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2007年3月 3日 (土)

俺、一度だけ浮気したことがある・・・『今週、妻が浮気します』第7話

 今日は、仕事は半ドンでした♪ 昼から会議があったので、帰宅時間が3時になりましたが、これからじっくり、今週分の録り溜めたドラマを楽しめそうです♪

 『今週、妻が浮気します』第7話をアップします♪

Story07_ph_01  ハジメ(ユースケ・サンタマリア)は、陶子(石田ゆり子)が房子(大森暁美)に事実を打ち明けた日には帰って来ず、翌日の夜に帰ってきました。 もう一度話し合おうと思って帰宅したハジメでしたが、ソファーに座っている陶子の前のテーブルに、離婚届と外された結婚指輪が置いてあるのを見て、動揺しました。

 「陶子、話があるんだ。 ・・・、何だよ、それ・・・。」

 「離婚してください。」

 「なんだよ、冗談やめろよ。」

 「冗談なんかじゃないの。 私は自分のした事に責任を取りたいの。 昨日、お母さんには打ち明けました。 本当の事・・・。」

 「えっ?」

 「これ以上、嘘を付けなかったの。 お母さん、私の事、許してくれた。 でも、だからこそ、私は自分のした事が許せないの。」

 「・・・ちょっと待て。 俺は今日、お前と前向きに話し合おうと思って帰ってきたんだよ。 それを、・・・だいたい離婚って・・・。 チカラ(加藤翼)、どうすんだ?」

 「一緒に連れて行きます。」

 「ふざけんな! そんな事、許されるはずないだろ。 いきなり、離婚ってさ。 チカラも連れて行くって、勝手過ぎるだろう。 だいたい離婚なんて、俺が言うならまだしも、そんな事言う資格、お前にあるのか? お前は浮気したんだぞ。」

 「あなたはどうなの? あなたは浮気した事無いの?」

 「ある訳無いだろ。」

 すると、突然寝室のドアが開いて、チカラが夢うつろで歩いてきました。 うろうろするチカラを陶子が抱きとめると、ハジメが言いました。

 「今日は、夜遅いし、これは俺が預かっておくから、この話はまた明日しよう。 お前は一旦、頭を冷やして、冷静になれ。」

 『とか言ってる俺が冷静になれ! 冷静になれ!』

 ハジメは自分に語り掛けました。

 翌朝、朝食をチカラと一緒に食べるハジメ。 一足先に出かける陶子。

 「あなた、今日は早いの?」

 「早いと思う。」

 「じゃあ、帰ったら・・・。」

 そう言って、陶子は出て行きました。

 出社したハジメを轟(沢村一樹)が語りかけます。

 「お前が三下り半、突きつけられてどうすんだよぅ。 で、聞けたのか? 浮気の理由。」

 「陶子が途中で変なことを言うから、途中で切れちゃってさ。」

 「変なこと?」

 そこへ編集長(江波杏子)が入ってきました。 歩きながら、皆に、ベストセラー作家の水沢舞(山口紗弥加)が『現代公論』で小説を書き下ろす事になったことを告げました。 皆、驚いて、編集長のところに集ってきました。

 「水沢舞ってあの、『愛の貯水池』の作者ですよね。」(馬場)

 水沢舞のことを絶賛する部下たち。 知性があり、10年に一度の逸材で、顔は知られていないけど、美人でセレブで、高級ホテルに住んでいると賞賛する部下たちに、編集長は更に言いました。

 「その謎のセレブ作家が、書き下ろしインタビューで顔出ししても良いって言ってんの。 それと担当編集者は先生のご指名なの。 デスク、よろしくね♪」

 「えっ? なんでなんだろう?」

 ハジメはびっくりしてしまいました。

 水沢舞に会いに、MAVERICK HOTELに向ったハジメ。 その頃、現代公論では、編集長を囲んで、水沢舞のことで雑談していました。

 「水沢舞は、昔、うちで働いていたんですか?」(玉子)

 「そう。 5,6年前位かなぁ、出入りの見習いライターで、水沢舞はペンネームだから、あの頃の名前は違ったけれど・・・。」(編集長)

