―――シェークスピア』

 轟のサポートで、ハジメは正直な気持ちを陶子に打ち明けられたのに、浮気というのは非情ですね。 春木の姿が目に浮かんで、抱くことも、キスすることもできない。 春木がトラウマとなって、二人の間に立ちはだかっています。 辛い現実です。 これが消え去らない限り、元のような生活は取り戻せないでしょうね。 このままだと、お互い一緒に居たいのに、別れる事になるでしょうね。 何かの度に春木の事が出てしまうでしょうからね。 

 二人は、この現実から脱出できるのでしょうか? 何かもう一つ、この壁を乗り越えられる強い何かが必要なんでしょうけど、二人にそれがあるんでしょうか? 鍵は誰が握っているのでしょうか? 来週は辛い結論が出そうですね。 最後に何があるのか、楽しみで、正直なところ待ちきれません。o(^-^)o

 過去の記事:

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: あなたは、妻が他の男性に抱かれたことを忘れることができるのですか?・・・『今週、妻が浮気します』第8話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 俺、一度だけ浮気したことがある・・・『今週、妻が浮気します』第7話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 結婚指輪とAV女優・・・『今週、妻が浮気します』第6話

  ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 僕が、奥さんに浮気の事実を伝えます・・・『今週、妻が浮気します』第5話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 半年前に一度だけ・・・『今週、妻が浮気します』第4話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: エレベーターに天使が舞い降りた・・・o(^-^)o 『今週、妻が浮気します』第3話

  《ひろくんのほのぼのコラム ( ^_^)_∀: 結婚記念日、忘れてた・・・『今週、妻が浮気します』第2話

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» 《今週、妻が浮気します》◇#09 [まぁ、お茶でも]
振り替え休日なんて、働く身には、保育園が休みなだけで、やっかいなものです。仕方なく会社に連れて行くと、編集長が、降り止まない雨はない!と元気付けてくれた。 [続きを読む]

受信: 2007年3月19日 (月) 00時07分

» 【今週、妻が浮気します】第9話 [見取り八段・実0段]
あの人の笑顔が好きになった。あの人と一緒にいると温かい気持ちになれた。私が先に好きになったの。1998.3.21陶子の誕生日。そして、ハジメが陶子にプロポーズした日。その日付はシッカリと天体望遠鏡に刻まれていた。ずっと一緒にいようと、年を取っても一緒に...... [続きを読む]

受信: 2007年3月19日 (月) 03時34分

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