 「それってもしかして、堂々の下に付いていた・・・。」(轟)

 「そう、本名、田之上塔子〈とうこ〉。」(編集長)

 

Topics_pic12  ハジメが部屋のインターフォンを鳴らすと、舞は中へと引っ張り込みました。 

 「お久しぶり、堂々さん♪ 私の事、憶えてないの? ひどいなぁ、かつての恋人を忘れるなんて・・・。」

 舞はメガネをかけて、振り向きました。 その時、初めて誰なのか気がつきました。

 「田之上・・・。 お前、何で・・・。」

 「私が水沢舞なの。 会いたかった~♪」

 「なんで今更俺に・・・。」

 「復活させるためよ。 あなたと私の関係を。」

 嬉しそうにコーヒーを入れる塔子〈舞〉に、作家先生だからと、ハジメは敬語を使いますが、恥ずかしいから本名で呼んで欲しいという塔子に渋々、田之上、と呼び捨てにしました。 上機嫌の塔子。

 「お前、変わったな。 で、どうして急にうちで書こうなんて・・・。」

 「これって堂々さんでしょ♪」

 そう言うと、塔子はQ&Aサイトをハジメに見せました。 

 「えっ、どうして?」

 「このGo Aheadって言葉よ♪」

 『俺のテーマ。 Go Ahead、日々前進。 君が前より進歩した文章を書いたときは、この言葉を信ぜよ!』

 ハジメはそう語ったことを思い出しました。 頭を抱えるハジメ。

 「文章のタッチもバレバレだよぅ。 性格も行動パターンも、まさにthe堂々ハジメ。 でも大変だねぇ。 奥さん、離婚届を突きつけるなんて。 自慢の奥さんだったのにねぇ~。」

 「ほっとけよ。 で、マジな話、なんでわざわざ俺を担当に指名したんだよ。」

 「あれをネタに、夫が妻に浮気されちゃう話を書きたいの。 シニカルで笑える、水沢舞が描く、新しい愛のかたち。」

 「冗談じゃないよ。」

 「いいのよ~、現代公論で書くの辞めても・・・。 部数、落ちてるんだってねぇ。 ベストセラー作家の連載、喉から手が出るほど欲しいでしょう? ネタを提供するのも編集者の仕事のうち。 取材対象として、編集者として、小説が仕上がるまで、付きっ切りでお世話して頂戴。」

 半ば、脅迫まがいの要求に、ハジメは困ってしまいました。

 

 バー『鴎外』で轟と飲むハジメ。 水沢舞と一度だけ関係してたことを打ち明けました。 驚く轟。 現代公論に出入りしていた頃と聞き、轟は、

 「6年前・・・、お前、その時、結婚してたよな。 えっ、お前が浮気? 信じられん。」

 「俺だって信じられないよ。 陶子に浮気の事、聞かれるまで、忘れていたことだし、酔ったハズミって言うか、ホント、一回こっきりな。」

Cap7004    ハジメは目が覚めると、一緒に裸でベッドに寝ていたことを思い出しました。

 「すっげえ後悔して、それからなんとなく、田之上のこと避けるようになって、そしたら、向こうも諦めついたのか、気付いたら俺の前から消えて・・・。」

 「で、突然、大作家先生になって現れたって訳だ。 で、お前のかみさん、それ知ってるのか?」

 「いや、バレてないと思ってたんだけど・・・。」

 「それだ、それだよ、浮気の理由。 あてつけ浮気ってやつ。 たとえ、ハズミで一回きりだったとしても、浮気は浮気で許せなかったんだよ。 お前、自分の浮気、認めてないだろうな。 絶対認めちゃだめだぞ。 それ認めたらな、離婚の良い口実になるからな。」

 家に戻ったハジメ。 離婚届を鞄に隠すと、ドアを開けました。 陶子が出てきて、迎えます

 「チカラは?」

 「寝かしつけた。」

 「随分早いなぁ。」

 昨日の話の続きをしなければという思いと、浮気がばれていないかという心配で動揺が隠せないハジメ。 その時、携帯が鳴りました。 塔子からです。 パソコンの調子がおかしいので今すぐ来てくれ、来ないとバラすと言われ、ハジメは向うことにしました。 陶子に、用が済んだらすぐ帰ってくると言って、出て行きました。

 行ってみると、塔子は、直ったと言って、ハジメを飲みに誘います。 陶子はその間、雑誌でも読みながら、ハジメを待っていました。

Topics_pic10  ほろ酔い加減で、すっかり上機嫌の塔子。 ハジメと初めてキスしたのは満月の夜だったと告げ、思い出すハジメ。 もう一度キスしようとする塔子を突き放しても、冗談半分の塔子に振り回されっなし。 帰ってきたのは夜中の3時。 寝室を覗こうとすると、また携帯が・・・。 今度は、腹がすいたからバナナクリームパイを買ってきて、とハジメを呼び出します。 渋々、出かけるハジメ。 ハジメが帰ってきたことを陶子は気付いていました。

 帰宅したときには、明け方の5時半。 ソファーで寝ていると、チカラに起こされました。 陶子とチカラが出かける時間です。  

 『結局、また、陶子と話せなかった・・・。』

  

 出社し、ソファーでダウンのハジメ。 編集長は出社すると、ハジメに言いました。

 「社運が掛かっているんだから頼むわよ。 女流作家はね、恋という餌が無いと書けない生き物なの。 うまくやって頂戴。」

 そこへ、また塔子から電話が入りました。 慌てて外へ出るハジメ。 それを見て、玉子(ともさかりえ)が轟に尋ねました。

 「ねぇ、デスクと水沢舞、昔、何かあったでしよ?」

 「何で? やっぱり、気になるのか? 解んねえなぁ。 何であいつの周りにばっかり女が集る? 俺のほうがよっぽど良いだろうって。」

 「大丈夫かな?って。 今、昔の女が現れたら、ちょっとやばいんじゃないの。 デスクと奥さん・・・。」

 

 塔子のペースにすっかり振り回されっぱなしのハジメ。 保育園の帰り、陶子とチカラは、塔子を引っ張るハジメに遭遇しました。

 「お、お帰り。 こちら、ベストセラー作家の水沢舞先生。 俺、担当で・・・。 チカラ、このお姉ちゃんな・・・。」

 「一緒におでん食うか?」(チカラ)

 「おでん♪ 食べる、食べる♪」(塔子)

Story07_ph_05  塔子は、ちゃっかり、堂々家の晩御飯に加わりました。

 「お姉ちゃん、美人だな。 おいらの彼女になるか?」(チカラ)

 「うれし~い♪」

 ハジメは陶子を部屋の外に連れ出すと、

 「彼女はその・・・、わがままな先生でさ、困ってんだ。 食べ終わったら、すぐに送り出すから、その後、話そう。」

 陶子はわかった、と頭を振りました。

 タクシーを呼んで送り出そうとすると、塔子は、

 「いまからやるよ、打ち合わせ。 だって今、降りてきそうなの。 小説の神様が。 早くしないと消えちゃう。」

 そう言って、ハジメを連れ出しました。 塔子は外に出ると、ハジメに言いました。

 奥さん、何も文句言わないんだね。 夜中に旦那が出てっても・・・。」

 「それは仕事だから、その辺は理解してるんだろう。」

 「いつもそうやって待ってたんだろうなぁ。 じゃ、飲みに行こうか。 小説の神様、消えちゃった。」 

 「またかよ―。」

 翌日、現代公論内で、水沢舞の撮影会。 リップサービス満点の塔子に、皆乗りのり。 プロフィール用の撮影のとき、時間を気にするハジメを見て、塔子は、衣装が気に入らない、新しいのを買いに行く、と言い出しました。 周りに押されて渋々、一緒に買いに行くことに。

 陶子がチカラを連れて、家に帰ってきました。ハジメがとっくに帰ってると思ったのに、部屋が真っ暗。 携帯にメールが入ってきました。

 『ごめん、やっぱり今日遅くなる。』

 陶子はため息を付きました。

 撮影が終わったのは夜中の11時半。 さっさと帰ろうとするハジメを塔子が止めました。

 「堂々さん、怒ってる?」

 「別に怒ってないよ。」

 「だって奥さん、待ってるんでしょ。」

 「そんな事ないよ、もう寝てるし・・・。」

 「ホント? じゃあ、ご飯食べに行こう。」

 塔子はお見通しなんですね、ハジメの状況も陶子のことも。 ハジメ夫婦が話し合いを出来ないように、わざと邪魔しています。

 夜、1時を過ぎても、ハジメは帰ってきません。 陶子は疲れた顔で、ハジメを待っていました。

 翌朝、ハジメが出社すると、至宝(西村雅彦)がバッグをいっぱい抱えて歩いていました。

 「俺は今日、鳥かごから脱出する。 このままだと俺は、妻に完全に支配されてしまう。 だから家を出る。」

 「家を出て、どこへ行くんですか?」

 「菜月(吉田智美)ちゃんの家に決まってるだろ。 安定した生活も、君子(広田レオナ)の持っている資産も、世間の目も、もうどうだったいい。 俺は菜月ちゃんと濃密な愛の生活に溺れるつもりだ。 お前も、浮気した奥さんなんかほっといて、他の女と人生やり直せ。」

 その夜、菜月の家にやって来た至宝。 菜月がドアを開けると、怪訝な顔。 奥の風呂場から半身裸の男が出てきました。 至宝はあえなく門前払いとなってしまいました。

 一方、ハジメは塔子のマンションに。 塔子が尋ねます。

 「堂々さん、全然書き込んでないじゃない。 あれから奥さんと話し合いしたの?」

 「どなたかのせいで出来ないままです。」

 「困るなぁ~。 ねぇ、このままじゃ原稿進まないよ。 あたし、自分でみたり、体験しないと書けないんだよね。 そっちの方が文章に血が通うって、堂々さん、昔、言ってたじゃん。」

 「えぇ、まあ・・・。」

 「あっそうか、この際、設定変えればいいんだ。 浮気された男は、昔の浮気相手と6年ぶりに再会し、濃密な愛に溺れる。 こっちを話の本編にしよう。 ・・・いいよね、奥さんとうまくいってないんだから・・・。 迷うこと無いよ、裏切られたんだよ、奥さんに・・・。 昔の女に走っても、誰もとがめない。」

 そうやって口説こうとする塔子に困惑するハジメ。 振り向くと、塔子は目をつぶって、唇を向けていました。 ハジメは塔子を制止すると、

 「御免、田之上。」 と、言って、ソファーから立ち上がり、土下座をしました。

 「担当を降ろさせてくれ。 俺はもう二度と、陶子を裏切りたくないんだ。 あいつが俺を裏切ったとしても、俺は裏切りたくな。 6年前だって、お前との事は、本当に、本当にアクシデントだったんだ。 俺の事、恨んでるのなら、昔のことはこの通り、謝る。 傷つけた償いをしろってんだったら、何だってする。 でも、陶子を裏切ることだけは・・・。」

 「バッカじゃないの。 何がアクシデントよ。 堂々さんを誘ったのも私、堂々さんの前から消えたのも私、全部私の予定通り。 堂々さんは何にも悪いことなんかしてないよ。 私が奪おうとしただけ。」

 「・・・。」

 「知ってた~、堂々さんって、出会ってから今まで、私の事、名前で呼んだ事、一度も無いんだよねぇ―。 ずっ―と、苗字なんだよねぇ―。 でも私ね、いつか名前で呼んでくれるんじゃないかって、期待してたの。 でも、堂々さんにとって、トウ子は世界でたった一人・・・、なんだよね。 昔も今も・・・。 もし、堂々さんが独身だったら、私、好きになってなかったかもしれない。 奥さんのことさぁ、すっごい愛してる堂々さんだから、魅力的なんだよね。 家族を守らなきゃって一生懸命がんばってる堂々さんだから、私は好きだったんだよ。 それが今、ようやく解ったぁ―。 このサイトでさぁ、堂々さんが奥さんに浮気されてるの知ってねぇ、チャンスあるかもって思って来たんだけど、無駄足だったねぇ。 チクショウ―! しょうがない。 降りていいよ、担当。 でも、その前に付き合って欲しいところがある。」

Story07_ph_06  塔子はハジメを川沿いの公園に連れてきました。 この場所で、ハジメが言ったことを言いました

 「田之上は雑文より、小説とか向いていると思うよ。 長いの書いてみたら。」

 「小説ですか? 無理ですよ、そんな・・・。」

 「書いてみなきゃ判らないだろう。 田之上なら、なんか書けそうな気がする。 編集者の勘。」

 「その言葉がずっと引っかかっていて、それで私、小説を書き出したの。 そしたら、予想外にあんなに売れちゃってさぁ、ホント、堂々さんのお蔭だよ。」

 塔子はバッグから袋を取り出すと、ハジメに渡しました。

 「はいこれ。 新しい小説。 もうとっくに完成してるの。」

 ハジメが袋から取り出すと、『コイノウタ/田之上塔子』と題された原稿が入っていました

 「婚妻男がネタでもない、普通の男と女が出会って、一緒になるまでっていう、単純なラブ・ストーリーだけどね。 今、ここで読んで。」

 「ここで? わかった。」

 ベンチに座って、ハジメが目を通し始めました。 塔子は後ろのベンチに背中合わせに座り、じっと返事を待っていました。 どきどきしながら・・・。 まるで怯えているかのように・・・。 ハジメは読み終えると、赤ペンで文字を書きました。  『GoAhead!!』

 「マジで感動した。 お前らしい、いい小説だと、俺は思うね。」

 「本当? 良かった・・・。」 

Cap7005  でも、塔子はこの原稿を燃やしてしまいます。

 「これね、堂々さんのためだけに書いた本なの。 だから、もういらない。」

 「データは?」

 「取ってない。 でもこれで、またゼロから小説が書ける。」

 ハジメは名残惜しそうに、燃えていく原稿を見ていました。 それを見て塔子は言いました。

 「もう、田之上塔子としては、二度と会いません。 一度ならず二度までも、この私が身を引いたんだから、陶子さんと・・・、奥さんと仲直りしなよ。 簡単にはいかないだろうけどね。 いい気味だ、あはは。 代わりの編集者、イケメンにしてよ、じゃあね。」

 塔子は涙目になりながら、逃げるように去っていきました。

 塔子は編集長に電話を入れました。 

 「お宅の編集者、才能ゼロですね。 担当、降ろしましたから。 クソみたいな私の小説、マジ感動したって、・・・私、スランプだったんですよね。 でも、その駄目編集者のおかげで、新しいの、書けそうな気がします。」

 「そうですか、良かった。 後任は取っておきのがいるわ。 美濃部善男、あなたの才能にべたぼれしている男。 楽しみに待ってるわ。 連載第一回の初稿。」

 「はい、最高の小説、書いて見せます、ヨシオと。」

 

 その後、居酒屋で飲む玉子と轟。

 「最近、俺、解っちゃったことがあるんだよなぁ。」

 「なにが?」

 「何で俺じゃなくて堂々がデスクに選ばれたか、その理由・・・。 あいつにあって、俺に無いもの。」

 「ズバリ愛情だ。」

 「あいつのさぁ、かみさんや子どもに対する愛情って、半端じゃないだろ。 水沢舞のことにしたって、あんな迷惑姉ちゃんに、親身になってやってさぁ。」

 「作家を伸ばすのは、編集者の腕よりも、愛情ってことか・・。」

 「編集長、わかってたんだろうな、堂々のそういうとこ。」

 「あんたは自分しか愛せないもんね。」

Story07_ph_07  二人が話しているとき、ハジメはようやく、家に帰ってきました。 ところが、陶子は、身支度を済ませていました。 陶子はハジメにメモを渡しました。

 「これ、ここに家の事、書いておいたから・・・。 通帳と印鑑は・・・。」

 「ちょっと待て。 今日こそちゃんと話し合う。 俺、ホントは逃げてたんだ。」

 ハジメは離婚届を取り出しました

 「この話をするのが怖かった。 俺も離婚されて仕方ないことをしたから・・・。」

 ハジメは頭を下げて謝りました。

 「ごめん、俺、嘘付いてた。 俺、一度だけ、浮気したことがある。」

 「知ってた・・・。 チカラがお腹に居るときでしょ? 知ってたけど、気付かない振りをしていたの。」

 「なんで?」

 「生まれてくるチカラのため・・・、それに、あなたのこと、好きだったから・・・。」

 「じゃあ、それ根に持って、その当て付けで、あいつと・・・。」

 「そうじゃない。」

 「じゃ、何が原因なんだよ。 俺、正直、今でも解らないんだ。 お前は本当に良い嫁さんで、母親としても完璧で・・・。」

 「私は完璧な妻じゃないの!」

 陶子は涙目になって、しゃがみこみました。 

 「いつも無理して、一杯一杯だった。 会社だってそう。 結婚してるから、子どもが居るからって、仕事が出来ないって、そう思われるのが嫌で、辛くても無理して、余裕の笑顔を見せてた・・・。 でも、会社が終われば、いつもダッシュでチカラを迎えにいって、走って、走って、走って・・・。 愚痴や泣き言を言いたい時は、あなたはいっつも仕事・・・。 崩れそうで、その時、手を差し伸べてくれたのが彼だった・・・。

 『おつかれさん。 三枝さん、いっつも、走ってるよね。 あまり頑張り過ぎんなよ。』

 その瞬間、私、全身の力が抜けるような気がしたの。 だから、私・・・。」

 「ちょっと待てよ。 俺だって協力してただろ? ゴミ捨てだって、チカラの送り向かいだって・・・。」

 「あなたの口癖よね。 俺だって協力してただろうって・・・。 確かに、協力はしてくれた。 でもね、私が欲しかったのは、ゴミを出してくれる人じゃないの。 チカラの送り向かいしてくれる人じゃないの。 一緒に困ったり、一緒に不安になったり、一緒に悩んだりしてくれる人なの。」

 「・・・そんな事?」

 その一言に、陶子の顔色が変わりました。 

 「お前が浮気したのって、愚痴聞いてくれないとか、夜遅く帰ってきたり、傍にいてくれないとか、そんなことが理由なのかよ。」

 「そんな事? あなたにとって、これは、そんな事なの?」

 「いや・・・、そういう訳じゃないけど・・・。」

 陶子は失望してしまいました。 ハジメの無神経さと愛情の無さに。

 「もう解った! 私、これだけ話しても、あなたには解ってもらえないのね。 もうこれ以上、あなたと一緒に居られないわ! チカラを連れて、出て行きます。」

 『男にとって愛は生活の一部だが、

  女にとって愛はその全部である。 ――バイロン』

 塔子はずっとハジメを想っていたんですね。 偶然見つけたQ&Aサイトでハジメが浮気されていると知り、チャンスだと思い、ハジメを担当に選んだ。 そして、散々引っ掻き回したけど、結局、ハジメの心を振り向かせることはできませんでした。 それだけ、ハジメは陶子のことを思っているのに、「そんな事?」はひどいですよね。 大失言ですね。 陶子が本音を赤裸々に語ったのに、ハジメはその想いをちゃんと受け止めず、致命的な事態を招いてしまいました。 二人が別居するのは、もう避けられません。 それが吉と出るのか、凶と出るのか。 それは、二人の心底にある本当の想いに掛かっているように思います。 お互いがその想いに気付き、ちゃんと向き合えるかどうかですよね。o(^-^)o

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「あなたは浮気したことないの?」と陶子に聞かれて 過去の記憶をひも解くことになったハジメ。 陶子が自分の浮気の理由にするかのようなこの言い方にはひっかかるものがあったけど カマをかけていたわけでもなく、ハジメには浮気... [続きを読む]

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